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12月号  『 2017年を振り返って・・・ 』  Ⅴol.106

  12月号  『 2017年を振り返って・・・ 』  Ⅴol.106



 みなさん、こんにちは! いよいよ今年最後の徒然日記を投稿したいと思います。





さて今年も残すところ、あと数日といったところですね。各店では、本日から大晦日までの予定で年末特売チラシを配布されているところも多々あると思います。 いよいよ最後の追い込みといったところですかね。



 東大阪店でも12/22 ~12/24 までの3日間歳末大売り出しを開催いたしました。なかなか昔と違って月末チラシを配布したからといって爆発的に売り上げが増えるという時代は終わった! という考えは、皆様と意を同じくするところであります。



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 現在のところ、売上数値としては今歳末期 11/1~12/22 までの売上実績では、昨年対比102% 、粗利益ベースで110% と、店長不在の中で何とか満足のいく内容となっております。ただ、ギフトに関しては物理的にスタッフ不足の影響はさけられず、新規ギフト客獲得のための営業活動が出来なくて酒・食品ギフトとも昨対比92%~95% と満足のいく数値とはなっておりません。



 ただ先ほど述べましたように店長の長期離脱の中で、今年の歳末はどうなる事やらと心配しておりましたが、勝間田チーフやパートの堀井さん、そして優秀なアルバイト諸君の奮闘に支えられて今年も歳末期増収増益という具合で一年を締めくくれそうであります。



 例え方が悪いですが、『 火事場のばか力 』 と申しますか、人間というものは、危急存亡の折には今までにない潜在的なパワーが発揮され、それにより今まで以上の能力が創出され、またひとつ成長するという好循環が生まれてまいります。これがアルバイト達のすそ野まで広がると、いわゆる新しい店舗風土の進化につながってまいります。



 『 ピンチをチャンスにする 』 、今回はきれいごとに聞こえるそのようなフレーズが実体験出来たような気がいたします。現場で従事するスタッフたちの成長ぶりをつぶさに見ると頼もしく、且つ微笑ましく思えてなりません。若い者たちを教え育てることは本当にやりがいのある贅沢な責務であると感じています。





  さて、話は変わりますが、今年も12月初旬に月刊情報誌 「日経トレンディ」が、 『 2017年 ヒット商品ベスト10 』 を発表いたしました。毎年恒例のこの発表内容は、日本全国で2017年に発売された商品やサービスを 「売れ行き」 「新規性」 「影響力」 の3つの項目で総合的に判断し、それぞれのヒットの度合いを評価し、ランキング集計したものであるらしいです。私たちの業界には、それほど関係するものは見当たらないようでしたが、この1年を思い起こしながら振り返り、何かの参考にしていただければと思います。







 そして、国内で発生した2017年 10大ニュース として取り上げられた事としては、中学生棋士としてプロデビューした藤井四段 ( この徒然日記6月号でもご紹介 ) の活躍ぶり、そしてまた天皇陛下の生前退位の日程が具体化し、焦点は次なる年号は何になるのか、その他不祥事としては相撲協会関係で日馬富士関の暴力事件、折角の日本人横綱が誕生し盛り上がった相撲ブームに水を差したことになってしまいました。



 明るい楽しい話題としては、つい最近一般公開となりました上野動物園のパンダ 『 シャンシャン(香香) 』 のお披露目、なんと経済効果は400億円とも言われております。今年も喜怒哀楽さまざまな出来事や事件がありました。読売新聞社提供資料から画像だけですが、下記に列記しましたので振り返っていただきたいと思います。





























 さて ドリーム東大阪店 2017年 5 大 ニュース といえば、



 まず 第一位 になるのが今年6月の「酒税法改正施行」 にともなうビール系飲料を中心とした小売価格の値上げ、結果として健全なる利益率が確保できました。このことにより、当店のみならず加盟店各位におかれましても、収益面で一息つけたのではないでしょうか。



 ただ秋ごろより、市場価格が逆戻りする地域が増えてまいり、暗雲が立ち込めてまいりました。、来年はどのように推移するか不安定要素が多々ございます。



 次に、第二位 となるのが、外販売上の向上であります。特に業務用売上が好調でこの一年昨対比141%で推移しております。昨今の諸事情で店頭販売が苦戦する中、外販売上で全体をカバーできているという状況です。キッカケとしては、この徒然日記でも再々お話ししているように、近隣の業務店販売を中心とした競合店が倒産し、そちらの料飲店さんがこちらに回ってきたということです。ラッキーなことでした。



 それをキッカケに外販を強化することに方向転換し、結果として命拾いした訳でございます。



 第三位松藤店長の長期療養のための入院であります。10月末の入院であったために、まともに歳末需要期にぶつかってしまい、管制塔を失ったエアポートのようになってしまいました。近年、店長への権限移譲を積極的に進めていたため、それが裏目に出てオペレーションがかなり混乱してしまいました。来年一月末まで、要療養のため、残ったメンバーでの業務活動となってしまいました。



 ちょうど一年前に長年従事してもらっていた段上店長の退職で不安定であった業務が安定してきた矢先での事でしたので、再度の痛手となりました。早く元気になって復帰して頑張ってもらいたいと思っております。



 第四位 は、勝間田チーフ・パート堀井さんの成長 であります。上記の理由で、各スタッフに荷重がかかってしまい、どうなる事かと思いましたが、両名とも無難に店長の穴を埋めてくれました。勝間田チーフにおいては、まだ入社一年しか経過していないのにもかかわらず店長の諸業務をこなしてくれました。パートの堀井さんは、毎日残業の連続でありながら、いやな顔も見せず快諾し、精を出してくれました。そして、ギフト支援プログラムの入力やチェック、そして包装に至るまで自発的に処理してくれました。この二ヶ月でさらに成長した二人を見て大変頼もしく思えました。





 さて、第五位 は、さらなる外的環境の悪化 であります。徒然日記の中で再三再四、店頭での交通規制の件やドラッグストアの新店出店のことなど、ボヤいてまいりましたが、更にこの度傷口に塩を塗りこむように、東大阪店の目と鼻の先に大手業務スーパーが2018年年頭に新オープンいたします。北大阪地区中心に20店舗の業務スーパーを展開している企業のようで、かなり激安な食品スーパーのようであります。



 せっかく当地区にビール系飲料の健全価格が染み渡ったにもかかわらず、再び客寄せ目玉としての商材に陥るのは必至であります。当然、スーパー万代も激安価格で対抗するものと推察します。東大阪店にとって下半期、収益向上の柱となっていたビール系飲料の収益がまたしても激減することになると思います。



 ただし、外販の部門については、業務店もありますし、一般家庭の方々についても戸口までの配達サービスを選択されておられますので、そんなに落ち込むことはないと予想しています。問題は、店頭売りです。



 ただ攻勢をかけられる激安価格については、ミートしないことに決定しました。かなり来店客数は落ち込むと思いますが、売上高よりも利益額を優先させたいと思い決断しました。間違いなく最低限の売上高は確保しなければなりませんが、利益があっての経営でありますので、無茶はしません。







 話しは変わりますが、つい先日厚生労働省から今年の日本の人口についての調査結果発表がありました。この一年で出生した新生児は、約94万人だったそうです。そして亡くなられた方は全国で134万人となっております。差し引き 一年で 約40万人の人口減少 となっております。



 日本の人口は、11年連続減少へとなっているそうです。以前にもお話ししたと思いますが、私が生まれた昭和25年は、全国で約233万人が生まれております。それに対して死亡数は約90万人です。その差、143万人の増加。日本経済が高度成長期に入っていく時期でもありました。





 近年の人口減少状況をみた時にわれわれ商売人に関わる問題として、どのように対処していくのか・・が問われていると思います。このような社会現象の状況下、どの業界においてもマーケットサイズがどんどん減少していく中、今までと同じように売上だけを追いかけていくのは、とても危険なことであるということをお気づきであると思います。



 当然利益重視といえども、利益額 = 売上高 × 利益率 である訳ですから、売上増が期待できないのであれば、この利益率をどのように高めていかなければならないか、そこがポイントとなってまいります。これからの商売のキーワードは、どのように売上を増やすのかではなく、どのように利益率を上げていくのか、その一点に尽きます!



 私は、今年もいろんな方々とお会いし、いろんな話題でお話ししてまいりました。特に東京オリンピツク後の2021年からは、今のブラジルのように国内経済がガタガタになり、一気に不況へと落ち込んでいくとお話ししたこともあります。その時のために、今からその心構えと具体的な準備をしていかなければならないとも言ってまいりました。



 ただ今の世界状況(北朝鮮問題など)やビットコイン及び株価の推移などをみても2018年後半から、一気に日本経済が下落してもおかしくない雰囲気があると思えるのです。



 そのためにも2018年、新年が明けまして定例の地区エリア会議や春の勉強会等でその準備のための知識や情報を習得していかなければなりません。 そして、今後とも皆様方には現場に基づいた忌憚のない御意見・御提案を、来る年も頂戴できますようお願い申し上げまして、本年の『徒然日記の締め』 とさせていただきたいと存じます。



 今年も徒然なるままに他愛無い内容で書き綴ったことと思います。それにもかかわらず、この一年ご覧いただきましたこと厚く御礼申し上げます。



 来る年も世相の流れとともに業界のお話しや消費者の動向、さらには私なりの座学について深掘りしながら語ってまいりたいと存じますので今後ともよろしくお願い申し上げます。

11月号  『 内 憂 外 患 』   Ⅴol.105

 11月号  『 内 憂 外 患 』   Ⅴol.105



    みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。



 さて今年もいよいよ残すところ一ヶ月となってまいりました。本当に月日の経つのは早いもので、ついこの間まで “今年も残暑が厳しいな ” と話していたのが、もうすでに晩秋もようでそしてこの後冬へと突入してまいります。

 



 さて、ドリーム東大阪店の現場では、慌ただしくお歳暮ギフトの包装も佳境に入ってまいりました。年々、受注も早くなり、ピークは間違いなく12月よりも11月末に集中してまいりました。今年は、後ほど述べますが、少ない従事スタッフの中で何とか準備をして、何ら大きな問題もなく本格シーズンへと突入することが出来ました。

 



 この5日前も当店超上得意の法人様から、「デザートアラモードDM-25」 200個を受注し、順調な滑り出しを見せております。そして、パートさん、アルバイトさんも丁寧な接客とギフト包装で一生懸命頑張ってくれております。これもギフト好業績の大きな要因でもあります。

 





