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2月号 『 2011 新春フォーラムを振り返る!』

2月号 『 2011 新春フォーラムを振り返る!』

みなさん、こんにちは! さて、あのドカ雪がほんの2週間前にあったのも忘れるような陽気になってまいりました。また現場では、東大阪店の入口ステージで桜の花が咲き誇り、行楽シーズン用に美味しそうな缶チュハイセットが山積みされています。

 いよいよ春到来!といったところですね。毎年思うことですが、何か春が近づくと気持ち的にウキウキしてくるというか、更には商売人にとっては売上げが上がっていくという現実の期待感もあり、待ち遠しい限りです。

  


 それでは、今月も徒然日記を投稿いたしたいと思います。

   今月のテーマは、『 2011 新春フォーラムを振り返る!』 にいたしました。

 皆さん、ご存知のとおり過日2/8に関西地区を皮切りに各地区にて新春フォーラムが好評のうちに開催されました。その節は、公私ともご多用のところご参加を賜り誠に有難うございました。

 さらに有難いことに各地区とも参加後のアンケートを拝見いたしましても大変勉強になったと喜んでいただき、ホッと安堵いたしております。これから激動の2011年を戦っていくにあたり、何か大きなヒントやキッカケ作りになっていただければと大いに期待いたしております。

そこで、クドイかもしれませんが再度ここで今回の新春フォーラムについて、おさらいを兼ねて振り返ってみたいと思います。

 まず今年の行動スローガン及び研修テーマは下記の通りでしたね。

 

 ご存知の通り、今回のフォーラムの中で大切ないくつかのキーワードがありました。

 ここで箇条書きにしてみますと

        ① お客様目線で常に業務を遂行する

        ② ギフト・飲料水・食品など非酒類商材の強化

        ③ 販促を考える時、決断効果の手法が重要となる

        ④ 新規顧客獲得が厳しい時代、P I 値の考え方を習得する 

        ⑤ お客様との絆作りを大切にする接客技術の向上

            という事で上記の5ポイントに集約されていたと思います。

 そして今年2011年の戦い方として、この①~⑤までのポイントをリンクさせ、そしてミキシングさせていくことで効果的な成果へと結びついてくると確信いたしております。

 特に、④についてはフォーラム資料にありましたように、日本の人口が減少していく中、また高齢化していく中で消費の低迷が深刻であります。さらには、私どもの業種においては地域密着性を兼ね備えた大手競合店の低価格攻勢に遭い、厳しい環境に晒されております。

 ゆえに今後新規客の増加は、なかなか困難なものとなってまいります。そこで重要になってくるのが既存のお客様への買上点数アップ作戦の構築となります。今年は、酒類・食品のみならず既存のお客様への様々な商品・サービスの提案・提供が最重要課題となります。(当たり前のことですが・・・)

 ただ今までは、漠然と定性的に考えていた事が、今年は定量的に、より具体的に取り組んでいかなければなりません。そこで、重要となるのが『 P I 値 』 の追いかけとなります。

 

 今後、リテール時や地区エリア会議におきまして、『 P I 値 』 の追いかけを継続的に大きな習得課題としてご指導させていただきたいと思っております。

 さて、その『 P I 値 』 の追いかけを家電業界において大きなスケールで具体化されている事例をここでご紹介させていただきたいと思います。

 それは、業界最大手の『ヤマダ電機』です。

  



** 2/21付 日経流通新聞より **

 『 家電販売 我が町に新顔 』

「町の電器屋さんの集まりだった、地域家電販売チェーンの加盟店の顔ぶれが大きく変わってきた。LPガス販売業者や引越し業者など、家電販売とは縁遠そうな企業が名を連ねているのだ。市場縮小などがきっかけだが、訪問販売などこれまでに地域で築き上げてきた強みを生かす。家電販売という武器を手にして、今後進行する少子高齢化を追い風にしようとさえしている。」

 ・この後の記事の内容を詳細に掲示すると長くなるので掻い摘んで書かせていただくと

 東京都東村山市のLPガス販売会社は、最近の家庭内オール電化ブームに伴いガス販売の低迷にあえいでいた中、逆に従来のお客様に対してプラスワン商材として家電製品の販売に乗り出したのだ。逆風を追い風にしようという考えだ。(この考え方は、かつてアメリカでのセブンイレブン創業の事例と酷似していますね!)⇒徒然日記2010年10月号掲載『逆境時代の商売のあり方について』

 話しは戻りますが、そこでそのLPガス販売会社をバックアップしたのが、何と『ヤマダ電機』だったのです。正確に言うと子会社のコスモス・ベリーズというボランタリーチェーン会社です。

 いま業界ダントツの『ヤマダ電機』が次の時代を見すえて更に地域の隙間に需要を求める為全国で町の電器屋さんや宅配業者などを対象に加盟店を募集しています。2月末の加盟店舗数は約2000店舗でこの2年間で5倍になったといわれております。大手は大手で次なる一手でいろいろと考えているんですね!

 そして、実はこの2年の間に新規加盟した5割弱が町の電器屋以外であるというのも意外でした。最も多いのが先述のLPガス販売業者で次にガソリンスタンド、工務店、携帯電話販売店、酒販店など多種多彩であります。

 さて、ここで学ぶべきは、どの業種においても消費低迷の中、既存お客様に対していかに『もう一品』をお買上いただくかの工夫を重ねているという事実です。今すぐ私たちも電化製品を販売するという訳にはいきませんが、今ある商品の中でまだまだ既存顧客に対してお奨めしきれていない物がたくさんあります。

今年は、日々の仕事の中でカテゴリー毎の『 P I 値 』を追いかけ、お客様に購買していただく為の『決断効果を高める為の手法』を学ばなければなりません。さらにはお客様との『絆作り』を強化するための努力を惜しまず、地道な営業活動を積み重ねていただきますようお願いいたしまして今月の徒然日記投稿といたします。

     今月もご覧頂きまして誠に有難うございました。

[ P.S ]

 私事ですが、来る3/6(日)に大阪ハーフマラソン大会に出場いたします。
 今年、3/8に満61歳になるのですが、60歳最後の記念に一念発起して参加することにいたしました。 
日頃トレーニングもせずにぶっつけ本番で走りますので完走できるか分かりませんが、取り敢えず楽しんで走りたいと思います。
      

1月号 『 2011年をどう戦う!』


1月号 『 2011年をどう戦う!』



みなさん、こんにちは! 今年も新年を迎えて、あっという間に1ケ月が経とうとしています。このヒマな時期にあれこれとやるべきことがたくさんあるにもかかわらず、何も出来ずに時間が経過していってしまっているのではないでしょうか。

 こんなときにこそ、キチッと計画を立てて店舗・倉庫等の整理整頓や数値管理・検証、年間販促プランなど具体的に立案していただきたいと思います。 『光陰矢のごとし!』ですからね。

 さて、今月も月末ギリギリになってしまいましたが、『徒然日記』を投稿いたしたいと思います。

  今月のテーマは、『 2011年をどう戦う!』 というです。

 『 2011年をどう戦う!』 といってもどう戦うのか、間口と奥行きが広くて見当がつきませんが端的に申せば、以前からお話しているようにランチェスター戦略の中にある『弱者の戦略』をとっていかなくてはならないのは、必然です。

    



