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4月号  『 6月酒税法改正に向けて 』    Ⅴol.98

  4月号  『 6月酒税法改正に向けて 』        Ⅴol.98



 みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。



 先日まで街のあちらこちらで桜並木がピンク一色の満開状態と思えば、この1週間であっという間に若葉香る葉桜並木となってしまいました。そして日中の日差しを肌で感じながら仕事をしていますと早や夏模様といったところですね。また配達車の窓を開けっぱなしで走っておりますと心地良い風が車内をすり抜けてまいります。



 



 いよいよ待ちに待った季節到来といったところです。そして今月末から始まるゴールデンウィーク。 今年は、最長で4/29 ~ 5/7 まで、9連休という会社もあるらしいですが、我々この業種でコツコツと地道に現場従事する者にとっては無縁のものでありますね。



 ただ長期休暇を旅行等に利用してもさすがに費用もかさみますし、これまた過ごし方にも工夫が要るところですね。先日あるコラムを見ていますと、下記のような記事がありました。

 



  とありました。どうやら多くの消費者が地元や近郊で過ごしそうな今年のGWのようですね。私の思うところ、やはり今年の景気に左右されたGWになりそうな気がします。

 



 先日、いつものように日経新聞を見ていますと、『消費支出、12ヶ月連続減 』 という見出しで下記のような記事がありました。



 



 いまや 『アベノミクス景気』 とやら言葉は、どこに行ってしまったんでしょうかね。GW中の海外旅行者も昨年よりも減少するであろうと予想されております。私たち酒屋の売上も低迷するのも当たり前ですよね。何か目立たないようですが、全国的に消費は確実に減少傾向にあります。



 少子高齢化による人口減少それによる消費減退、さらには消費者の節約志向、商売人にとっては頭の痛い事ばかりです。



 そこで、皆さんご存知の歌人「石川啄木」の歌集 『一握の砂』 の中にこのような短歌があります。

 



 ちょっと暗い後ろ向きの句なんですが、私自身最近現場で働いていて、たまに口ずさむことがあります。私の場合は、わがくらし というよりは 『わが業界』 といった方が当てはまっているように思えます。



 各地の加盟店様に訪問し、現場でお話しする中で、皆さんこれだけ頑張っておられるのに昔と比べて報われることが少ない、そんな酒販業界になってしまったことが本当に残念で仕方ありません。時代の流れと言えば、そうなんでしょうが、またかつてのような活気あるステージを再現したいものです。

 



 と思いつつ、世の中そんなに甘いものではなく、更に追い打ちをかけるように、この度安売り規制強化ということで、酒税法改正が6月より施行されます。さらに頭痛がひどくなりそうです。まずは、メーカーからのリベート見直し、さらには問屋からの値上げ通告、今のところ我々のような零細小売店には、拒否権がなさそうで受け入れざるを得ないという状況であります。



 じゃ、順序として我々小売屋から一般消費者や業務店様に値上げ通告を一方的に実施出来るかと思えば、そう簡単なものではありません。お客様の日々の生活は厳しいですし、業務店様も儲からない現状ですし、現場では様々な軋轢が生じるのは必定であります。 う~ん、本当に頭が痛い!



 それでなくとも、各店近年人手不足のこともあり、アルバイト諸君の時給も高騰しているという商環境の中で、人件費の重圧に耐えかねているのが現状でありながら・・・。

 



 これからがいよいよ正念場であります。耐えなければなりません。それもジッとして耐えるのではなく、行動をおこさなければなりません。費用をかけずしてお客様のご要望にお応えできる何かを生み出していかなければなりません。これを経済用語で付加価値生産性の向上と言います。



 今朝4/23(日)、ドリーム久宝寺店にキリンラガー350ml缶を借りに行きました。その時に野原チーフより、付加価値生産性についてのヒントを頂きました。これから東大阪店が取り組まなければならない事案のヒントです。



 久宝寺店は、近年売上低迷に苦しんでおられました。しかしながら、4~5年前より売上よりも利益重視ということで、粗利益率アップを命題にお客様への付加価値提供とは何ぞやということで、業務改善に取り組まれました。



 その中でのキーワードとして、『近くて便利、即配、相談できる 』 ということで小口業務店の開拓『まかせて安心・安全・新鮮 』 ということで店頭精米ファンの拡大を目指し、まだまだ道半ばとはいえ成果を出され着実に収益体質をカイゼンされております。

 



 例えば、今年3月の売上内容を見てみますと、売上全体の45%が外販売上、そしてほとんどが業務店売上)であります。しかしながら、全体粗利益率を見ますとなんと18.4%を確保されております。小口業務店を新規獲得するにしても値段の安さをアピールするのではなく、自店の強みである便利性やお役立ち(相談)を常に前面に押し出し、業務店様の信頼を得ているという状況であります。



 これが付加価値生産性の向上へとつながっているのです。この努力を実践できないお店は、これから淘汰され廃業へと追い込まれていくと思われます。東大阪店では、今後とも久宝寺店が実施される様々な販促策を参考にしながら、自店独自の付加価値創造へとつなげてまいりたいと思っております。



 どうぞ皆様方も、今回6月の価格変動問題をクリアしていく中で、長期的に自店の店舗体質のカイゼンに取り組んでいただきたいと切望するものであります。考え方ややり方が、いまいち不明なお店におかれましてはどしどし本部にご相談いただき、次なる時代への変貌を遂げて頂きたいとお願い申し上げまして今月の投稿を終えたいと思います。



    今月もご覧いただき誠にありがとうございました。