 ただ、居酒屋さんなど業務店につきましては、他店はどうか分かりませんが、当店の場合、不振を極めております。世の中の景気は、どうなっているんでしょうかね。株価は、どんどん値上がりしているのにね・・・。

先日もカラオケ喫茶一店とパチンコ屋さんが廃業されまして、ひと月約20万円ほどの売上減が余儀なくされました。



 それでなくても、今年の一月に〇〇新聞配達所が廃業されまして、新聞購読営業開発用の粗品としてシャディギフトを月平均15万円ほどの売り上げあったんですが、それが無くなってしまいました。年間なんと180万円です。今年、食品ギフトが苦戦した一因でもあります。 



 大口顧客に関しては、順調な時は本当に全体売上に貢献してくれますし、ありがたいまさしくロイヤルカスタマーなんですが、一度消滅するとダメージが大きい、そう考えると改めてすそ野のお客様 ( こんな言い方は大変失礼ですが・・・) の存在も無視できないのも事実であります。

 



 パレートの法則 (イタリアの経済学者の名前) に基づきますと、2対8 (にっぱち) の法則といってお店にとって上位2割のお客様が全体売上の8割を占める、そして残り8割のお客様で全体売上の2割にしかならないという統計上の理論の一つがあります。



 ビジネスにおいて、前述のように売上の8割は全顧客の2割が生み出しているので、よって売上を伸ばすには顧客全員を対象としたサービスを行うよりも、2割の顧客に的を絞ったサービスを行う方が効率的である、という考え方が最近の流れとなってきています。



 ただ、そこには先ほどのパチンコ屋さんのようにリスクを背負う難しさがあります。すそ野のお客様( ロングテールとも言います) に対しての対応は、われわれの場合どうあるべきか、悩むところです。つい先日も、独居老人のおばあさん(通常はすそ野どころか売上皆無のお客様 )
がお孫さんに体を支えられて来店されました。



 目的は、お歳暮ギフトのご注文です。当店からの前回お買い上げリストをご持参され、約3万円ほどお買い上げいただきました。その後、ふと ドウシシャカタログのページを開けられ、お孫さんに
連れてきてくれたお礼にと 『 愛媛みかん 』 (5400円) をプレゼント、実に微笑ましい光景でした。ついでに家用としてもう一つ。合わせて10000円のプラス売上となりました。ロングテールのお客様でも、カテゴリーを変えれば、ロイヤルカスタマーになるという実例でした。

 



 今回の場合はたまたまでしたが、このように自店のお客様の購買可能範囲を狭く見るのではなく、様々な潜在的需要があるのだという可能性を常に模索していくのが、商売の鉄則であり、また面白さでもあると思います。



 その工夫を日々の業務活動の中で試行錯誤していく事が重要であると思います。ただ偉そうに、このように論じている割には、東大阪店の場合まだまだ努力が足りませんけどね。 有言実行、がんばります!





 さて、今月のテーマは 『 内憂外患 』 とさせていただきました。この4文字熟語をご存知の方は結構多いと思いますが、今の東大阪店の現状を表す言葉として今回のテーマとさせていただきました。



 そもそもの語源は、今から約2600年前の紀元前700年頃から約250年間の中国の歴史(春秋時代)が記された中国の歴史書『春秋』 の中で語られた言葉であります。

 








  

 『 内 憂 外 患 』 とは・・・



  国の内側にも外側にも問題や心配事がたくさんあること。

   「内憂」は内側に問題があることで国内の問題のこと。

   「外患」は外側に問題があることで外国から受ける災難や問題のこと。

  国だけではなく、組織や個人などの表現にも使われる言葉。








 ということで、何故この言葉が今の東大阪店に当てはまっているかと申しますと、外側では、昨年から近隣にドラッグストアが出現したり、店頭の交通規制なとで苦しんでまいりました。ここにきて、やっとこさ回復傾向になりかけた矢先に、また更に直近の場所に大型業務スーパーが来年2月にオープンすることになりました。外的環境がさらに悪化しそうであります。



 次に、内側においては、働くスタッフの問題として店長の長期間離脱という痛手がこの1カ月前から続いております。現在、入院加療中でありますが、今年いっぱいは戦力としては見込めない状況であります。ただ幸いにして残ったスタッフたちが店長の穴を埋めるために粉骨砕身頑張ってくれております。頼もしい限りであります。



 今回この言葉をテーマに挙げたのは、ただ東大阪店の現状の厳しさを嘆くのではなく、まったくその反対で仕事にせよ、人生やっていくにせよ、常に紆余曲折、波乱万丈の中で生きていかなければならないのが、この世の常、宿命であります。



 そして、その苦境の中で人間の真価、そのお店の存在感が試される訳です。そこのところを今月は皆さまに注視していただきたかったのです。誰もが、生きていく中で必ず体験するものですから、その時にいかに覚悟を決めてポジティブに考え、行動に移すのか、なのではないでしょうか。



 私自身も含めて、これからの東大阪店がどのようにこの逆境の中で順風満帆な姿が見せられるのかが、これからの課題となります。

 



 その課題を克服するためのベースとして不可欠なのが、『楽しみながら、仕事に励む』 ということです。焦りや苦痛感から、まともな成果は期待できません。働く仲間同士の相互依存の中で、明るくて楽しいチームワークが生まれ、それがお客様にも伝わり、お店の存在感として波及していくと確信します。



 私は、長年生き方と仕事に関してのポリシーとして常に情熱と発想・考え方を意識してここまでやってりました。70歳前にしても、いままさに東大阪店が真っただ中にある 『 内憂外患 』 を打破するためにスタッフの先頭をきって残りの人生を燃え尽きたいと思っております。



 最後になりますが、故 松下幸之助翁が生前お話しされた言葉を一つをご紹介して今月の投稿を終えたいと思います。



        今月もご覧いただき、誠にありがとうございました。

10月号 『 総選挙後の日本経済の流れについて 』 Ⅴol.104

10月号 『 総選挙後の日本経済の流れについて 』    Ⅴol.104 



 みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。



 さてこの時期、“ 天高く馬肥ゆる秋 ” と申しますが、どうしてどうして、そんな悠長なことを言っているどころではなく、例年以上に長雨が続いたり、先日の台風21号といい、自然災害などで相変わらず気候変動の多い今年の秋であります。

 



 ただ、やはり秋と言えば、「行楽の秋」 「食欲の秋」 「読書の秋」 など、われわれ働く人間にとって一年の中であの猛暑の夏が終わり、ほっとする一番穏やかで落ち着いた季節ではないでしょうか。春同様、自然を楽しむということでは、最適の時候であります。

 



 私も10月下旬から11月初旬にかけての冬ギフト商戦の準備が一段落しましたら、久しぶりに京都にいる息子夫婦を訪ねてみようかと思っております。秋の京都の花鳥風月には、癒されますからね。また近くに古民家風の旨いそば屋があるらしく、一緒に出掛けて秋の味覚をご馳走してもらうことになっております。

 



 とは言うものの、いま現場ではそんな柔いことを言ってる場合ではなく、臨場感たっぷりの東大阪店に話しを移しますと、この一週間お店では残り二ヶ月の商戦準備で大わらわです。プロセス80「備えあれば憂いなし」 と言うように、この時期の準備のあり方が今年の年末商戦の良し悪しを決定づけるものがあります。



 そういう意味では、毎年この時期同じことを言っていると思いますが、冬ギフトに関して本部から提供される『ギフト支援プログラム』 ソフトの有難さを実感しております。このソフトが誕生して今では約20年が経過しております。当時プログラムソフト作成にあたって、ドリーム加盟店有志メンバー10店舗にて費用を分担してソフト作成会社へ発注したのを覚えております。

 





 総費用は、あの当時で確か100万円をこえていたと思います。各店約10万円ほどを拠出して頂きました。まだまだドリーム各店がしっかり儲かっていた時代でしたからね。その後、幾度となくバージョンアップを繰り返しながら、現在に至っております。



 現在では、酒匠米匠のメンバーも参加されて約24店舗の方々が活用されていると聞いております。今年からは、クラウド対応の新プログラムにバージョンアップされ、より現場での作業効率アップと用紙の経費節減など加盟店ファーストの目線で提供されております。



 特に、ヤマト便においてのB2クラウド対応については、送料契約の減額要素にもなっており、先日東大阪店担当のヤマト集荷スタッフが、「ドリームさん、今年のお歳暮ギフトB2対応でなかったら、一個当たり50円さらに値上げさせてもらいますよ!」 と頭ごなしのコメントを言い放ってまいりました。



 その時の強気の姿勢にムカッときましたが、冷静に考えるとこのギフトプログラムを活用していて本当に良かったなと思いました。20年経過しても、色あせないギフト支援プログラムは、時代と共にしっかりとお客様のニーズや利便性に寄与出来ているんだなとつくづくと感じさせてもらいました。



 現ユーザー様も、そしてこれから活用されるであろう加盟店様も、このソフトを中核としたトータル的なドリームチェーンギフトパッケージ をさらに進化させていただきたいと願っております。





 さて今回のテーマは、『 総選挙後の日本経済の流れについて』 とさせていただきました。先日10月22日(日)に開票されました衆議院選挙について、今月はお話しさせていただきたいと思います。選挙結果としては、皆様ご存知のように、翌日から各報道機関で
『自民党圧勝』 という記事や放映がなされておりました。

 



 どちらかというと政治の話には疎い方なんですが、敢えて今回テーマにさせて頂いたのは、今回の選挙後における日本経済の動きについて注目したかったからであります。例えば、選挙結果に呼応して二週間前から高騰しておりました株価が、さらに値上りいたしております。(21,820円 10/25現在) 毎日のように、日経平均の連騰記録が更新されております。



 原因としては、様々な要素が考えられますが、今回の自民党圧勝を受けて2年後の消費税増税が、ほぼ確実視されたのも一つのファクターとなっていると思います。ただ、間接税であるがゆえに、低所得者である人々にとってはさらに増税感が増してまいります。今回の株価高騰の恩恵を受けて、海外からの投資家・また国内の個人投資家そして大企業の収益はさらに向上するのは間違いありません。



 そして、日本経済の活性化に寄与する流れである と安倍首相は、力説しております。本当にそうなんだろうかと疑問を持たざるを得ない。かつて日本が1970年代高度成長期において、国民一億総中流意識が叫ばれた時代から見ると、今の日本で本当に中流意識を持たれている方は、どれぐらいおられるのだろうか。



 今回の株価の値上がりにおいて、日本の国を底辺から支えておられる方々が本当に豊かにシフトチェンジできているのであろうか、幸福度を感じておられるのであろうか、一部の投資家やお金持ちの人々が景気の良い話や生活をされているだけではないだろうかと思うのです。