 ランチェスターの『弱者の戦略』については、長くなりますので説明は差し控えますが、過去の投稿記事で2009年5月号『選択と集中』の中で詳しく書いていますので、また見ておいて下さい。

 さて、今年の商況の動きとして、いままで以上に変化のスピードが速くなっています。景気そのものは低迷し、さらに混沌としてまいりますが、お客様の購買行動については、多様化し、また少量化していき、さらには低価格化していく訳ですから、私ども物販業者としては販売効率がどうしても悪くなってしまいます。しかしながら、その矛盾をクリアしたものが繁栄を約束されるのです。

 コンビニ業界がその際たるもので、先週発表されましたセブンアイHDグループの営業利益の90%以上がCVSセブンイレブンの利益で構成されているのも頷くところです。

 業態は違いますが、我々のビジネスモデルも時代の変化の中で進化させていかなければなりません。そこで先述のお客様購買行動を意識して販売戦略を組み立てる必要があります。

 その組み立てのヒントを来る 2/8 から全国4地区で開催する『2011 新春フォーラム』の中で学んでいただきたいと思います。半日だけのプログラムですので、物理的にどれだけ提案できるかは難しいところではありますが、新年のスタートにあたり、考え方の構築として重要な案件となりますので是非とも参加して勉強して帰って頂きたいと思います。



 さて、話しは変わりますが先ほど申し上げました『変化のスピード』なんですが、先日日経流通新聞の記事にありました『ゲーセン』のお話しをさせていただきます。



    

 上記の図表のとおり、かつて一世を風靡した『ゲームセンター』も現在衰退の一途をたどっております。原因としては、少子化、景気低迷に加え、任天堂「W i i」など家庭用ゲーム機のヒット、携帯電話の無料ゲームの普及が追い打ちをかけたことが考えられます。

 さて、携帯電話の無料ゲームの普及といえば、昨年末12月号の記事の中で少し触れておりました『GREE』が代表格となりますが、運営するグリー株式会社は、2004年に設立されたのに関わらず、何と売上高は2006年~2008年までの3年間で2600%の伸長を達成させています。現在の携帯サイトの会員数は約2000万人超ともいわれ、実に時代の移り代わりの早さを感じさせられます。

    



 また、『GREE』が、このように急成長した背景には、人間の深層心理をついた強かなマーケティング手法があるのですが、この件については後日に・・・。一例としては、ご存知のとおり最初に無料お試しから入るシステムが好評であると分析されます。この辺は、大いに我々も参考にすべきことかなと思われます。

 さて今回は、先述の衰退している『ゲーセン』の生き残り策として、どのような仕掛けを講じているのかをご紹介いたしたいと思います。

 その繁盛店は、さいたま市の大宮サティにある「ファンタジーキッズーナ」であります。イオングループの子会社で、その店は時間帯によっては入り口で“ベビーカー渋滞”が起きています。もうお分かりだと思いますが、ターゲーットは2~7歳の幼児と親。詳しくは、インターネットで閲覧されれば結構かと思いますが、あの『ゲーセン』が大変身し、職業体験やヒーローものの提案で幼児の牙城になっているのです。ターゲットを絞り込み、親ともども楽しさを徹底的に追及する。





 これこそ、『選択と集中』・『弱者の戦略』を用いて生き残りを図ろうとする知恵や工夫が功を奏したのではないでしょうか。ここに、われわれもヒントを得て、確かに衰退の一途をたどる酒販業界ですが、いままでの『酒屋』という切り口から、町の小さな物販業(地域密着店)を目指して、そして50代から70代を中心とした中高年齢層をターゲットとして食品が中心のサービス業を展開していけば、必ずそこには『顧客ニーズ』と『お年寄り満足』が得られると確信します。

 どうぞ、2011年は大きな時代の流れを肌で感じて、しっかりと勉強して実行に移す。そのようなシンプルな動きを見せて汗水流して一生懸命働くことです。

 そして、そのアクションが空回りしないように、来る2月の新春フォーラムに参加して情報収集と仲間の刺激を感じていただくようお願いいたしまして今月の徒然日記とさせていただきます。

    今月もご覧頂きましてありがとうございました。

12月号 『 2010年を振り返る!』

12月号 『 2010年を振り返る!』



  みなさん、こんにちは! いよいよ今年も余すところ、あと4日となってしまいました。

さて、遅くなりましたが今月の徒然日記を投稿いたしたいと思います。皆さんの現場では、歳末商戦の最後の追い込みということで、いま私が投稿している『徒然日記』は、おそらく来年になってから閲覧されることと思います。今現在の優先順位からすると当たり前のことであります。

 こういう私も先ほどまで東大阪店で包装や運びをバタバタとしておりまして、その優先業務を終えながら今パソコンに向かってキーボードをたたいている訳です。 さすがに12月号原稿は、来年に・・・という訳にはいきませんので何とか一年の締めくくりにふさわしい内容を書き込んでまいりたいと思っております。

    

 今月のテーマは、『 2010年を振り返る!』 というありきたりのテーマなんですが、今回は、今年の政治経済のベスト10ニュースといったようなあまり大局的なお話は、敢えて差し控えておきたいなと思います。

 その部分については、今年新社長に就任いたしました西田の方から、新年の挨拶を兼ねて昨年の振り返りと今年の抱負について新年早々にメッセージを配信すると思いますので楽しみにしていただきたいと思います。

 さて、私の方は2010年の世相を反映した物の考え方について振り返ってみたいと思います。難しく言うと『人間の深層心理』と申しますか、そこを探っていきますと商売をしていく上で意外と面白い傾向や現象が見えてまいります。

 話しは変わりますが、昨今年末になってまいりますとテレビや新聞での報道で今年の流行語大賞やブームとなったベスト10(食べるラー油など)が紹介されます。その全てとは言いませんが、そのいくつかを分析してみますと、まさしく『人間の深層心理』を上手くついた内容のものが多く見受けられます。

 みなさんご存知のように人間は、現存する生き物の中で唯一感情を有する動物でありまして古今東西その心理を理解し、きっちりと対応する能力の持った者が政治やビジネスさらには人間関係においても成功を収めているのが実情ではないでしょうか。

 
 では、その能力はどのようにすれば身につくのか という事でございますが、それは日々日常の中でいかに周りの人々やお客様満足を意識した業務活動を実施するのか そして継続的に・・・!

