9月号 『 高齢者社会にどう対処・・・??? 』 Ⅴol.103
みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿したいと思います。
さて 「暑さ寒さも彼岸まで 」 とよく言ったもので、ここにきて朝晩が確実に冷え込んでまいりました。というよりも、過ごしやすくなってまいりました。今年も私にとって 『 67回目の秋 』 がやってまいりました。
話は大きくなりますが、人類誕生 (700万年前) から地域差はありますが、毎年このような四季折々の自然の営みがあったのだと思うと 『 67回目の秋 』 など、ちっぽけなものだと思わされます。ただ私にとっては、残された人生の中でこの一瞬一瞬の秋が、大切なものであるのには間違いありません。
そのためにも毎日毎日しっかりと働き、しっかりと美味しいものを食べ、そして家族やスタッフや仲間たちと共に楽しい会話を弾ませ、一度しかない2017年の秋を満喫させたいと思っております。
とはいうものの、すぐに年末商戦の準備がやってきますので、のんびりとは出来ないのが実情ですけどね。さらに現実は厳しいもので、あと2ヶ月後 ( ただいま工事中 ) に東大阪店の目の前に大手のGスーパーが新規出店することになりました。
せっかく価格安定商圏となったこの地域ですが、激安価格を前面に押し出す新規スーパーでありますので、また以前のように一波乱も二波乱もあると予想いたします。というよりも、直近であるがゆえに死 活 問 題 となってまいります。
当然のことながら、その対処策として、いろいろと考えていかなければならないのですが、こんな時にこそジタバタせずに先日のドリーム本部 『 秋の勉強会 』 で学んだ情報の出し入れを中心としたマンダラートシートをしっかりと見つめ直し、実践していかなければなりません。
東大阪店は、今後どのような方向性をもって生き残りをかけるのか、上記の資料を参考にご理解いただければと思います。要は、粗利益率アップに全力投球するのみです。そのためには、様々な工夫や努力を積極的に実践していかなければなりません。そしてパラダイムの転換をして不可能を可能にしなければなりません。
とにもかくにも、我々の意思とは関係なく、時代・文化・環境は、どんどん変化していくわけですから、好むと好まざるとにかかわらず、それに呼応して我々自身が変化していかなければならないのは必定であります。時代の流れと共に、我々のお店が今もなお存続しているのは、それなりの変化を遂げてきた証しでもあります。
さて時代の変化と言えば、先日敬老の日に関して、総務省統計課が次のような人口統計を発表いたしました。
簡単に解説いたしますと、今から38年前(1979年) 私が30歳のころ、65歳以上の方が全国で1031万人おられました。全人口の約8%です。ところが今や全人口が当時より減少しているのにもかかわらず、高齢者は3倍以上に増加しているのです。数年後には、街を歩いている3人に一人は、65歳以上の高齢者となるのです。
その他の統計発表を列記してみますと・・・
*90歳以上人口が初めて200万人を超える206万人となりました。
*日本の高齢者人口の割合は、欧米諸国などと比べてももっとも高い。日本の27.7%に対し、 イタリアでも23.0%、ドイツで21.5%、フランスで19.7%である。
*高齢者の就業率は男性30.9%、女性15.8%で計770万人となり過去最多。
*主要国では日本の高齢者就業率は最高値の30.9%に対し、米国は18.6%、カナダは13.1%、ドイツ6.6%などである。
*また二人以上の高齢者世帯の平均貯蓄現在高は2394万円、ゼロの世帯も含めた中央値は1484万円。定期預貯金がほぼ半分である。
お年寄りのおじいちゃん、おばあちゃん、お金しっかり持っているんですね(笑) 孫のために10万円以上のランドセルをプレゼントしているのをテレビで見たことがあります。また、国内外の旅行ツァーに定年退職後の老夫婦の参加が激増しており、空前のブームとなっております。
しかしながら、その割には我々のお店では、そのお年寄りから 『 ビールもっと安くならんのかい! 』 というキツイ言葉を、毎日のように言われ続けております。プチ贅沢するところは贅沢して、始末するところは倹約するといった構図でしょうか。なんともはや、辛いところですよね。
とはいうものの、そのような年齢層のお客様がさらに増え続けるのですから、店側の対処としてもうまくそのニーズやウォンツを取り込んでいけば、マーケットサイズが大きい分、ビジネスになってくるんですよね。
そこで、そのニーズやウォンツとは何ぞや? ということなんですが、そこを捉えて提案していくのが、本当に難しい・・・。はっきりしているのは、我々はメーカーではないのですからモノづくりと言う訳にはいかない。おのずから、
『 モノからコトへ 』 へとなってまいります。いわゆる付加価値創造ビジネスと言う訳です。
我々の商売は物販業ですから、当然モノを販売しています。ただ、そのモノの周りに付加価値サービスというものをくっつけることにより、お客様のニーズやウォンツが満たされるという構図となります。
例えば、ごく単純なことですが、ドリーム東大阪店ではお客様から電話注文を受けますと、即日無料配達(3000円~)を実施しています。夕方、冷えたビールを混ぜることもできますし、あるお年寄りのお客様宅では、ご注文いただいたお米を台所の米びつの中にまでお入れしている場合もあります。腕の関節炎で苦しんでおられるおじいちゃん宅です。
ここでいう付加価値サービスとは、そんなに頭の使うことではなく、お金のかかる事でもなく、ごく自然なちょっとした心遣いが、お年寄りには喜ばれることなんです。あとは、そのサービスをいかにシスティマティックに、そして継続的に提供していけるかなんです。そこが、難しい。
このようななんでもない、でもちょっとだけ優しい・嬉しい付加価値サービスをみんなで考えることがこれからの時代には大変重要なことになります。そして、その知恵の集合体のグループが、次のステップへと駆け上がれることになると常々思っております。
そして、これからの我々の業界は、その付加価値サービスの内容こそが 利 益 の 源 となりうる時代に来たんだとご理解いただきたいと思います。価格一辺倒の薄利多売の時代が去ったことは、ご周知のとおりです。
本当の意味の粗利益率を高めるとは、そういうことなんです。『利は元にあり!』 この言葉は、利益は上手な仕入れから生まれてくるということだと昔の人は言っておられます。まずよい品を仕入れる。しかもできるだけ有利に適正な値で買い、そこから利益が生まれてくる。
間違いなく、その考え方は不変性のものがあり、現在も重要視されていることなんですが、時代が変化し、物の売り買いの主役が、売り手から買い手に移行した時代から、真の利益の源は、お客様満足の実現からスタートするものに変化していったのです。
いわゆる利益の元となるいくつかの要素のバランスが、常に変化していることに気づかなければなりません。仕入れも大事ですが、お客様からソッポを向かれて商品が売れなかったら安く仕入れても何の意味もない、ということなんです。
最後になりますが、先述の通り、これからの日本は更に超高齢化社会になります。同時に、お年寄りマーケットの規模は、大きくなってまいります。当然ながら、我々も高齢者をベースとした販売戦略を構築し、さらに高度化していかなければなりません。
そして、零細で小規模なお店であるがゆえに、進化した泥臭い商いを踏襲していくこそが、我々の強みであり、売りであると思うのです。何故なら、高齢者の方々ほど、ハイテクよりも、ローテクに対してのニーズ が高いのだということを申し上げて、今月の投稿を終えたいと思います。
今月もご覧いただき誠にありがとうございました。