 先日、国連発表の世界「幸福度ランキング」 において日本は第51位でありました。日本は、先進国の中では最下位であります。ちなみに、第一位は北欧のノルウェーであります。北欧三国は、社会保障施策が充実しており、いわゆる落ちこぼれ組が皆無と聞いております。いわゆる貧富の差が少ないということです。



 それに比べて、日本においては年々貧富の差が開いていく模様であります。当然のことながら、貧しい方々がお年寄り中心に増加していく傾向にあるとされております。



 ここで、ある数式をご覧いただきたいと思います。

 



 この数字は、何を意味しているのか、お分かりになるでしょうか。この数字こそが、この地球上でまさに現実に存在する社会現象であるのです。

 



 その解説については、いつものようにウィキペディアから引用してお話ししたいと思います。



 ウィキペディア参照





 いかがでしようか。ケタが大きすぎて実際には、ピンとこないのが実情でしょうね。ハッキリ言えるのは、ビルゲイツの子供に生まれたかった!! と自分自身67歳になった今でも思います。ちなみに彼は今年で61歳なんですけどね。



 ちなみに、もう一つこの時代の世相を反映した数字をご紹介したいと思います。それは、厚生労働省が今年8月に発表した生活保護受給者の数です。その数は、全国で213万人ということで、10年前の150万人から何と63万人も増加しているのです。特に高齢者が多く、全体の52.8%と深刻な数字になっております。

この数字は、今後さらに増え続ける模様だといわれております。



 日本経済は、本当に景気がいいんだろうか、そしてそのような時代の流れの中で我々商売人は、どのようにお客様と接していかなければならないのか、単なるお金儲け、そして足し算引き算の中で商いを続けていくのではなく、弱者であるお年寄りをいかに大切にして日々精進していく事が、まさしくこれから地域に根差す商売人に問われていることではないでしょうか。



 世の中、どうであろうとも、少なくとも自分自身の中であきらめることなく、人間とはどうあるべきかと自問自答しながら、周りの人々と接してまいりたいと思っております。



 今回の選挙結果を見るにつけ、本当にこれで良いのか、そして2020年東京オリンピツク後の日本が、かつて開催された今のブラジルの経済状況に陥らないことを切に願って今月の投稿を終えたいと思います。



今月もご覧いただき誠にありがとうございました。

9月号  『 高齢者社会にどう対処・・・??? 』   Ⅴol.103

   9月号  『 高齢者社会にどう対処・・・??? 』   Ⅴol.103



 みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。



 さて 「暑さ寒さも彼岸まで 」 とよく言ったもので、ここにきて朝晩が確実に冷え込んでまいりました。というよりも、過ごしやすくなってまいりました。今年も私にとって 『 67回目の秋 』 がやってまいりました。

 



 話は大きくなりますが、人類誕生 (700万年前) から地域差はありますが、毎年このような四季折々の自然の営みがあったのだと思うと 『 67回目の秋 』 など、ちっぽけなものだと思わされます。ただ私にとっては、残された人生の中でこの一瞬一瞬の秋が、大切なものであるのには間違いありません。



 そのためにも毎日毎日しっかりと働き、しっかりと美味しいものを食べ、そして家族やスタッフや仲間たちと共に楽しい会話を弾ませ、一度しかない2017年の秋を満喫させたいと思っております。



 とはいうものの、すぐに年末商戦の準備がやってきますので、のんびりとは出来ないのが実情ですけどね。さらに現実は厳しいもので、あと2ヶ月後 ( ただいま工事中 ) に東大阪店の目の前に大手のGスーパーが新規出店することになりました。



 せっかく価格安定商圏となったこの地域ですが、激安価格を前面に押し出す新規スーパーでありますので、また以前のように一波乱も二波乱もあると予想いたします。というよりも、直近であるがゆえに死 活 問 題 となってまいります。



 当然のことながら、その対処策として、いろいろと考えていかなければならないのですが、こんな時にこそジタバタせずに先日のドリーム本部 『 秋の勉強会 』 で学んだ情報の出し入れを中心としたマンダラートシートをしっかりと見つめ直し、実践していかなければなりません。

 

 



東大阪店は、今後どのような方向性をもって生き残りをかけるのか、上記の資料を参考にご理解いただければと思います。要は、粗利益率アップに全力投球するのみです。そのためには、様々な工夫や努力を積極的に実践していかなければなりません。そしてパラダイムの転換をして不可能を可能にしなければなりません。



 とにもかくにも、我々の意思とは関係なく、時代・文化・環境は、どんどん変化していくわけですから、好むと好まざるとにかかわらず、それに呼応して我々自身が変化していかなければならないのは必定であります。時代の流れと共に、我々のお店が今もなお存続しているのは、それなりの変化を遂げてきた証しでもあります。





 さて時代の変化と言えば、先日敬老の日に関して、総務省統計課が次のような人口統計を発表いたしました。

 

 



 簡単に解説いたしますと、今から38年前(1979年) 私が30歳のころ、65歳以上の方が全国で1031万人おられました。全人口の約8%です。ところが今や全人口が当時より減少しているのにもかかわらず、高齢者は3倍以上に増加しているのです。数年後には、街を歩いている3人に一人は、65歳以上の高齢者となるのです。



    その他の統計発表を列記してみますと・・・



 90歳以上人口が初めて200万人を超える206万人となりました。  

 日本の高齢者人口の割合は、欧米諸国などと比べてももっとも高い。日本の27.7%に対し、  イタリアでも23.0%、ドイツで21.5%、フランスで19.7%である。
 

 高齢者の就業率は男性30.9%、女性15.8%で計770万人となり過去最多。

 主要国では日本の高齢者就業率は最高値の30.9%に対し、米国は18.6%、カナダは13.1%、ドイツ6.6%などである。  

 また二人以上の高齢者世帯の平均貯蓄現在高は2394万円、ゼロの世帯も含めた中央値は1484万円。定期預貯金がほぼ半分である。

 



 お年寄りのおじいちゃん、おばあちゃん、お金しっかり持っているんですね(笑) 孫のために10万円以上のランドセルをプレゼントしているのをテレビで見たことがあります。また、国内外の旅行ツァーに定年退職後の老夫婦の参加が激増しており、空前のブームとなっております。



 しかしながら、その割には我々のお店では、そのお年寄りから 『 ビールもっと安くならんのかい! 』 というキツイ言葉を、毎日のように言われ続けております。プチ贅沢するところは贅沢して、始末するところは倹約するといった構図でしょうか。なんともはや、辛いところですよね。



 とはいうものの、そのような年齢層のお客様がさらに増え続けるのですから、店側の対処としてもうまくそのニーズやウォンツを取り込んでいけば、マーケットサイズが大きい分、ビジネスになってくるんですよね。



 そこで、そのニーズやウォンツとは何ぞや? ということなんですが、そこを捉えて提案していくのが、本当に難しい・・・。はっきりしているのは、我々はメーカーではないのですからモノづくりと言う訳にはいかない。おのずから、
『 モノからコトへ 』 へとなってまいります。いわゆる付加価値創造ビジネスと言う訳です。



 我々の商売は物販業ですから、当然モノを販売しています。ただ、そのモノの周りに付加価値サービスというものをくっつけることにより、お客様のニーズやウォンツが満たされるという構図となります。



 例えば、ごく単純なことですが、ドリーム東大阪店ではお客様から電話注文を受けますと、即日無料配達(3000円~)を実施しています。夕方、冷えたビールを混ぜることもできますし、あるお年寄りのお客様宅では、ご注文いただいたお米を台所の米びつの中にまでお入れしている場合もあります。腕の関節炎で苦しんでおられるおじいちゃん宅です。

 



 ここでいう付加価値サービスとは、そんなに頭の使うことではなく、お金のかかる事でもなく、ごく自然なちょっとした心遣いが、お年寄りには喜ばれることなんです。あとは、そのサービスをいかにシスティマティックに、そして継続的に提供していけるかなんです。そこが、難しい。



 このようななんでもない、でもちょっとだけ優しい・嬉しい付加価値サービスをみんなで考えることがこれからの時代には大変重要なことになります。そして、その知恵の集合体のグループが、次のステップへと駆け上がれることになると常々思っております。



 そして、これからの我々の業界は、その付加価値サービスの内容こそが 利 益 の 源 となりうる時代に来たんだとご理解いただきたいと思います。価格一辺倒の薄利多売の時代が去ったことは、ご周知のとおりです。



 本当の意味の粗利益率を高めるとは、そういうことなんです。『利は元にあり!』 この言葉は、利益は上手な仕入れから生まれてくるということだと昔の人は言っておられます。まずよい品を仕入れる。しかもできるだけ有利に適正な値で買い、そこから利益が生まれてくる。 

 



 間違いなく、その考え方は不変性のものがあり、現在も重要視されていることなんですが、時代が変化し、物の売り買いの主役が、売り手から買い手に移行した時代から、真の利益の源は、お客様満足の実現からスタートするものに変化していったのです。



 いわゆる利益の元となるいくつかの要素のバランスが、常に変化していることに気づかなければなりません。仕入れも大事ですが、お客様からソッポを向かれて商品が売れなかったら安く仕入れても何の意味もない、ということなんです。



 最後になりますが、先述の通り、これからの日本は更に超高齢化社会になります。同時に、お年寄りマーケットの規模は、大きくなってまいります。当然ながら、我々も高齢者をベースとした販売戦略を構築し、さらに高度化していかなければなりません。



 そして、零細で小規模なお店であるがゆえに、進化した泥臭い商いを踏襲していくこそが、我々の強みであり、売りであると思うのです。何故なら、高齢者の方々ほど、ハイテクよりも、ローテクに対してのニーズ が高いのだということを申し上げて、今月の投稿を終えたいと思います。



今月もご覧いただき誠にありがとうございました。

8月号 『 生きかた上手 』 Ⅴol.102

 8月号 『 生きかた上手 』 Ⅴol.102



みなさん、こんにちは!今月の徒然日記を投稿したいと思います。

 



 いやー、みなさんこの暑い中、2017年夏ギフト販促お疲れ様でした。約3ヶ月に及びましたお中元ギフト期、成果はいかがでしたでしょうか。私の方は、この夏倉庫と配達でしっかり汗をかき、約 2 Kg の減量を達成いたしました。( 本来の成果の意味が違いますけどね・・・)