 意識が行動を作り、行動が習慣となり、

習慣が人格となり、そして人格が
運命を作る 』

という訳で、

  『毎日の意識の積み重ねが、その人の・その店の運命を決定付ける』

                                    という事です。

 ちょっと抽象的な話になってしまいましたが、『意識改革』がいかに重要であるかという事をここで最近の具体事例をご紹介いたしたいと思います。それは、10月に酒匠米匠のメンバーとして参加されました大阪の小山酒店様とのやり取りの中でのことです。

   

 本当に失礼な話ですが、小山酒店様は普通の『町の酒屋さん』といいますか、今ではジリ貧状態で活気が失せてしまった状況でありました。初めて店主の小山さん(47)にお会いした時、今のお店のおかれている現状を憂い、そして焦燥感だけが漂っておりました。

 ただ話しを重ねていく中で、ご夫婦は気づいておられないかも知れませんが、私はこのお店には、お客様に支持される『売り物』が十分に備わっていると感じました。それは、お客様との『絆作り』を大切にされているということであります。

 いわゆるポテンシャル(潜在能力)が、ありながらうまく発揮されていない・・・その原因は店主自らの商売に取り組む気持ちのあり方に起因していることでした。

 それともう一つは、『絆作り』が出来ていても本来商売人にとって不可欠な『お客様視点』になりきれていなかったという事です。例えば、キリンの「のどごし」350mlをケース2980円で販売されていました。仕入価格の問題もありますが、売り手側の都合で価格設定をされておれば、当然いくら『絆』があってもお客様は去っていきます。その他、いろいろありました。

 その後、商売に取り組む意識を『お客様視点』に180度転換され、地域へのチラシ配布などを通じて、お店のイメチェンを図り、年間2~3本しか販売できていなかった「越乃寒梅」をこの1ケ月で何と50本以上売り切られました。また、お歳暮ギフトではマルダイハムギフトをかつてのお客様が5年ぶりにお買上いただき、一軒で32セットも販売されたと報告を受けております。その他、前向きなお話が奥様からも聞こえてまいり、声のトーンまで変わってきたように思います。

 まだまだ優良店になる為には道遠しですが、何か来年に向けてのキッカケ作りが出来たのではないでしょうか。ここに、『意識改革が運命を切り開く』ゆえんがあるのではないでしょうか。小山酒店様の健闘を祈ります。そして、来年も本部として個人としてもエールを送り続けます。

     『 笑う門には福来る 』  


 是非とも、加盟店の皆さんも来年は笑顔で困難を飛び越えられる一年となりますよう祈念いたします。何故なら、笑顔を意識すると行動も前向きになりやすいからです。

      『明・元・素』  これは、人間にとって大切な素材なのです。

 さて、いま文面を読み返して気づいたことですが、冒頭に問題提議した『人間の深層心理』について何も解説できていなくて申し訳ありません。

     

 実は、『人間の深層心理』と掛け合わせて、今年最後のまとめとして最近大躍進中のモバイルサイト『GREE』に学ぶ事例をご案内したかったのですが、次回来年の新年号として解説させていただくことといたします。 おたのしみに・・!

 

 最後になりましたが、本年も皆様方には大変お世話になり、また9月の社長新旧交代時には、西田共々、心温まるお言葉を頂き本当にありがとうございました。私にとって2010年は、人生の中でのメモリアルイヤーになりました。

 ただ、それとていつまでも感傷に耽るのではなく、来年はモードを切り替え加盟店様のまさに生き残りのため、粉骨砕身頑張る所存でございます。

 どうぞ来年も本年同様よろしくご支援ご協力のほどお願い申し上げます。

11月号 『 時代を視すえる!』


11月号 『 時代を視すえる!』



 みなさん、こんにちは! いよいよ今年も余すところ一ヶ月と少しとなりました。 各店、早いところでは既にお歳暮ギフトが順調に動いているとの報告が入っております。皆さんのお店ではいかがでしょうか?

         

 さて、遅くなりましたが今月の徒然日記を投稿いたしたいと思います。

 今月のテーマは、『 時代を視すえる!』 という内容でお話をさせていただきたいと思います。『視すえる』という言葉は、正しくは『見すえる』と書くんですが敢えて『見』を『視』にさせていただきました。

 その意味するものは???  ということになるんですが、皆さんの想像にお任せいたします。実は、我々にとってこの違いは大変重要な事なんですけどね・・・。  という訳で今回は、世の中の動きの変化についてどのような視点で捉えていくのかを考えてみたいと思います。

 最近の動きを見ていますとご存知のように少子高齢化や人口減少、所得の階層化(格差)、就職難など、ますます混沌としてまいりました。まさしく「山あり、谷あり」という中での谷底そのものであると痛感いたしております。

 それも今まで経験したことのない未曾有の苦境に立たされております。2009年3月号の徒然日記『人間の覚悟』で述べたように(一度、3月号をクリックして思い出してください。)
これからの日本全体が終わりのない下り坂をころがり落ちていく訳ですから、今こそ『下山の哲学』を学ばなければなりません。そして、それを意識して商売をしていかなければなりません。

   


 世の中全体が物心ともに『マイナス』に変化していく中で、私たちはどのように変化を捉え対応していかなければならないのか! その気づきとそれに順応する知恵 (工夫・アイデア・仕組みなど) を創出していく事が重要となります。

 まず、気づきについてですが「桐一葉落ちると都の暮れなんとする。」という中国のことわざがあります。これは、“勢い盛んに栄えたものが、凋落していく様子”を落葉に例えている訳ですが、私たち現場で働くスタッフが、世の中の動きやお客様の購買行動を見て、一つ一つの小さな現象から大きな流れを読み取ることが大切なこととなります。

     

 このようにちょっとした変化に気づく力、これが商売人にとって不可欠であるし、そしてこれを読み取ることによって次なる「ビジネスチャンス」につなげていくことができるのです。

 最近、様々な場面で『和歌山えがわ店』の江川さんの事例が出てまいりますが、江川さんのスゴイところは、この『気づき力』にあると思います。 実にあの直感力は、天性そのものであると思いたいところですが、本当は決してそうではないと思います。

 私も江川さんとは、もう10年近くの付き合いになりますが、彼の商売にかける努力や情熱、そして何よりも感性を拝見させていただいて本当に勉強させていただいております。具体的には、今本部で推奨している飲料水やギフト強化策など、全てその源流は『和歌山えがわ店』さんからなのです。

 そしていま江川さんを見て、その商売への情熱や貪欲さはどこからきているのか と考えた時、それは『危機感』からくるものだと感じました。もっと突っ込めば『恐怖心』からかも知れません。“ 突然ある時、地域のお客様から見放され、誰も来店されなくなったら、どうしよう!” という恐怖に駆られるこの気持ちが大事であると思います。 だから、『 努 力 』 する。

 勝手に江川さんの心境を解釈して大変失礼なんですが、彼の研ぎ澄まされた『気づき力』は、実はこの『努力』の積み重ねなんですね。

     

 皆さんご存知の白熱電球の発明者であるトーマス・エジソン(発明王)の有名な言葉に 『 天才は、1%のひらめきと99%の汗 』 とあります。いかに『努力』が大事かということですね。しかし、逆説的に考えると『1%のひらめきがなければ、99%の努力は無駄である』とも解釈できます。 でも努力していれば、必ず報われます。そう信じることにしましょう。

 それでは、ここで先ほどからの『気づき力』を向上させる方法を提案したいと思います。そのコツとして登場してくるのが、私が常々申し上げている『基本四原則の徹底』に尽きてくるのです。特に「クリンニネス」(整理整頓)の実践であります。

 なぜなら、「身の回りの整理整頓」ができる人は「行動の整理整頓」ができ、そして「時間の整理整頓」となり、最後は「頭の整理整頓」へと進化していきます。そして、『精神的なゆとり』が生まれ、効率的な行動力となり、『気づき力』が向上します。

 毎日の生活の中で、そして仕事の中で整理整頓できない人は、経営者として、店長として、そして人として大成することはできないでしょう。

     

 実は『時代を視すえる力』とは、毎日業務の整理整頓の延長線上にあるわけです。何の為に自分のスケジュール管理を実施するのか、何の為にエリア会議に出席して勉強するのか、それは、お客様をそして時代を読み取る力を養うためであるのです。

 それでは、今月号の最後に皆さんに宿題を提示したいと思います。 答えは、来年1月の各地区エリア会議にて発表したいと思いますので考えておいてください。

 (Q) 近年食品スーパーやドリーム店舗で60代以降の男性客のお買物が増えつつあるという「小さな現象」が起きております。 これは、団塊の世代層の男性が定年を迎え、日々の時間の使い方の中で一つのライフワーク化してきている訳です。では、この現象を捉えて店舗側の私たちは、どのような対応をしていけば良いのでしょうか?

 ここんとこが、ビジネスチャンスなんですよ! もう、すでにそのゾーンマーケットの対策をされておられるお店が全国で存在するんですよ! このような「小さな現象」があらゆる場面で、あらゆる時間帯で多種多様に起きているのです。 『時代を視すえる力』を養うトレーニングをこれから積極的に進めていきましょう。

それでは、これで今月の徒然日記を終わります。掲載が遅くなって申し訳ありませんでした。

10月号 『 逆境時代の商売のあり方について 』

10月号 『 逆境時代の商売のあり方について 』

 みなさん、こんにちは! 最近のTVのニュースでは、北海道の山間部を中心に既に紅葉が真っ盛りという報道がありました。

都市部では、まだまだ昼間の暑さに閉口してしまいますが、朝晩はすっかり楽になりました。

 自然の摂理と申しますか、秋の時期になるとやはり秋になりますね!

       

 さて、今月も徒然日記を掲載いたしたいと思います。

 今月のテーマは、『 逆境時代の商売のあり方について 』 という事で、いま日本全国の小売流通業界の中で圧倒的にお客様から支持を得ているコンビニ業界を例題としてお話しさせて頂きたいと思います。

 『コンビニエンスストア』(直訳すると便利なお店)の誕生秘話について、私の知る範囲での内容でご説明いたしたいと思います。コンビニのスタートは、1927年アメリカ合衆国テキサス州でオープンさせた氷販売店が始まりだといわれております。会社名はサウスランド・アイスカンパニーといい、当初店舗名は「トーテム・ストア」と呼ばれていました。

 1946年に店舗名を当時の営業時間にちなみ、「7-Eleven」に変更されました。という訳でコンビニの草分けは、「セブンイレブン いい気分!」なのです。1927年から遅れて12年後、1939年にオハイオ州のミルクショップ「ローソン」が開店いたしました。(ローソンは、創始者の名前〔J・Jローソン〕からきていまして、また看板のロゴのミルク缶は、牛乳屋さんであったからです。)

       

 さて、『セブンイレブン』に戻りますが、先述の通りサウスランド社は、氷の製造販売業者でありまして当時まだ家庭に電気冷蔵庫が普及していなかったため、周辺住民にとって保存用氷は、なくてはならない存在でした。      という事で商売は、大繁盛していました。

 しかし、1930年代前半から普及されだしたGE社(ゼネラル・エレクトリック社 創始者エジソン)製の電気冷蔵庫に押されて保存用氷の需要は激減していきました。

会社存亡の危機でありました。 緊急役員会の中では、年配の役員たちが的確な対応策を考えることなく、GE社に対して恨み辛みを述べ、ただ現状を嘆くばかりでありました。

     (かつて、どこかの小売組合の会合に酷似していますが・・・)

 そこで、ある若手社員が手を挙げ、『今後、アメリカ社会において各家庭に何千万台の電気冷蔵庫が普及するのであれば、これは逆にチャンスである。いつまでも保存用氷に執着するのではなく、電気冷蔵庫の中に入る商品(例えば、卵や牛乳・飲料など)を商品開発し、販売していこう!』 という発言があり、更に
『ついでに「電気冷蔵庫」の枠から更に大きくして「住居全体」を考えた時、人間が朝7時に起きて、夜11時に寝るまでに家の中で使う小物商品(歯ブラシや食パンなど)を洗い出し、それを50から100坪の店舗面積の中で売れるものを優先順位をつけて展開していこう!』
という事になりました。 これが『セブンイレブン』の始まりでした。

 ここで、私たちは 『 何を学ぶのか!』 であります。 逆境の中で『レスポンス脳』を使ってポジティブに対応策を考えていく事の大切さがいかに大事であるか です。 日本に初めて『セブンイレブン』のシステムを導入した現イトーヨーカ堂名誉会長の鈴木敏文氏も導入したキッカケは、『逆境からの選択』でありました。(鈴木敏文氏の話をすると、また長くなりますので次の機会に・・・。 鈴木さんも辛い時代があったんですよ!)

 『 逆境時代の商売のあり方について 』は、まず気持ちを前向きに持っていく事と、そして次なる時代の流れをしっかりと情報収集のうえ把握して対応策を一人で考えないで、みんなと一緒に意見を戦わせて議論していく事が肝要であると思います。

    



 例えば、先日の秋季研修で事例発表いただきました岐阜市の日乃出屋さんの市橋氏は、かつて店舗周辺の商圏は『お年寄り』ばかりと嘆いておられましたが、それを逆転発想し積極的に『お年寄り』のニーズにあった商材を探し出し、そして提案販売され、確実に利益の上積みをされておられます。

 将来は、独居老人を対象にした低価格弁当の宅配も視野に入れておられます。高齢者の消費ゾーンは我々にとって、まさに宝の山とおっしゃっておられます。

 このように、店売りであろうが宅配であろうが自店の回りにお客様がおられる限り、何か工夫していけば必ず活路が生まれると確信する事です。それが『商人の心意気』です。

 嘆きからは、何も生産性のあるものは生まれてきません。常に脳に刺激を与えながら、お客様との会話の中で、そして仲間との議論の中で『次なるヒント』を見つけ出していきましょう!

 という事で、今月の徒然日記は終わりますが、10月後半からは、いよいよ御歳暮商戦の準備へと突入してまいります。

是非とも1年の中で最大の催事であります年末商戦を昨年よりもさらにひと味加えたアイデアを駆使して、素晴らしい成果へと結び付けていただきたいと祈念いたします。 

    



それでは、また来月にお会いいたしましょう! 失礼いたします。


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9月号 『 秋季一泊研修から学んだもの 』

9月号 『 秋季一泊研修から学んだもの 』

 みなさん、こんにちは! 『 暑さ寒さも、彼岸まで 』 とよく言ったもので、ここに来て朝晩ちょっとずつ冷んやりとしだしてきましたね。 

        1009_au.jpg(18721 byte) 

さて、あの猛暑の続いた8月のビール系飲料の出荷数量データーが先日発表になりました。
 結果は、猛暑にもかかわらず 昨対比99.7% であったようです。 
 飲料水は、大幅に昨年実績をオーバーしたようですが、やはり先日の秋季研修での発表にもあったように酒類の消費全体が減少傾向にあるのは如実に出てきております。
 今後の大きな参考指標にしていきたいと思います。
 


 
 さて、今月も徒然日記を掲載いたしたいと思います。

 今月のテーマは、『 秋季一泊研修から学んだもの 』 という事で、先日9月14日~15日の二日間シェラトン都ホテル大阪で開催されましたドリームチェーン定期研修会の振り返りを徒然なるままに書いてみたいと思います。

 まずは当日参加者の方々には、遠路はるばる各地区から大阪の地にお出かけいただき本当にありがとうございました。 おかげさまで各地区・各店舗間の交流も深まり、参加者の方々から好評をいただきました。 

 改めて申し上げますと、今回のテーマは 『 お客様に自店の強みを表現しよう!』 でありました。そして、サブテーマとして「お客様に支持される他店との違いはありますか?」 という事で研修を進めてまいりました。

 今回のプログラムの特徴として、毎回『カンブリア宮殿』や『ルビコンの決断』などTV番組での情報DVDを研修用に視聴したりしておりましたが、今回は加盟店の成果発表や活動報告など『よりレアな事例』を主体にしてまいりました。

 結果として各参加者の評価はとても良く、研修後に自店ですぐに活用できる内容であったと聞いております。現に研修後一週間も経っていないのに、すでに数店舗では、『ギフトの常設コーナーの増設』など、年末に向けて具体的に行動されておられます。

 『 研修なき行動はムダが多く、行動なき研修は意味がない!』 という事で研修で勉強したからには、お客様のために、そしてご自店の生き残りのために、『 行 動 』 してくださいよ!