 肝心の東大阪店の方では、全体売上的には3ヶ月[6~8月]昨対98.7%、利益額ベースでは、酒税法改正に助けられ、昨対107.9%を確保できました。ギフト関係では、酒類ギフトが昨対101.5%で、食品ギフトが81.6%ということで、残念ながら諸事情の関係で満足のいく結果とはなりませんでした。



 まだまだ努力不足は否めませんので、この秋のお彼岸ギフトから年末の冬ギフトへ向けて、スタッフ一丸となって回復させていきたいと思っています。



 そこで先日まずはギフト以外に、新米や日本酒ひやおろしなど、秋の味覚フェアとしてお店全体の模様替えを実施いたしました。残暑まだなお厳しい時期ですが、東大阪店の雰囲気は、秋一色です。

 



 最近、各スタッフも基本四原則なるものを徐々に理解し、積極的に実践するようになってきたように思えます。店舗も倉庫も以前よりは、はるかに綺麗になってきており、ゴミがあれば率先して拾い上げ処分する。また倉庫においても整理整頓が励行され、商品管理が 『見える化 』 されてまいりました。



 よって、商品の廃棄ロスも少なくなってきており、カイゼン意識が功を奏しております。ただ、店舗の来店客数の減少に対して、品揃えとボリューム感との相関関係で、迫力ある売場展開が出来ていないのが気になるところです。廃棄ロスを恐れすぎると、売場に楽しさやワクワク感が演出しづらくなるからです。



 この矛盾するところに頭を痛めているのですが、まあ取り敢えず清潔で整理整頓された売場には、何とかなってきているのではと思っております。あとは、スタッフの商品知識や接客力を高めることにより、『安売りのお店 』 から、値ごろ感のある 『相談できるお店 』 へと変身させていきたいと思っております。







 さて、話はガラリと変わりますが、先日二日間をかけて東京へ久しぶりに出かけてまいりました。目的は、姪っ子の結婚式に出席するためでした。式場は、帝国ホテル東京
で久しぶりに格式あるホテルに宿泊し、翌日結婚式に参列いたしました。

 



 宿泊時、客室からの眺望は、なかなかのもので目の前に皇居があり、国会議事堂や各大手企業の本社ビル群があり、首都東京のど真ん中にこのホテルは在るんだなという実感でした。そして式当日、朝食をとるにあたっていくつかの有名食事処(割烹なだ万など)
がありましたが、ふと某TV局のクイズ番組でバイキング料理についてのQ&Aがあったのを思い出しました。

 



 と言いますのも、バイキング料理という食事スタイルは、今から60年前に日本で初めて発案されたものであるというのです。その発案されたお店が、帝国ホテル東京の16
F インペリアル・バイキングレストランということらしいのです。以下、いつものウィキペディアでの解説をご覧ください。



 



 大きなテーブルに多種類の料理をまとめて並べ、客が各自で好きなものを好きな分だけとり皿にとって食べる形式の料理で、北欧の長く厳しい冬の期間に、人々が食料を持寄って食べたことに始まるといわれる。



 東京都千代田区にある帝国ホテルに1958年にできたレストラン、インペリアル・バイキングで、北欧の食事方法スモーガスボードをまねて、日本で初めてこの形式を取り入れたとされる。



 「バイキング」 は、8世紀から11世紀にかけてスカンジナビア半島やデンマークから船で海を渡ってヨーロッパ各地に侵攻したノルマン人で、この語をこの形式の料理の意で用いるのは日本のみでの用法。



 レストランの開業時、当時公開されていたアメリカ映画 「バイキング」 のなかの船上で食べ放題というシーンに着想を得て、帝国ホテルの社内公募により名づけられたという。



 



  ということで実際に食してみますと、朝食というよりは、ディナーでもいいのかなというクォリティの高さで、出張時私がよく利用するビジネスホテルの朝食バイキングとは、格段の差がありました。本当にいい食事をさせていただきました。







 さて、前置きが今回も長くなりましたが、今月のテーマは 『 生きかた上手 』 とさせていただきました。このフレーズは、ご存知の方もおられると思いますが、先月106歳というご高齢で他界されました東京聖路加国際病院名誉院長であられました日野原先生の著書タイトルであります。



 日野原先生の100歳を過ぎてからのご活躍は、以前から存じておりましたが、この7月にお亡くなりになられたあと、NHKの特集番組を見た時に、あらためて先生の
『 生きかた 』 の凄さに感銘を受けました。早速、その 『 生きかた 』 発見 のため、著書を購読したかったのですが、お中元期ということで、のびのびになっておりました。



  この度の東京行きに際して、行き帰りの新幹線で約5時間ほどの時間がありましたので、今回のタイトルであります 『 生きかた 上手 』 を読ませていただきました。

 



 今回は、読書後の感想とその内容を自分に照らし合わせた場合、自分の中でどのような心境の変化があったのかをお話しさせていただきたいと思います。



 その前に、日野原氏のプロフィールを前もってご紹介したいと思います。



 日野原重明先生のプロフィール

      日野原 重明 (ひのはらしげあき)



 1911年山口県生まれ。

 1937年 京都帝国大学医学部卒業。1941年 聖路加国際病院内科医となる。以来、内科医長、院長代理、院長を経て、学校法人聖路加国際大学名誉理事長、聖路加国際病院名誉院長、一般財団法人ライフ・プランニング・センター理事長などを歴任。


 1998年東京都名誉都民、1999年文化功労者、2005年文化勲章を授与される。 早くから予防医学の重要性を指摘し、終末期医療の普及、医学・看護教育に尽力。成人病とよばれていた病気について「生活習慣病」という言葉を生み出すなど、常に日本の医療の先端を走ってきた。

 2000年9月には、これまでの人生で培った経験や過去の教訓を次世代に伝えることを目的に、75歳を過ぎても元気で自立した人を募り 「新老人の会」 を結成。同年春から「生きかた上手」の連載を開始。

 2001年に刊行された『生きかた上手』 は、この連載をまとめたもので、ミリオンセラーとなる。2013年4月、新たな書下ろしを加えた 『生きかた上手新訂版』
が、いきいき株式会社(現・株式会社ハルメク)より刊行される。

  また同年10月には連載「生きかた上手」から珠玉の言葉150を集めた『死を越えて』が発刊された。2016年10月には105歳を迎えた記念に初の自叙伝『僕は頑固な子どもだった』を刊行。

 2017年7月18日逝去享年106 歳



 晩年の日野原は100歳を超えてスケジュールは2、3年先まで一杯という多忙な日々を送っていた。乗り物でのわずかな移動時間も原稿執筆に使い、日々の睡眠時間は4時間半、週に1度は徹夜をするという生活だったが、96歳にして徹夜をやめ、睡眠を5時間に増やしたという。

 命の続く限り現場に立ち続けるという信念をあくまで貫いており、生前には少なくとも110歳まで現役を続けることを目標にしていると語るほどであった。



      といった具合で、何ともはやスーパーマンもビックリポンであります。

 



 さて私事になりますが、今年の3月で私は、67歳になりました。これから日野原先生を目指すとあと40年生きなければなりません。本当にスゴイことです。これからの40年間の生きるエネルギーは、どのように発電備蓄し、スパークしていくのか、見当もつきません。



 そこで、先生のおっしゃる生き方とは、自然体ということらしいです。自然に活動し、営みを重ねていく中で生きるパワーが生み出される。本の中で、度々出てくるフレーズが、育む・癒し・健康・出会い・感謝・謙虚・成熟・希望・安心・気力などなどです。いわゆるその言葉に対する
『 考え方 』 というものを常に養っていく事で、晩年の生きかたのあり様が見えてくるのだと教えられております。



 私は、7年前の60歳にドリーム本部の代表を西田社長にバトンタッチいたしました。だといって、すぐには従来の仕事からリタイアするのではなく、徐々に業務の引継ぎなどを実施してまいりました。そして、その時期に読んだ本が、五木寛之氏の
『 人間の覚悟 』 でした。

 



 その中にあるいくつかの言葉の一つに 『下山の哲学 』 というものがありました。この徒然日記にも何回がご紹介したことがあると思いますが、要は人間の一生には当然ピークというものがあって、50代・60代を境にかっこよく、なおかつ悟りを意識しながら、下りの人生を有意義に過ごすのだということを掲載されておりました。その内容に共鳴して生きかたを少し修正してみました。



 余生をどのように楽しく過ごすか、適度な仕事をこなしながら、そして仕事でもプライベートでも出来るだけ前面に出ず、黒子に徹するよう自分なりに努力しようとしました。(恥ずかしながら、現実はそのようになってはおりませんが・・・)
しかしながら、3年前事態は急変いたしました。ドリーム東大阪店の現場従事に就いたからであります。



 当初現場のお手伝いという感覚で入店したのですが、現場というものは、そんなに甘っちょろいものではなく、やればやるほど疲労困憊の日々が続いております。人生設計として65歳過ぎてから、下山の哲学としての悠々自適の余生 は、どこへやら・・・ですわ。



 そんな毎日が、この2年間自問自答しながら続いていたのですが、今回の 『 生きかた上手 』 を読んでいく中で気づきました。中途半端な生きかたは、やめよう!そして、もう下山という概念を捨てよう! と。年齢は関係なし!やはり私の酒屋人生は、上を向いて登るのみかな と覚悟を決めました。



 とはいえ、耳は遠くなり、目は翳みますし、体力の減退は避けて通れません。バイクでの配達もこの2~3年が限界ではないかなと思います。それでも率先垂範して若い連中と一緒に酒屋業を営んでいきたいと思っております。技術・体力はどんどん劣化していきますが、気力だけは誰にも負けない。それを私の
『 売 り 』 にしていきたいと思います。



 現在の私には、加盟店の皆さんや本部スタッフに対しても、かつてのような的確なアドバイスは、もうできません。タイムリーな情報や時流に対しての対処法など、もうそのような能力は持ち合わせておりません。ただ皆さんの手本としてなりうるのは、日野原先生のように100歳を過ぎても感謝の気持ちで周りの方々へのお役立ちをしたいという一念で、現場第一主義を貫徹することだと認識させられました。



 私自身の今後あるべき姿として、今現在、体力の限界を感じつつも現場で力強く従事されておられる加盟店様の皆さんの手本となるべき 『 気 力 』 満 載 の現場人でありたいと思います。そして、羽曳野市の脇田さんや尼崎市の水上さんや姫路の上田さん等々、同世代の方々から、「あの井上が、まだ頑張っているんだから、私もがんばるぞ!」
と言ってもらえるよう日々精進してまいりたいと思います。