 今回の2日間の研修内容で、いろんなジャンルでの提案や発表がありました。また、ブレーンストーミングでの意見交換でも参考になるお話がたくさんいただけました。その内容を事細かくここで書き記す事は出来ませんが、その中でのいくつかのキーワードと申しますか、ポイントをここで拾い上げてみたいと思います。

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 ポイント①
   ・主たるお客様の世代を50代60代を中核として販売戦略を組み立てていく。

 ポイント②
   ・酒屋のカンバンを捨てて、非アルコール商材の拡販に軸足を向けていく。

 ポイント③
   ・非アルコール商材でもアイテムではなく、利益カテゴリーとしての柱を作る。
    ( 年中ギフトや飲料水など ⇒ 全体粗利額構成比 50%を目指す )

 ポイント④
   ・再度、戦闘商品及び戦略商品の見直しをして、粗利益ミックスを徹底する。

 ポイント⑤
   ・無駄な経費をかけずに、高粗利率商材をお客様に提案し、利益の効率化を図る。

 ポイント⑥
   ・自店の『強み』(競合店との違い)を再確認し、無ければ真似して取り敢えず作る。

 ポイント⑦
   ・自店の『強み』を情報トライアングルにて、お客様に定期的にアピールしていく。

 ポイント⑧
   ・情報トライアングルをさらに進化させて、決断効果トライアングルを付加させていく。

 ポイント⑨
   ・自店が儲かるための宅配ではなく、お客様が喜んでいただく外販システムを構築する。

 ポイント⑩
   ・ 『 試練のとき、何をすべきか、どこまでやれるか!』 の繰り返しを実践する。

 以上、掻い摘んで書いてみましたが、その他にもすぐにでも実施出来るお話もたくさんいただけました。取り敢えず、ポイント①から⑩までのうち、やり易いものから具体的に実施してみて下さい。必ずお客様は増えます、売り上げが増えます、利益増につながります。 間違いありません!


 最後に今回の研修時、特に印象に残ったことを書き記して、今月の徒然日記を終わりたいと思います。

 それは、和歌山の江川さんのお話の中からですが、ある飲料メーカーC社の営業さんの 『 ポテンシャルのお話 』 は、すごく納得しました。これは、当日お聞きになった方しかわからないと思います。当日欠席の方には、またの機会に私の方からお伝えしたいと思います。

 もうひとつ、江川さんのプレゼンの締めくくりにおっしゃった言葉で『原点回帰』の重要性です。江川さんは、毎回の研修に参加されて他店の情報や業界の流れ、更には消費者動向など、研修会の中でいろいろと吸収され学ばれています。しかし、それ以上に心に期しておられるのが、秋季研修の中で『商人の原点』を再確認することであるとお話されておられました。 ここに、江川さんの凄さを感じてしまうのは、決して私だけではないと思います。
                         
 それでは、また来月に・・・。

『商人の原点』 ⇒ 私の思うところ ⇒ 常にお客様のことを見続けること
    
そして、自店を自分自身をお客様視点で見続けること
      
“ 全ては、お客様のために・・・!”ではないかな?

   1009_egw.jpg(7990 byte) ⇒ 江川さん、合ってますか?


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8月号 『 店売りと外販のバランス 』

8月号 『 店売りと外販のバランス 』

 みなさん、こんにちは! 暦のうえでは、8/7の立秋も過ぎましたが、秋とは名ばかりで厳しい残暑が続いております。みなさん体調管理を万全にされ、お仕事にご精進されておられると拝察いたします。

 さて、今月も徒然日記を掲載いたしたいと思います。
     

 今月のテーマは、『 店売りと外販のバランス 』 という事で、我々が地域で酒販業を営む中で、常にかかわってくる問題を取り上げました。

 ご存知の方もおられるかと存じますが、ドリーム1号店の東大阪店は17年前の平成5年まで旧店舗において店頭売上0%・外販売上100% (立地悪条件のため) のイノウエ酒販 として営業いたしておりました。年商は約2億1000万円ほどで、外販営業員として私も含め4名ほどで活動いたしておりました。

 決して赤字ではなかったのですが今日のような将来を見据えた時、手間隙のかかる外販、そして配達コスト増や売掛金回収コスト増など様々な諸業務をこなす中で、ある時いろいろと収益性の効率化を考えた末、当時定価販売していた宅配売値から外販コストを値引きして店頭販売に徹するという決断をいたしました。そして、しっかりと借金をして現在の場所に移転して営業を開始いたしました。

 いわゆるそれが酒ディスカウントという業態で位置づけられたのですが、今考えてみればお客様満足と収益性という観点では当たり前のことなんですが、当時はそうではなかった。まわりの様々な古い体質に翻弄されましたが、その代わりにお客様からの圧倒的な支持を得られました。まさに『薄利多売』という言葉で象徴される時代でした。

 しかし、今はどうでしょうか! 時代は変わり、酒販売の構造も変わってまいりました。そして何よりもお客様ニーズの多様化の中で我々の商売のあり方も、我々自身が既に古い体質に成り下がってしまったのではないでしょうか。

 だから、時代に即応したお店に進化していかなければなりません。難しく考える必要はないと思います。 『 店売りと外販のバランス 』、そうです!バランスを少し変えていけばいいのです。 ただし、店売りが少し落ちてきたから、宅配でもするか という安易な発想では必ず失敗いたします。

 外販は、そう甘くはありません。何十年も外販100%で商売してきた私が言うのですから、絶対に間違いはありません。 しかし、好むと好まざると外販にチャレンジしていかなければなりません。 一般酒販店の方々も既に宅配中心に営業されておられ、それがなかなかうまくいっていない中でいまさら外販・・・という方もいらっしゃるかもしれません。

 だから、利益の取れる外販を構築していかなければなりません。なぜ宅配酒販店で利益が取れていないのか、その中身を分析して、いわゆる因数分解して儲かる仕組みを作り上げていかなければなりません。すでに、我々のチェーン加盟店の中にもしっかりと外販で黒字化されているお店も多々ございます。

      
 時代が移り変わっても、そこにお客様のニーズがある限り、必ずビジネスとして成り立ちます。ただ、ニーズがあってもそれに対応した結果、お店側として儲からないという矛盾をどうクリアしていくのか、を解明すれば道は開けます。ここで参考として世界共通のマーケティング用語として『小売の輪』という理論が永続的に存在しています。インターネットで検索していただければ詳しく解説されてあります。次なる一手のため、ぜひご一読ください。


  小売の輪
   ↓↓↓
   http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/yougo/my04/my0416.html 

 そこで本題に戻りますと、新しい宅配システム構築が必要であるとは申しません。従来通りのあり方にちょっとひとひねりするのです。ムダなコストを費やしていませんか、最終利益を常に意識した宅配システムになっていますか、その他いろいろと分析し、ひとつずつ『カイゼン』していけば必ず利益はついてきます。ただし、大事な事は『常にお客様視点』で考える事です。

 話しは変わりますが、先日のテレビニュースである関東の地域食品スーパーの特集がされておりました。昨年から、宅配システムを導入されてこの一年試行錯誤されてきたようです。やっと最近外販部門で黒字化されてきたようで、さらに最近の猛暑のため昨年に比べて2.5倍の注文が連日続いているようです。暑い時、寒い時、雨の時、面倒くさい時・・・配達してもらえるのは、嬉しいですよね。

 ただし、先ほども申し述べたように「外販は、そう甘くはありません。」 そこで、これから外販に着手される方、もう既に外販を強化されておられる方、じっくりと知恵を絞ってシスティマティックにやろうと意識されていますか?成果を上げるためには、本当に様々なハードルをクリアしていかなければなりません。 一人で考えると大変難しい問題ですね。 そこで・・・

 来る9月14日~15日の期間で、今年も恒例の全国秋季店長一泊研修をシェラトン都ホテル大阪で開催いたします。その2日間の中で是非とも今回8月号のテーマ『 店売りと外販のバランス 』について討論し、形作りを進めてまいりたいと思っております。
当日、その為の研修DVDや参考資料等をご用意いたしておりますので、こぞってご参加賜りますようご案内申し上げます。詳細については、後日郵送いたしますのでよろしくお願い致します。
  

 なお、二日間通じての秋季研修テーマは、『 お客様に自店の強みを表現しよう!』です。また、サブテーマとしては、「お客様に支持される他店との違いはありますか?」となっております。

 毎回のことながら8月号も上っ面だけのコメントになってしまいましたが、是非とも秋季研修の中で年末商戦に繋がる有意義な情報交換そしてシステム構築へと進めてまいりたいと熱望いたします。また当日時間が、ありましたら前月号の『上杉鷹山』についてもお話しいたしましょう。

 それでは、今月はこれにて終わります。ご覧いただきまして有難うございました。

7月号 『 上杉鷹山(ようざん)って人物、ご存知ですか?』

7月号 『 上杉鷹山(ようざん)って人物、ご存知ですか?』

 みなさん、こんにちは! 今月も徒然日記を掲載いたしたいと思います。

毎回、月末に追われるようにして『徒然日記』を投稿しておりますが、やはり気にしていた事が指摘されました。和歌山えがわ店の江川さんから6月号の投稿欄で “ もっと早く掲載してください!” というお叱りの言葉をいただきました。いつものことながら、直球の御意見ありがとうございます。

江川さん、そして全国の読者の皆さん、申し訳ございません。言い訳になるかもわかりませんが、本当に何やかやと忙しくて・・・、でもやはりいい訳ですね。 ここでキチッとお約束しておきます。 8月号は、8/10に掲載いたしますので今回は堪忍してください。本当にすみませんでした。

 何か言い訳と釈明から始まった7月号ですが、内容について頑張って投稿いたしますので、それはそれ、これはこれ、としてご理解いただきますようお願いいたします。
  

さて、今年のお中元期もピークが過ぎ一段落と思いきや 猛暑の毎日が続いております。 私どもの業種にとっては大変有難いことで、 この暑さが今年のX´masまで続かないかな・・・ と願うのみです。 
 しかしながら、地球規模で考えれば、 とんでもない事で昨今の自然現象、 また政治・社会不安など何かスッキリ感のない 不安定な世の中だなと感じ るのは私一人ではないと思います。

商売にとっても日増しにアゲインストの風が吹き、商業環境は最悪の事態となっております。でも、一生懸命やっておれば何とかなります。一生懸命やっておれば何かを見つけ出す事が出来ます。それが『人間の知恵』なのです。「歯を食いしばって(奥歯が欠けるぐらい・・・)頑張るも良し」「今の苦しさを嘆くのではなく、楽しく仕事をしようと無理やり考えるのも良し」、いろいろなパターンがありますが、何せ一生懸命やっておれば、何とかなります。

 ただ世の中、そんなに甘くはない! とおっしゃる方もたくさんおられる。その通りだと思います。私も先週までそう思っておりました。 しかし、10年ぶりに昔読んだ本を3日前に読んだ時 「やはり一生懸命やっておれば何とかなる」 と悟りのような境地に至りました。 本当に本の力ってすごいですよね。

 その書籍が『 上杉鷹山に学ぶ 』 (三笠書房) 試練の時 --- 何をすべきか、どこまでやれるか です。鈴村 進 氏が著者なんですが、彼の「まえがき」の中の文節を引用しますと、

 “なぜケネディ大統領は、それほどまでに鷹山に心酔したのか” から始まり、内容は、“かつて第35代米国大統領に就任したジョン・F・ケネディは、日本人記者団からこんな質問を受けた。”

 ・・・・・ 「あなたが、日本で最も尊敬する政治家は誰ですか」
         これに対して彼はこう答えている。 「 それは、上杉鷹山です。」

第42代大統領 ビル・クリントンも然りで、かつてのフランス首相クレマンソーは、「健康さえ許せば、日本へ行ってこの思想家と話しをしてみたい」 と述懐したといいます。   ・・・・・

 私も話をしてみたいですね。 ただし、この方は、江戸時代中期の米沢藩(今の山形県米沢市)の藩主ですのでお会いする事はできませんね。 

 余談になりますが、今春の日経新聞の記事で、40代男子サラリーマンにアンケートした内容が掲載されておりました。 アンケート内容は、『日本の歴史上の人物で、あなたが今お酒を一緒に酌み交わしたい人は誰ですか?』でした。ダントツの1位は、「坂本龍馬」でした。2位は「織田信長」、3位は「徳川家康」等でした。その時、私の考えもまったく同じで、龍馬と一緒に『酔鯨』を飲みながら、一晩中語り合いたいなと思っておりました。

 今は、それよりも「上杉鷹山」と飲みたいなと思っております。ただ鷹山は下戸で、タバコは吸うが酒は飲まなかったようです。でもせめて彼が当時創設した学問所藩校『興譲館』(現山形県立米沢興譲館高校)で講義を受けたかったなと思います。

 さて、前置きが長くなりましたが、ではその『上杉鷹山』とは、どんな人物でどんな改革を断行したのか という事なんですが、そこに私たち経営者や商業活動に従事する者たちにとって学ぶべきものがたくさんあります。

 詳しくは、この本を購読して理解していただくのが一番早いのですが要約しますと、・・・といっても250ページの内容をダイジェスト化する文才は私にはありませんのでネット検索で、フリー百科事典「ウィキペディア」で掲載されている内容の一部を転記したいと思います


上 杉 鷹 山 (うえすぎ ようざん) (1751~1822)

      