 今回、『 生きかた 上手 』 の内容をうまく皆さまに説明できませんでしたが、是非とも時間があれば、購読していただきたい一冊だと思います。特に我々のような高齢者の方々には、お薦めいたします。いずれ何年か先にいよいよこの世の終わりと思える時に、あらためてじっくりと読み返してみたい書籍でありました。



 最後に、日野原先生が残された言葉をいくつかご紹介して今月の投稿を終えたいと思います。



    今月もご覧いただき誠にありがとうございました。



 

7月号   『 “考え方” を常に考える 』   Ⅴol.101

  7月号   『 “考え方” を常に考える 』   Ⅴol.101



みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。

 



 いやー、本当に毎日暑い日が続きますね! 9月のお彼岸の中日まで、あと二ヶ月弱猛暑の続く日々ですが、みなさん体調管理に留意され、ご商売に精を出して頑張っていただきたいと思います。そして、9月の秋の勉強会でお会いして今年の夏の奮戦ぶりをお聞きできたらなと思います。



 さて先日の日経MJにて今年上半期のビール系飲料の出荷内容について記事がありましたので、冒頭にご紹介させていただきたいと思います。

 



 ビール大手5社が12日発表した1~6月のビール系飲料の課税済み出荷量は、前年同期比1.3%減の1億9025万ケース(1ケースは大瓶20本換算)だった。上半期としては5年連続で過去最低を更新した。

 消費者の嗜好の多様化に加え、6月に施行された酒類の安売り規制でビール系飲料の小売価格が大幅に上昇したことが出荷減につながった。

 1~3月では出荷量は0.7%減にとどまっていたが、下げ幅が拡大した。各社の間では「安売り規制の影響で6月に缶チューハイや輸入品のプライベートブランドビールに流れた」との声が多い。



 分野別では、ビールが1.4%減の9421万ケース、ビールより安い発泡酒が2.4%減の2636万ケース、最も割安な第三のビールが0.7%減の6967万ケースだった。3分野がそろってマイナスになるのは初めてとなる

 都内の食品スーパーの担当者は「安売り規制の強化直後は前年比1割以上販売数量が減った」と語った。



 各社のシェアは、首位のアサヒビールが0.3ポイント上昇の39.5%だった。割安な第三のビール「クリアアサヒ プライムリッチ」が好調だったことが寄与した。2位のキリンビールは0.4ポイント低下し、31.7%。主力のビール「一番搾り」に注力したが、販売が振るわなかった。3位のサントリービールは0.1ポイント低下の15.9%。4位のサッポロビールは横ばいで11.9%だった。

 



 という上半期の成績でありました。なかなか厳しいビール業界でありますが、これまた7月に内閣府が調査した消費者の消費動向をみてみますと、物価上昇に対しての警戒感が高まり、2ヶ月ぶりに悪化したようであります。結果、貯蓄志向へとつながり、消費手控えへと推移 しているようであります。



 こんな大変な折に、政府安倍政権もガタガタでありますし、上向くところの良いところなし。今後の日本経済はオリンピック特需もあと2~3年が限界で、2020年以降、日本の社会・経済はどのような空模様になるんでしょうかね。昨今のゲリラ豪雨のようにならないよう願うのみです。



 さて、ドリーム東大阪店の今夏の業績としては、快晴とまではいきませんが 『 曇りのち晴れ 』 といったところでしょうか。各加盟店の皆さん同様、6月からの値上げによる粗利益率のアップに伴う増益がその要因となっております。



 特にビール系飲料の数値につきましては、7/1~7/27 までで、ビール売上昨対113.35%、粗利益額昨対206.61%、発泡酒売上昨対96.73%粗利益額昨対155.44%、新ジャンル売上昨対102.57%粗利益額昨対224.71% と、とんでもない数字となっております。

 



 さらにその数値を細分化しますと、その好業績のほとんどの要因が、外販売上の好調さにあります。店頭売りは、諸事情により依然として客数減が続いており、売上ベースにおきましても今なお昨対割れをおこしております。ただ、年初より外販強化という合言葉の元、ここに来て店頭売上減をカバーしてやっとその成果が実ってきたように思えます。



 各加盟店の皆様におかれましては、今後の生き残り対策としてそれぞれの立地やスタッフ構成など諸条件は異なりますが、私個人の意見としてはもう店売りオンリーだけでは、店舗存続は不可能ではないでしょうか。規模の大小はともかくとして、販売スタイルのあり方として宅配部門の構成比を高める努力は、積極的にしていくべきであるとご提案いたします。

 (もうすでに宅配強化されておられるお店が、ほとんどだと思いますが・・・。)



 店売りが芳しくないから仕方なく宅配を始めるというのではなく、新しい生き残りの活路として外販強化は必須のものとして考えていかなければなりません。何故なら、そこに我々がお客様ニーズにお応えできる 『すき間 』 があるからです。ドラッグや食品スーパーなど近隣競合他店が手を出しにくいところでもあります。

配達サービスを我々の 『 強み 』 (付加価値) にしていかなければなりません。

 



 話しは変わりますが、昨日TVのニュース番組で町の新聞屋さんが、牛丼・ピザチェーンや廻る寿司チェーンとのコラボで出前の配達代行を実施するという報道がされておりました。消費者の口に入るという食品の衛生面での問題や今すぐの速配に対応できるのか、様々な解決すべき問題点はありますが、やはり消費者の宅配ニーズというものが、ある意味大きなマーケットサイズがある証拠でもあります。そして各飲食チェーンの外食需要の限界を新しい切口で新規マーケット(中食)を創出していくという狙いがあります。

 



 また消費者ニーズ満足の最先端を突っ走るセブンイレブンが、今までにない画期的な店舗レイアウトの全面刷新を実施することが先日発表されました。すでに実験店舗が数店開業されており、好成績を上げているようです。さすが世の中の移り変わり、女性の社会進出や独居老人の増加など社会構造の変化の中で常に変化させていく凄さを感じます。



 今までのコンビニのコンセプトや営業方法をガラッと変えて冷凍食品の拡充を含めた新レイアウトらしいです。今月のテーマにいたしました 『 考え方 』 を切り替えるというのは、なかなか勇気のいることです。何かを変化させることにより、不安要素を常に抱え、さらに増大させることになるからです。



 しかし、好調を持続しているセブンイレブンでさえも大胆な改革を敢行するように、発想の転換を図り、今までの考え方を進化させていっているのです。そこのところを我々も学び、実践していかなければなりません。



 例えば、先述の 『 配達サービス 』 ですが、サービスという言葉感覚から、ついつい無料であるという発想が出てまいります。付加価値サービスは、常に我々店側の犠牲のもとに裏付けられているという構造であると、必ずそれは将来破たんいたします。



 逆に、これからは付加価値サービスを我々の収益構造のベースとしていかなければなりません。その努力をしなければなりません。じゃ、配達料を別途にいただくのか? ということですが、これまたこれはなかなか難しい! 通常のビール1ケース配達とヤマト宅急便に依頼したギフトの配達料とは、また意味が違ってきますからね。



 今回6月のビール系飲料を中心とした値上げを契機にドリーム東大阪店では、値決め(販売価格)について、スタッフ達といろいろと相談いたしました。彼らにとっても商売というものの基本・セオリーを学ぶ絶好の機会でありましたので、販売価格の決め方について『 考え方 』 というものを様々な角度からレクチュアいたしました。



 教材として活用させていただいたのが、兵庫県三木市の津田本店さんの 『 考え方 』 です。津田本店さんでは、外販の利益率は料飲店も含めて16%~18%を確保されております。要は、配達料は商品価格の中に含まれており、よほどでない限り配達料を別途頂いておられません。そして外販に関しては、低価格を前面に押し出した戦略を取っておられません。いわゆる「安かろう、悪かろう」を常に経営コンセプトから排除されております。

 



 この発想で、東大阪店では6月の値上げ時にキリンの「のどごし」350ml 1ケース特売チラシ価格2228円(外税)から2480円(+252円) に思い切って値上げいたしました。(当然、店頭価格も同額です。) しかしながら、先述の通り7月の新ジャンルの売上は、昨対100%超を維持しており、なお且つ利益額は昨年の2倍以上となっております。要は、将来を見据えて宅配価格を意識して、しっかりとした利益額を確保した訳です。



 東大阪店から車で10分のところに、〇〇マンションがあります。そのマンションの3階に林さんというお得意さんがおられます。毎回必ず、土日の週間特売時に、のどごし10ケースの配達依頼があります。(1ケース50円の利益額です。) 以前は、配達時いまいちテンションは上がらなかったのですが、今はしっかり利益額を稼ぐことができますので、楽しい配達に様変わりいたしました。(利益額が、5倍になりましたので・・・) 

 



 当初お客様も値上げ時には、ボヤキを頂きましたが、その後配達サービスそのものには大変喜んで頂いております。そのため、引き続きお取引いただいております。 お互いこれが、本音のところだと思います。



 今回この東大阪店の 『 考え方 』 が果たして今後も通用するかどうかわかりません。でも、間違っていたらその時また考え方を変えればいいのです。そのためには、今回の変更を常に検証することが大事なファクターとなります。特に数値検証は絶対的なものです。



  何事も何かに挑戦するときは、その前の、その時の、その後の数値の把握・分析が必須なのです。



 数字に強い商売人になってください。歴史的に見ても、ゼロの発見じゃありませんが、人類は数字を発明して飛躍的に進化したのですから数値の把握については、生き方としても大事なことだと思います。そして、その数値把握の前に必ず大事なことが、いつの時代も
『 考え方を常に考える 』 ということが重要であると思います。当然、不変性のものは変える必要はありませんが・・・。



 最後になりますが、このコラムで何度も取り上げてまいりました稲森和夫さんの人生成功の方程式を再度復習を兼ねてご紹介いたしまして今月の投稿を終えたいと思います。    



      今月もご覧いただき誠にありがとうございました。

 



***詳しくは、2015年5月号を参照(←ココをクリック)してください。

6月号  『 捨てる神あれば、拾う神あり 』 Ⅴol.100

 6月号     『 捨てる神あれば、拾う神あり 』    Ⅴol.100



  みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。



 いよいよ今月の投稿で、100回目という記念すべき6月号となりますが、前月号でもお話しさせていただいたように心身ともに余裕のない時期でもありますので、改めて繁忙期終了後にじっくりと過去100ヶ月の振り返りなどをさせていただきたいと思います。



 