  上杉鷹山は、江戸時代中期の大名である。 出羽国米沢藩(人口10万人)の第9代藩主。 幕府に対して領地返上寸前(倒産寸前)の 米沢藩再生のきっかけを作り、江戸時代屈指の名君として 知られている。 ( 中 略 )
 新藩主に就任した鷹山は、先代藩主が任命した家老らと 対立しながらも自ら質素倹約を実践しつつ、 土を耕し帰農を奨励し、作物を育てるなどの民政事業を行った。 また藩士・農民など身分を問わず学問を学ばすため 藩校『興譲館』を開校し人材の登用を奨励した。 鷹山存命中の藩政改革は、多岐に及び幕府から 美政を讃えられるほどの健全財政が実現したのは、 鷹山の死の翌年(文政6年)であった。  ちなみに鷹山が藩主に就いた(当時15歳)時点では、 藩の借財は20万両(現在の価値にして140億円)で あったのが、文政6年には借財ゼロ、 さらには軍用金5000両をはじめ、 不時に備えての備蓄を持つに至ったのである。

以上のように、今の民主党や自民党の政治家たちに実践してもらいたい事をすでに200年以上前に鷹山は、ビジョンを掲げ、そして実現させていったのであります。では、具体的に・・・・となりますと本当にいろいろとありまして、詳しくは今後月例エリア会議やリテール時また秋季一泊研修など様々な場面で事例を具体的にお話したいと思います。また、投稿欄でもご質問にお答えしたいと思いますので感想等も加えてお書込みいただきたいと思います。

 最後に、この本の著者 鈴村 進 氏の文節の一部をご紹介して今月の『徒然日記』を終わりたいと思います。
 
 「上杉鷹山の政治および経済政策は、ただ施策として優れていたばかりではない。 その底には、無比の誠実さと謙虚さ、そして人々に対する慈愛の心が揺るぎなく根を下ろしていた。 それによって藩士並びに領民の意識革命が着々と実現されていったのである。
 そこでは、経済活動の活性化と礼節の高揚とが、表裏一体となって推進されていった。徳のあるところに富が生まれる、それが米沢藩をよみがえらせる強いバックボーンとなったのである。
 上杉鷹山の藩政をひもとき、その根底にあるものを詳細に学ぶならば、そこには時代を超えた真理があり、日本的経営の源流が脈々として鼓動している。われわれはその新しさに驚かされる。これこそ、今や全世界からの注目を集めている行政および経営哲学の真髄であろう。」     

〔 P.S 〕 私が本を読み終えて感ずるところ、鷹山が行った改革を3つに分けてみました。

      ① 事業活性化のための産業振興策 
      ② 藩内行政に対して、現場視点での事業仕分け
      ③ 藩士および領民のモチベーションアップを目的とした意識改革推進

      *具体的な施策については、機会があればまたお話しましょう。
                              井 上

6月号 『 サッカーワールドカップから思うこと 』

 6月号 『 サッカーワールドカップから思うこと 』

 みなさん、こんにちは! 今月も徒然日記を掲載いたしたいと思います。

いま外は、どしゃ降りの雨です。本当に、梅雨の時期はいやですねー。( ただ、米作農家の方々には恵みの雨ですが・・・) なにか毎年、この時期になると同じことを思い嘆いているんですが、これも自然の摂理ですのでしかたありません。

 それよりも、ご来店されるお客様に梅雨のうっとうしさを吹き飛ばすような元気なあいさつを実施していきましょう。そして、お中元ギフトをひとつでも多くご購入いただけるような提案を積極的に展開していきましょう。そのように 地道にコツコツと努力し続ける事、これしかないですね!

 さて話は変わりますが、今回のテーマは『サムライジャパン』で盛り上がっているワールドカップについてお話しいたしたいと思います。
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 先日、深夜というよりも6/25早朝デンマーク戦でご存知の通り『サムライジャパン』がやってくれました。ご他聞にもれず私も眠い目をこすり、奇声を発しながら観戦しておりました。皆さんも同感だと思いますが、本当に応援のし甲斐のある試合でしたね。

 そこで、翌日その試合を振り返った時に、われわれの仕事にも参考になるかなと思えることがありましたので、少しここで聞いてもらいたいなと思います。

 ひとつは、スポーツも仕事も結果を出さんと何も評価されないなーということです。

 選手達は、最良の結果を目標としてみんなで過酷な練習を積んでいるのは間違いないと思います。一生懸命汗を流し、いろいろと戦略・戦術をシュミレーションして努力してきているのだと思います。

 しかしながら大会が始まる前の親善試合で、あの惨敗の連続、そして岡田監督の更迭なども報道され、バッシングされ、半分あきらめムードで大会に突入した という感じでしたね。

 結果がすべて、それまでの練習してきたプロセスなど何も評価されない!

 それが、カメルーン戦で本田選手のひと蹴りで事態は一変、岡ちゃんも『さむらいジャパン』も評価はうなぎ上りで、天国と地獄の違いとは、まさにこの事だと思います。

 ただ、人って世間の評価ってこんなもんだなと思ってしまうのが、少し悲しい気がいたします。

 そういう私もドリームの業務を管理する立場で、成果の出せない店長や社員をこの十数年間に5~6人クビにしてきました。当時の私の店舗運営方針は、全て100%成果主義でした。しかし、今振り返る中でその考えはほとんど間違っていたと反省しています。

 現に、店長をすげ替えしても事態は決して良くならず、結局は更に売り上げ減へと推移してしまいました。悲しい事に経営者というものは、スタッフ達に時間をかけて育てていく事(建前)と今すぐ結果を出せと要望する事(本音)との狭間の中で、的確な判断をしていかなければならないのです。本当は、建前と本音を逆にしていかなければならないんですけどね・・・。
 
 『 短気は、損気!』 出来る事なら、目先の成果のみを追及するのではなく、いらだつ気持ちを抑えて、時間をかけて将来の人材を育成していけるよう努めていきたいと思います。


 さて、もうひとつ『 サッカーワールドカップ 』から感じたことは、

   なぜここまで『サッカー』が全世界の人々から注目され、
     オリンピック以上に熱狂を呈するのだろうか

                                      という事です。

 昔の話になりますが、私は若い頃ラグビーをやっておりました。1970年代です。その時代のスポーツの花形は、野球や相撲の他に、やはり冬場のラグビーでした。
当時、新日鉄釜石が松尾主将や洞口・森らを率いて常に日本一連覇に輝いておりました。

 1980年代続いて1990年代に登場してきたのが、神戸製鋼の平尾主将や大八木・林らでした。1995年1月15日国立競技場(5万人)でラグビー日本選手権〔神戸製鋼vs大東文化大学〕が開催されました。たまたまチケットを手に入れ、女房と子供たちを連れて東京まで観戦しに行ったものでした。 結果は、圧倒的な強さ (104:12) で神戸製鋼の完勝でした。

 翌日、帰阪し、そして翌早朝あの忌まわしい阪神大震災が起きたのでした。震災の話をするとどんどん横道に逸れてしまいますので敢えて申しませんが・・・ ここで私が言いたかったは、

この時期を境に日本国内においてラグビー人気の落陽が始まり、そしてそれにうって変わってきたのが『サッカー』人気だったのです。

 それまでは、日本実業団サッカーといって、失礼ですがパッとせず球技場も観客は疎らでした。しかし、1993年に『Jリーグ』が川淵三郎氏らの発起人によって創設され、その後一気に人気を博していったのでした。

 ここで仕事の話に戻りますが、あの低迷していたサッカー業界(?)がなぜここまで国民を睡眠不足にまでして駆り立てられるものになったのかを因数分解したとき、いくつかの理由が見えてまいります。