 さて、この6月は改正酒税法施行から始まり、様々な商品値上げに伴う競合店情報の入手や自店の価格変更など多忙な月になりましたね。さらには、夏ギフトの準備など相も変わらず、やらなアカンことが山積していて大変タイトな月になりました。ただそんな時、常に自分に言い聞かすのが、『 忙しいということは、本当にありがたいことや、疲れたという言葉は絶対に口走ったらあかん!』 ということです。 ただ 『 あー、しんど!』 という大阪弁は使いますけどね・・・。( ビミョー)



 忙しさが空回りしているようではダメですけど、このご時世われわれの業種でバタバタしているお店って結構少ないものです。毎年、この時期になれば各店お中元ギフトの需要が発生して自然と活況を呈してまいります。これも皆様が過去において現在の酒販業界の厳しい商環境を想定して、新規カテゴリーの育成
(ギフト・お米など) に努力されてきた賜物だと思っております。



 ただギフト販売の最大手である百貨店が、慢性的なギフト売上減 を余儀なくされております。販売実績を守る既存業者と攻める新規業者、いつの世も新旧入り乱れて互いに競争しあうことで物事は、発展し高度化するものです。 先日の新聞記事を読んでおりますと、このような掲載がありました。

 



 とありました。本当にコンビニという業態は、さまざまな分野の業種を取り込んでいっているなという感想です。商店街に存在したお菓子屋さん、牛乳屋さん、本屋さん、ケーキ屋さん、酒屋さんなどなど、かつて賑わいを見せた 『 町の〇〇屋さん 』 という業種の灯がひとつひとつ消え去っていくのが寂しい限りです。



 さて、話は変わりますが、新旧交代と言えば、将棋界においても世代交代が今まさに巻き起こっているようですね。皆さまご存知の通り、藤井聡太四段(14)が中学生にもかかわらず、プロ入り28連勝(歴代一位タイ)を成し遂げております。この記事がホームページに掲載される頃には、29連勝(6/26 竜王戦一回戦)
達成ということになっているのかもしれません。30年ぶりの新記録快挙となれば、さらに将棋界の活性化となること間違いなしです。どの業界においても新しい風というものは、心地よいものです。

 



 逆に先日6月20日に日本将棋連盟で長年活躍されておられました加藤一二三九段(77) が、ファンから惜しまれながら引退されました。自称 『 将棋界のレジェンド(伝説) というネーミングで、最近テレビで引っ張りだこのプロ棋士であります。 愛称は、『 ヒフミン 』 です。

 



 このお二人の活躍で、今や将棋界はお二人の楽しいエピソードなどで話題には事欠きません。しかしながら、今からさかのぼること数か月前、今年の二月ごろに、あるプロ棋士が対局中に将棋ソフトを不正使用したと指摘された問題をめぐり、当時の会長であった谷川浩司九段が引責辞任し、日本将棋連盟のイメージが低下していた時期もありました。そして現在は、この注目度の高さ・・・。



 再三、この徒然日記でも取り上げているように、仕事もプライベートも、そして組織も会社も全ての物事には、常に山あり谷ありの変化があり、その度私たちは
『 一喜一憂 』 しながら、毎日を過ごしているのです。



 こういう私も一年前の徒然日記6月号の記事内容を振り返って見てみますと、『 青天の霹靂 』 というテーマでドリーム東大阪店の大幅な客数減の要因嘆きながら書いております。



 当時のその要因は、① 店頭前の自転車専用レーンの交通規制 ② 直近隣にドラッグストアK店の出現によるビール系売上ダウン ③長年従事していてくれた段上前店長の退職 など三重苦で、この一年何とかやりくりしてまいりました。



 いわゆる 『 谷底 』 であり、『 一憂 』 であります。一年前、八甲田山の映画じゃありませんが、『天は我々を見放した!』 と陸軍神田大尉が叫んだシーンをマネしたのを覚えております。当時、神に捨てられたと冗談でありますが、不運な東大阪店を嘆いておりました。しかしながら、今月のタイトルにあるように、1年経つとやはり
『 拾う神 』 がいるんですね。 ありがたいことです。



 今年の春から、悪いなりに何とか売上も客数も昨年対比100%に近付いてまいりました。5月は、仮需の影響もあり、利益額に関しては、1年ぶりに100%越えを達成できました。6月も順調に推移しており、今後新規業務店の取引も3店ほどあり、スタッフの士気も大いに上がっております。 

                 



 業績復活の要因としては、① 近隣競合店の廃業による新規料飲店の獲得 ② 各スタッフの成長による業務の効率化 ③ 6月の酒税法改正施行により、利益率が向上し、収益性が高まった という三重苦どころか三重楽に変化してまいりました。



 油断大敵でありますので、気を抜かずこの夏引き締めて仕事に励まなければなりませんが、この流れ、雰囲気を大事にして、しっかりとお客様のご要望にお応えできる
『 ドリーム東大阪店カラー』 を確立させていきたいと思っております。皆さまも感じておられると思いますが、本当に仕事も人生も山あり、谷ありですね。



 ここで、『 捨てる神あれば、拾う神あり 』 のフレーズですが、英訳として、このことわざの同意語が、下記のように同じくアメリカ合衆国にも諺としてあります。

 



 直訳すると、“ 一つのドアが閉まると別のドアが開く ” ということなんですが、要は嫌なことがあっても、別の新しい世界に繋がるドアが開くんだ! という人生励ましの諺です。ただ私の主観ですが、日本とアメリカのことわざの違いは、受け身的な諺と自発的な諺の差にあるように思えます。



 『拾う神あり』 という他力本願的な日本と、『自分で次なるドアを開けるんだ』 と、自ら行動をおこさなければならないという考え方の違いが読み取れます。例外もあると思いますが、『果報は寝て待て』『人事を尽くして天命を待つ』『まな板の上の鯉』『石橋をたたいて渡る』などなど日本人の国民性でもあると思いますが、立ち止まり慎重に行動し、成功を目指し挑戦する強い思いよりも失敗をしないやり方を選んでしまう傾向にあると思います。



 今回、東大阪店において、『 拾う神 』 が出現して運が向いてきたと思うのではなく、常にチャレンジ精神を忘れず、失敗を恐れず、お店の運命は働くスタッフ自らの努力で切り開いていくんだ 
という思いを持ち、お客様目線でこれからも仕事に精進してまいりたいと思っております。



 最後に、諺ではないのですが、人生訓のキャッチコピーとして私の好きなセンテンスをご紹介して今月の投稿を終えたいと思います。 



      今月もご覧いただき誠にありがとうございました。

 



≪注≫上記の意味するところをお聞きになりたい方は、ドリーム鴻池店の松本社長にお問い合わせください。 

   「走ってから、考えるタイプ」 の社長ですから・・・・。

5月号  『 値決めが、あなたのお店の浮沈となる・・・ 』   Ⅴol.99

   5月号  『 値決めが、あなたのお店の浮沈となる・・・ 』   Ⅴol.99



  みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。



 さて今月号は、先日 日本気象協会が発表した今年の夏の予想をご紹介しながらスタートしていきたいと思います。

 

      ※tenki.jp 資料参照(http://www.tenki.jp



 この夏は、猛暑・酷暑の可能性があります。その理由を端的に言うと、「高気圧の勢力が強い」、「真夏は例年以上に晴れる」と予想されているためです。高気圧に関しては、チベット高気圧が大陸東部から日本付近にかけて強い見込みで、太平洋高気圧も強く、さらに北への張り出しが強いです。



 ちなみに昨年の8月後半は太平洋高気圧の勢力が日本のはるか東で強かったため、その西の縁にあたる関東や東北、北海道付近が台風の通り道となりました。8月17日に台風7号が、えりも岬付近に上陸(北海道に台風が上陸したのは9年ぶり。)



 その後、台風11号が21日に、台風9号が23日にと、北海道は一週間で3つの台風が上陸しました。また、8月30日に台風10号が岩手県大船渡市付近に上陸。東北の太平洋側に上陸するのは、台風の統計が整備された1951年(昭和26年)以降、初めてのことでした。高気圧の位置は暑さもそうですが、台風の進むコースにも影響があるのです。



 とありました。どうやら、今年も猛暑猛暑の毎日が続くようであります。となりますと、毎年心配されるのが、お年寄りや子供たちの 『熱中症』 ということになります。そして熱中症対策としては、下記の三つのポイントが重要となってまいります。

 

     ※富士ゼロックス福島オリジナルツールより



 そこで提案なんですが、毎年ドリーム東大阪店では『熱中症』対策として、スポーツドリンクや水・お茶の特売などして飲料水の拡売を推進してきましたが、今年は売る事のみに固執するだけではなく、月刊情報誌『スマイル』 に上記のポイントを掲載したり、店頭POPで少しでも高齢者の方々に予防していただくための告知活動を推奨していきたいと思っております。 当然、フェース・トゥー・フェースにおいても!



  『 モノからコトへ!』 とは、そのようなことも指し示しているのではないでしょうか。地域の高齢者の方々やその家族の皆さんが、猛暑の中でも健康で少しでも安全に生活が送れるように我々商売人が見守り、且つアドバイスをさせていただく、そのような位置づけで仕事をしたいものだと思っております。

 



 ただ、こういう私も、もうすでに高齢者となり、昨年の敬老の日には、地元自治会よりお祝の品を頂戴するという年齢層になっているんですけどね。また孫からは、おじいちゃん、いつまでもお元気で!! という似顔絵入りのメッセージをもらって、嬉しい事なんですが、改めて年を感じるようで複雑な心境でございました。



 とにもかくにも、今年の夏は記録づくめの様相でありますので、老いも若きも体に留意して日常活動されんことを望んでおります。再度念を押すようですが、この今の時期から9月のお彼岸まで猛暑が続くわけですから、しっかりとお客様に対して熱中症対策としての飲料水提案を幅広くアピールすることが繁盛の秘訣となりますので、よろしくご準備の程お願いいたします。





 話しは、ゴロッと変わりますが、今回冒頭に今月のテーマを書き込むと同時に 「Vol.99 」 と打込みました。99と言えば、人年齢で言えば、『白寿』 というらしいですね。(百 - ─ = 白) このブログを書き始めて8年と3ヶ月、よくぞまあ続けられたものだと自分でも感心しています。阪神タイガースの鳥谷内野手みたいなもんですかね。(笑)



 そんなオーバーなことではないんですが、こうして今回も皆様にネットを通じてお話しできるのも自分自身の体が健康であるのが何よりの継続理由となっております。それと近年仕事の内容は変化しましたが、社員や加盟店様の仲間と共に楽しく日々仕事に打ち込めている賜物だと感謝しております。



 その想いを次回100回記念号に寄稿したいと思っておりますが、スミマセン! 6月末は、お分かりの通り夏ギフトの包装等で忙殺されていると思いますので、今秋に特別号生前回顧録として、書きしたためてみたいと思っております。 ということで、来月Vol.100 は、夏ギフト奮戦記 としてお話ししたいと思います。



 さて今月号のテーマは、 『 値決めが、あなたのお店の浮沈となる・・・ 』 とさせていただきました。値決めとは、まさしく我々が卸業者から仕入れた商品を経費と利益をのせて販売価格を決定することなんですが、これがまた難解なんですよね。6月からの酒税法改正に伴う各種アルコールの値上げをどれぐらいの利幅で決定するのか、本当に悩むところですね。



 ただ、この値決め自店の繁栄と衰退の基点になっているということを、再度この機会に認識していただきたいと思います。そこで、店頭表示されるプライスカードの金額は、当然われわれ売り手側が決めるんですが、ただそれを受け入れるか否かは、お客様が決められることなんですよね。



 お客様が受け入れなかったら、来店されない、電話がかかってこない、結果売り上げが立たないため、お店が傾き沈んでいく、という構図になってしまいます。逆に受け入れられるとなると繁盛し、真逆の構図となります。



 さて、6月からあなたのお店ではスーパードライを、のどごしを、10Lの生ダルをいくらに値決めしますか?!

 



 ちなみにドリーム東大阪店では、当該地域のプライスリーダーである食品スーパー『 M 』 の新価格にミートさせていこうと思っております。おそらく、M店よりも当店の方が総販売管理費比率は低いと予想されますので、改正酒税法に抵触することは、まずないと思われます。そして何よりも、お客様にとって無料配達で地域最安値となれば、間違いなく支持されるものと期待しております。



 業務用においても、近隣競合店の推移を見ながら、ディスカウントプライスではなく、グッドプライスで値決めしていきたいと思います。本来、販売価格というものは先述の通り、売り手側が決定して買い手側(お客様)がそれを評価する。そこで売買の行為が発生するわけです。



 しかしながら、従来はついついお客様の評価よりも、近隣競合店の折込チラシなどの価格を意識しすぎて値決めをしてしまう。そして、際限のない価格消耗戦へと移行し、それぞれが疲弊していく。これが今の酒販業界を取り巻く現状であると思うのです。今回の値上げ問題でもう一度
C S (顧客満足) という観点から自店の値決めを再構築するべきではないかと考えます。



 再構築のキーワードは、『付加価値を創造し、高めること 』 にあります。このことは、以前から再三お伝えしてきたことではあります。しかしながら、言わんとする意味は分かるけれど、具体的に付加価値って何やねん!
ということになります。それと販売価格とにどのような関係性があるねん!と訊ねられることがあります。



 かつて、ご紹介したことがあると思いますが、下記の数式は、20数年前に或るセミナーに参加した時に、レクチュアしていただき習得したものです。この数式は、私の商売人生の大事な考え方の一つとなっております。

 



 わかりやすく説明しますと、要は1000円の価格をつけた商品が1000円以上の価値を感じてもらえば、CS値が、1.0を越えますのでお客様は満足していただき、次回購買につながるということです。そして逆に1000円の価値がないと判断されると、顧客不満足となり、顧客離反につながります。



 当たり前のことなんですが、これを頭の中に反復的に刷り込む必要があります。



 かつて、24年前にドリーム東大阪店がこの地にオープンさせたとき、スーパードライ350mlが1ケース市場価格5280円でした。いわゆる定価と呼ばれていた時代でした。ドリームでは、価格破壊という名のもとに、4280円で販売いたしました。市場価格よりも1000円安いということで爆発的に売れました

 



 24年後の現在、先述の食品スーパー『M』 は、通常価格スーパードライ税込み4417円で販売、対するドリーム東大阪店は、通常価格税込み4490円であります。

 



 という結果です。じゃ、東大阪店が更に低価格の4400円で売れば、1.0以上になるので、良いんじゃないかとなる訳ですが、お気づきだと思いますが、これを繰り返せば、お店はつぶれます過去20年間で、潰れていくそのようなお店を何度も目にいたしました。



 そして、ここで登場してくるのが、先ほどのキーワード『付加価値を創造し、高めること 』 であります。私の思うところ、我々が実現できる付加価値の一つに、配達サービスというものがあります。ここで来月以降の東大阪店の数式及び値決めについて解説してみましょう。



 おそらく、近隣食品スーパーは、スーパードライ4800円の値付けをすると予想しています。当店では、価格ミートして同じく4800円に設定いたします。さらに付加価値サービスとして、配達無料を大きくアピールいたします。すると、CS値が1.0を上回ってまいります。

 



 また、ここで大事なことは、付加価値としての配達サービスが、300円ぐらいとお客様に評価された場合、4800円のドリーム価格が4900円でも5000円でも可能となる訳です。近隣食品スーパーと同じ価格にする必要はないという論理が成立するわけです。本当かいな?と思われるかもしれませんが、決して『机上の空論』ではありません。



商品価値としては、近隣競合店の低価格攻勢で劣勢に立たされても、その商品に新たなる価値を付け加えると (これを付加価値と言います。) 優位に展開できます。だからこそ、今後の私たちの商いのあり方として

 ①付加価値サービスの充実

 ②付加価値商品の育成

 ③新しい価値を伝えるための情報提供のあり方
 

この3つのポイントを常に意識して毎日の商売に臨まなければなりません。

 



 昨日、近所の学校からアクエリアス500ml 100本の注文が入りました。販売価格は、一本100円(税別)です。冷やして、明日の午後2:00に学校まで配達します。ご存知かもしれませんが、当店から300m先にドラッグストア K店があります。K店の価格は、アクエリアス一本 68円です。

 



 お分かりだと思いますが、それはドラッグ K では提供できない付加価値サービスが、当店では可能だからです。100円 - 68円 = 32円 この32円が付加価値サービスに対しての対価なのです。①大量の冷やしサービス ②希望の時間に配達してもらえるサービス  この2点が32円の価値なのです。

 



 当然100円で販売しますと、20%以上の利益額があります。ビール系飲料なんか、やってられませんね(笑) ただし、今後6月以降は、ビール系飲料もそれなりの利益率が伴ってくると予想されますので楽しみでありますが・・・・。 でも、まだまだ楽観視は出来ませんけどね。

 



 さて、まとめとしてお話を進めてまいります。要は、今回酒税法改正に伴う国税庁からの通達により、ビール系飲料中心に適正価格化の方向に進んでいくようで、たまたまお国の力で何とか無理やりに値上げが実現できそうであります。



 何度も言うようですが、本来の適正価格とは、お買物されるお客様、消費者の方々が決められる事なのです。われわれ商売人は、その消費者心理を読み解き、この商品はいかに安く値決めするか、逆にこの商品は、しっかりと利益のとれる値決めにするか、常に試行錯誤しながら決定していかなければなりません。



 そして、将来性のない価格一辺倒の消耗戦から早く離脱して健全経営に取り組んでいかなければなりません。特に粗利益率アップのため、果敢にチャレンジしなければなりません。そのためには、先ほどの数式でお示ししましたように、競合他店がマネできないような付加価値サービスを提供できるか否かが重要となります。



 常に地域のお客様に必要とされる自店の強みを、頭をひねり、工夫を凝らしながら提示することが最終的に自店へ利益として跳ね返り収益性の高いお店へと進化していくものと思います。



 独居老人の方に熱中症にならぬよう声掛けして誠意ある楽しい会話をすることも、我々にできる大切な付加価値サービスと言えるのではないでしょうか。

 



 まず足元の、すぐに実施出来ることから着手されんことをお願い申し上げまして今月の投稿を締めたいと思います。



      今月もご覧いただき誠にありがとうございました。

4月号  『 6月酒税法改正に向けて 』    Ⅴol.98

  4月号  『 6月酒税法改正に向けて 』        Ⅴol.98



 みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。



 先日まで街のあちらこちらで桜並木がピンク一色の満開状態と思えば、この1週間であっという間に若葉香る葉桜並木となってしまいました。そして日中の日差しを肌で感じながら仕事をしていますと早や夏模様といったところですね。また配達車の窓を開けっぱなしで走っておりますと心地良い風が車内をすり抜けてまいります。



 



 いよいよ待ちに待った季節到来といったところです。そして今月末から始まるゴールデンウィーク。 今年は、最長で4/29 ~ 5/7 まで、9連休という会社もあるらしいですが、我々この業種でコツコツと地道に現場従事する者にとっては無縁のものでありますね。



 ただ長期休暇を旅行等に利用してもさすがに費用もかさみますし、これまた過ごし方にも工夫が要るところですね。先日あるコラムを見ていますと、下記のような記事がありました。

 



  とありました。どうやら多くの消費者が地元や近郊で過ごしそうな今年のGWのようですね。私の思うところ、やはり今年の景気に左右されたGWになりそうな気がします。

 



 先日、いつものように日経新聞を見ていますと、『消費支出、12ヶ月連続減 』 という見出しで下記のような記事がありました。



 



 いまや 『アベノミクス景気』 とやら言葉は、どこに行ってしまったんでしょうかね。GW中の海外旅行者も昨年よりも減少するであろうと予想されております。私たち酒屋の売上も低迷するのも当たり前ですよね。何か目立たないようですが、全国的に消費は確実に減少傾向にあります。



 少子高齢化による人口減少それによる消費減退、さらには消費者の節約志向、商売人にとっては頭の痛い事ばかりです。



 そこで、皆さんご存知の歌人「石川啄木」の歌集 『一握の砂』 の中にこのような短歌があります。

 



 ちょっと暗い後ろ向きの句なんですが、私自身最近現場で働いていて、たまに口ずさむことがあります。私の場合は、わがくらし というよりは 『わが業界』 といった方が当てはまっているように思えます。



 各地の加盟店様に訪問し、現場でお話しする中で、皆さんこれだけ頑張っておられるのに昔と比べて報われることが少ない、そんな酒販業界になってしまったことが本当に残念で仕方ありません。時代の流れと言えば、そうなんでしょうが、またかつてのような活気あるステージを再現したいものです。

 



 と思いつつ、世の中そんなに甘いものではなく、更に追い打ちをかけるように、この度安売り規制強化ということで、酒税法改正が6月より施行されます。さらに頭痛がひどくなりそうです。まずは、メーカーからのリベート見直し、さらには問屋からの値上げ通告、今のところ我々のような零細小売店には、拒否権がなさそうで受け入れざるを得ないという状況であります。



 じゃ、順序として我々小売屋から一般消費者や業務店様に値上げ通告を一方的に実施出来るかと思えば、そう簡単なものではありません。お客様の日々の生活は厳しいですし、業務店様も儲からない現状ですし、現場では様々な軋轢が生じるのは必定であります。 う~ん、本当に頭が痛い!