① ルールの簡素vs複雑 ⇒ わかりやすいスポーツ
・チームプレイスポーツなのに、ラグビーやアメフトのルールに比べて、はるかにシンプルな規則になっている。
 〔サッカーの主なルール⇒ハンド・オフサイドなど〕
 そのため、ゲームが理解しやすく、老若男女まで隔たりなくファンが増える。

② 世界中のサッカー人口がダントツ ⇒ とっつきやすいスポーツ (お金がかからない)
・今回のアフリカ開催で見られるように、発展途上国においてもボールひとつあれば小さいころからゲームに興じる事ができる。多数の国同士の試合が出来る。

③ サッカーというスポーツにアミューズメントを付加している ⇒ 楽しいスポーツ
・FIFA(国際サッカー連盟)の場合では、現連盟会長ブラッター氏、そして日本では上記の川淵三郎氏らが様々なアイデアを出す中で、単なるスポーツに加えて ザックリ言えば『楽しさ・華麗さ・豪快さ』などを加えてエンタテーメント化している。

 その他、まだまだ私たちには考えられない熟慮の中で、今回のようなビッグイベントに変身させていったと推測されます。

 ここで、私たちが参考にすべき事としては、あの低迷していた日本サッカーがこのようによみがえってきたように、自店の現況をキチッと検証・分析し、そして因数分解して、その中で優先順位をつけてカイゼンしていく事から始めてみるということです。

 仕事もスポーツもその先に行き着くところは、やはり『勝ち負け』(成果)という事になります。しかし、人は常に勝ち続ける事は出来ないし、また珠に負ける事にも意味があると思います。そこに、ラグビーでいう『ノーサイド』があると思います。ただ娯楽性のあるサッカーで終わることなく、個人個人の人間性やそしてその周りにある人間模様についてどうあるべきかを常に高めていくべきではないでしょうか。

 そこで最後に、川淵氏が述べられたコメントを引用して今月の独り言を終わりたいと思います。

『 勝負の世界は非情で、必ず敗者がいる。その敗者の側にたった時、ヒステリックに犯人捜しをする風習からもう脱皮してはどうか。「負けること」を前提に言っているのではない。より高く、より豊かな精神でスポーツに接し、日本らしいスポーツ文化をはぐくむ私たちでありたい。』
  日本サッカー協会 名誉会長  川 淵 三 郎

5月号   『 仲間と共に脳を刺激する 』

5月号   『 仲間と共に脳を刺激する 』
              

 みなさん、こんにちは! 今月も徒然日記を掲載いたしたいと思います。

さて、いきなりですが最近嬉しい出来事がありまして、今月号はその事をみなさんにお伝えして何かを感じていただければと思います。

その出来事とは、今月17日(月)に開催いたしました5月度愛知・岐阜エリア会議での事でした。前回4月度の会議時に、岐阜市の日乃出屋さん(市橋氏34歳)からの相談で、愛知のメンバーさん達が実施している店頭精米を自店でも実施したいという事で勉強会をいたしました。

その内容をここでご紹介すると長くなりますので割愛いたしますが、結果として市橋氏はみんなのアドバイスを聞いて店頭精米導入を決断されました。そしてスタート時からの販売業績は、なんと1日平均80kgの実績を上げられています。月間2000kgぐらいの勢いです。

 たった15坪ほどの店舗でこのような数字を上げられている日乃出屋さんもすごいですが、やはりそれをサポートされた愛知の仲間たちの後押しも功を奏したと思います。その時の心情を市橋氏は5月度のエリア会議発表で以下のように語られております。

  〔自店(日乃出屋)の強み10項目発表〕 

①~⑧ 省略
  ⑨今まで売上を向上させるため具体的に何をして良いのか解らなかったが、
   酒匠米匠グループに入って、みんなからお米やお菓子・飲料水・ギフトなど
   どのような売場を作り販売するのかを教わり、そして1ケ月の売上高目標
   をどれぐらいにして良いのか を理解できたのが、強みです。
  ⑩今回、精米機を導入した時もそうですが、精米機を店舗のどこに置いたら
   良いのか等、同じグループの仲間である野中さんと佐橋さんが遠いところ、
   わざわざ店まで来てアドバイスしていただけたのが有難かったです。

 昨年の9月号徒然日記の中で、『な・か・ま』というテーマでお話しいたしました。その中で本部奥澤が語っておりました詩の巻末でこのようなフレーズがありました。

 ・・・・・なかま は 一緒にいると楽しい人  あなたを思ってくれる人

    あなたの言葉を 聞いてくれる人  あなたのまちがいを 教えてくれる人

    新しい世界に 連れて行ってくれる人  いつもあなたを 迎えてくれる人

    なかま は 信じることのできる人

    なかま すてきな言葉        なかま なんて すてきな言葉  ・・・・・

   

   

 そしてまた、世界のHONDA創業者の本田宗一郎氏は、ある著書の中で友人や仲間の大切さについて、こう語っておられます。

          *** 友情が成立する条件 ***

   『 友情というものは、人間感情のなかでもっとも洗練された、そして純粋な
    美しいものの一つだと私は思う。 友情を交わす仲間がいるということは
    その人の人生にとって非常に大きなプラスである。  仲間意識というも
    のは自分の性格や気質に無いものを持った人が出現したとき、初めて
    成立するのではないかという気がする。 互いに自分に持ち合わせない
    点に魅了され、吸引し合うから友情が生まれるのではなかろうか 』
                               本田宗一郎


 今回の愛知・岐阜のメンバーの出来事は、単なる仲良しグループという範疇を超えて、お互いに信頼し、そして刺激し合える『な・か・ま』というレベルでのやりとりではなかったでしょうか。
 現に市橋氏に対してアドバイスされたお米のプロ(明治時代からのお米屋さん)佐橋氏もこの素晴らしい成果を出された日乃出屋さんに逆に刺激され、気合を入れて家業に精進されておられます。

 全国のドリームグループ(ベアーズ・酒匠米匠)に集った仲間たち・・・。自分たちの一生の中で何かのご縁で、こうして結び合っているわけですから、ビジネスという限られた範囲にとらわれずに人生そのものを営んでいく上での大切な、そして刺激させてもらえる存在にお互いなれるよう日々努力してまいりましょう。



  やはり、たった一人だけで頑張るのは、シンドイです。

 最後に12年前の朝日新聞朝刊コラム“天声人語”から、『仲間からの刺激』というものについて・・・をご紹介をして今月号の締めといたします。 


  朝日新聞  天声人語  

 「水槽のカマス」 という話がある。大きな口を持ち、小魚などをあっという間に平らげてしまう、あの魚だ。 カマスが入った水槽に透明なガラスを入れ、小魚との間を仕切る。

 最初は、えさに突進するが、頭を繰り返しぶつけるうちにあきらめてしまう。ついには、ガラスを取り去っても狙おうとしなくなる。

      では、本来のどう猛さを取り戻す手はあるのだろうか。

 難しいことではない。なにも知らない仲間を一匹入れてみることだ。新顔が小魚に襲いかかる様子を見ているうちに、先住者のカマスも元気を取り戻す。

 人間、崖っぷちに立ったときには、過去にとらわれることなく原点回帰をもう一度見直し、仲間から『脳を刺激してもらう』ことが、特効薬であるという教訓です。

  以上、来月もまたお楽しみに・・・・・。