 それでなくとも、各店近年人手不足のこともあり、アルバイト諸君の時給も高騰しているという商環境の中で、人件費の重圧に耐えかねているのが現状でありながら・・・。

 



 これからがいよいよ正念場であります。耐えなければなりません。それもジッとして耐えるのではなく、行動をおこさなければなりません。費用をかけずしてお客様のご要望にお応えできる何かを生み出していかなければなりません。これを経済用語で付加価値生産性の向上と言います。



 今朝4/23(日)、ドリーム久宝寺店にキリンラガー350ml缶を借りに行きました。その時に野原チーフより、付加価値生産性についてのヒントを頂きました。これから東大阪店が取り組まなければならない事案のヒントです。



 久宝寺店は、近年売上低迷に苦しんでおられました。しかしながら、4~5年前より売上よりも利益重視ということで、粗利益率アップを命題にお客様への付加価値提供とは何ぞやということで、業務改善に取り組まれました。



 その中でのキーワードとして、『近くて便利、即配、相談できる 』 ということで小口業務店の開拓『まかせて安心・安全・新鮮 』 ということで店頭精米ファンの拡大を目指し、まだまだ道半ばとはいえ成果を出され着実に収益体質をカイゼンされております。

 



 例えば、今年3月の売上内容を見てみますと、売上全体の45%が外販売上、そしてほとんどが業務店売上)であります。しかしながら、全体粗利益率を見ますとなんと18.4%を確保されております。小口業務店を新規獲得するにしても値段の安さをアピールするのではなく、自店の強みである便利性やお役立ち(相談)を常に前面に押し出し、業務店様の信頼を得ているという状況であります。



 これが付加価値生産性の向上へとつながっているのです。この努力を実践できないお店は、これから淘汰され廃業へと追い込まれていくと思われます。東大阪店では、今後とも久宝寺店が実施される様々な販促策を参考にしながら、自店独自の付加価値創造へとつなげてまいりたいと思っております。



 どうぞ皆様方も、今回6月の価格変動問題をクリアしていく中で、長期的に自店の店舗体質のカイゼンに取り組んでいただきたいと切望するものであります。考え方ややり方が、いまいち不明なお店におかれましてはどしどし本部にご相談いただき、次なる時代への変貌を遂げて頂きたいとお願い申し上げまして今月の投稿を終えたいと思います。



    今月もご覧いただき誠にありがとうございました。

3月号  『 マンダラートシートについて 』        Ⅴol.97

 3月号  『 マンダラートシートについて 』        Ⅴol.97



 みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。



 さて今回も冒頭に、毎年3月号を掲載する時に恒例となっています桜前線の話から進めていきたいと思っております。今年の桜開花予想につきましては、皆さん感じておられるように例年より少し遅れ気味のようです。 下記の通り、大阪地区においては開花は4/2、満開は4/10 ごろと予想されているようです。

 



 われわれと直接関係するお花見宴会のピークは、4/8 (土) 4/9 (日) となりそうで、毎年お花見需要から本格的な夏に向けてバタバタ感が始まります。特にこの両日については、冷えたビール類や缶チューハイ・おつまみなど怠りなく準備して、チャンスロスの無いよう心がけたいものです。

 



 そして桜の開花と同時に開幕するのが、待ちに待ったプロ野球です。先日WBC世界大会では、惜しくも準決勝でアメリカに敗退いたしましたが、得点差は僅か一点差。日ハムの大谷君やNYのマー君が出場していたら、もしかして・・・という想いもありますが、本当に今年のチーム良くやったと思います。小久保監督も地味ではありますが、何とか代表監督として面目がたったのではないでしょうか。長期間のご指導、お疲れ様でした。

 



 そして今年の阪神タイガース、どうなんでしょうね。金本監督も今年は、結果を出さないと 『 挑 む 』 も説得力の無いスローガンになってしまいますね。プレッシャーのかかる一年になると思います。ただ若手もどんどん育ってきていますし、大いに期待していいのではないでしょうか。



 さっそく私も来る4/16 (日) の甲子園広島戦のチケットを買い求め、二人の孫を連れて応援しに行く予定にしています。孫と一緒に7回裏、恒例の風船を飛ばしてきますよ。 いよいよ春が来たー!という具合ですね。そして、この流れで仕事の方も春が来たーってなふうにならないもんですかね。何せ、ヒマな毎日が続くもので・・・。

 



 さて今月のテーマは、2017年春季勉強会からの流れで研修時に使用した 『マンダラートシート』 についてお話ししたいと思います。読者の方々の中には、勉強会に参加されておられない方もいらっしゃるので、改めてこのシートについて説明させていただきたいと思います。

 



 マンダラートシートの語源は、上記の曼荼羅図(古代インド密教の経典内)の絵図から来ています。左図のように3×3の9マスを書き、その中心のマスに考えたいテーマを書き込み、周りのマスにはそれに関連する事柄を埋めていきます。



 次に周りの8マスのうち1マスを選び、そのマスの記載内容を別の紙の中心のマスに転記し、同様に繰り返します。これを何度も反復することにより、思考を深めていきます。勉強会においては、3グループに分かれて、あれこれと意見を出し合いながら作り上げていきました。



 今回、真ん中のテーマは、『地域で存在感のある店になるために・・・』 『利益率アップのために・・・』 という内容で各グループ熱心に書き込んでおられました。またその時に参考にしたのが、北海道日本ハム球団の大谷翔平投手のマンダラートシートでした。

 



 彼が花巻東高校時代に将来 プロ野球選手を目指して目標達成表 (ドラフト一位指名を獲得するために・・・) として作成したものらしいですが、その完成度は驚きの一言です。 技術的な課題のみならず、メンタルや人間性にも目を向けているあたりは、さすが若いのにすごい男だなと感心させられました。



 そんなことで勉強会では、若い大谷選手に負けてられん!ということで、各グループ完成まで四苦八苦しながらいくつかのマスを埋めることが出来ました。ただ時間の関係上、各人未完成で後日自店にて完成させるということで勉強会は、お開きとなりました。



 そこで先日兵庫県三木市の㈱津田本店 津田様より、完成版が送付されてきましたので、ここでご紹介させていただきたいと思います。また作成に至るまでのスタッフとのやり取りも報告していただいていますので合わせてご覧いただきたいと思います。



 なお、内容が濃いものとなっておりますので、是非とも資料プリントアウトのうえ、じっくりと閲覧のうえ自店の参考にしていただきたいと思います。また、資料はPDF加工していますので簡単に印刷できます。

 





 特に 『 ④ スタッフ力 』 については、津田さんが経営者として社員の成長を願う、そしてお客様に深く愛されるスタッフを目指す強い思いが記されていると感じさせられました。当然、スタッフの方々自らも目標とされている内容であると拝察されました。是非とも実現に向けて頑張っていただきたいと思います。

 



 さて東大阪店でも津田本店さんに負けじと、マンダラートシートをスタッフ全員で作成いたしました。テーマは、『東大阪店で、いま抱える問題点とは・・・』 という内容でまず中心部の8コマを全員で宿題として列記いたしました。そこからそれぞれ分解していきました。



 東大阪店の場合、津田本店さんと違い、売上絶不調の状況が続いていますのでどちらかと言えば、まず 『自店の抱える問題点 』 を全員で共有しようということで、このテーマにいたしました。喜んで良いのか、悲しむべきか、社員二人・パートさん一人に空白のシートを渡しますと、迷わず的確に書き込んでありました。



 ということは、日常業務の中で、今の東大阪店の厳しさをしっかりと把握しているということであります。それだけ問題点が山積しているということなのです。さっそく出てきた項目の一つ一つを細分化いたしました。

 



 東大阪店では、中心にある8項目のうち緊急性のある 『 廃棄ロス 』 について対応策を店長共々考えました。

 



 ご存知のように東大阪店では、最近の客数減の影響で今まで以上に各カテゴリーにおいて 『 廃棄ロス 』 が発生しております。数値的に見ますと、廃棄ロス率は総売上の0.05%から0.1%へと2倍に増えております。当然これが売上全体の粗利益率低下につながる要因でもあります。



 基本4原則の一つでもあります 『フレッシュローテーション』 機能がうまく働かず、商品劣化が進んでいるという 『負のスパイラル』 に突入してしまっているという状況であります。客数が減るから商品劣化がおきて、商品が古くなるから客離れをおこし、更に客数が減っていくというシャッター商店街特有の体質になりつつあります。



 対策としては、上記マンダラートシートにあるような作業を日常的に怠りなく実施していく事と、もう一つ大事なことは、今後中長期的に見て今こそランチェスター戦略の
『 弱者の戦略 』 に立ち返って 『選択と集中』 を徹底して実践していかなければなりません。

 



 客数増を期待して、むやみに品揃えを増やしたり、こだわり食品に挑戦すると、案の定廃棄ロスが待ち受けております。それを回避するためには、お取り寄せ商品など在庫リスクゼロの商材や店頭精米のような鮮度管理のリスクが少ないカテゴリーに集中させていくのが必定であると思います。



 各店現在の販売環境はそれぞれ違いがありますが、将来像を見据える中で我々零細小規模店の取る道は、『選択と集中』 に特化することが生き残りの道だと確信します。



 強いカテゴリーや強い販売システムをまずひとつ作り上げていく。そして、その次に2つ目の柱を育てていく。そして、いずれいくつかの強い柱を持った盤石なお店へと進化していく。その実例が、先ほどご紹介いたしました津田本店様の挑戦(マンダラートで詳細明記)であると付け加えておきたいと思います。



 今回のマンダラトシートにつきましては、営業規模の大小に関わらず今後自店の検証と共に、これからのご商売のあり方を明確にしていくためにも大事なツールになってくると思います。ご夫婦で営業されている加盟店様におかれましては、雰囲気的になかなか自店での作成は難しいとは思いますが、是非とも時間をかけてひとコマひとコマ埋めて頂きたいと思います。



 今後、本部といたしましても各地区エリア会議にて議題の一つとして継続的にご提案並びに活用してまいる所存でございますので、皆さんの英知を結集した取り組みを大いに期待いたしまして今月の投稿を終えたいと思います。  



     今月もご覧いただき誠にありがとうございました。