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3月号  『 安売りするな!価値を売れ! Part 2 』   Vol.85

3月号  『 安売りするな!価値を売れ! Part 2 』   Vol.85



  みなさん、こんにちは! 今月も徒然日記を投稿したいと思います。



 さぁー、いよいよ待ちに待った 『 春 』 ですねー! 今年もまた自然界の生き物は、寒さから解放され啓蟄から始まり、、にぎやかにあちこちで活発な営みを始めだしました。そして我々人間も、春を告げる
『 お花見 』 という一大イベントをスタートにこれから精力的に動き回るようになってまいります。

 



 私も4月初旬にお休みをいただいて、家内と共に大阪城の西の丸庭園へお花見に出かけてみようかなと思っております。近くに近鉄百貨店がありますので、デパ地下でプチ贅沢なお花見弁当でも買い求め、美味しいワインを持参して『 忙中閑あり 』 という事で春を満喫したいなと思っております。

 



 さて、そもそもお花見の行事って日本人はいつ頃から催すようになったんでしょうか? 毎回の事ですが、ウィキペディアで調べてみました。



 

      お花見の起源は2つあるそうです。



 1つは貴族文化的なものだそうです。奈良朝の貴族にとって花といえば梅でした。それが平安朝に入って梅に変わって桜の花見が貴族の重要な行事となりました。812年、嵯峨天皇が御所南殿で宴を催したのがお花見の最初の風習と言われています。



 もう1つの起源は農民文化的なものだそうです。春になると里の人々が飲食物を持って近くの丘や山に入りました。お花見は桜の咲き具合でその年の豊凶作を占う農事であり、古くから行われていたと考えられています。



 花見は桃山時代には武家の間でも流行しました。豊臣秀吉の醍醐の花見(1598年)はその豪華さで最も有名です。その後、江戸時代に入ってから農耕儀礼から切り離され、貴族の公式行事から離脱し花見は庶民の行事となりました。

 



 江戸幕府は、都市計画の目的で大々的な桜の植樹を行いました。とりわけ徳川吉宗 は都市と農村の接点である江戸の河口周辺部に植樹し、花見の名所が生まれました。花見が都市周辺部で開かれたことで花見の大衆化につながりました。


 と言う訳で、現在我々のような庶民が楽しむ花見というのは、八代将軍徳川吉宗の鶴の一声で始まったようです。世界的に見ても地面に座って花見で宴会というのは、日本以外にはなく、日本独特の文化という事なのでしょうね。





 さて、花見で宴会となれば、我々の商売と無縁と言う訳にはいきません。当然この時期お客さまからお問い合わせがあるのが、冷えた缶ビールと飲料水・おつまみなど配達してもらえる?
とか、生ビールのサーバー貸してもらえるかな? とかが多いですよね。

 

  ※加盟店さま専用ページになりますので一般の方はダウンロード出来ませんのでご了承ください。



 上記のPOPは、三木市の津田本店様の生ビールご案内原稿です。ポカポカ陽気となってまいりますこの時期から、津田本店様では毎月の折り込みチラシや店頭情報誌に掲載されており、また店頭にも掲示されお客さまから大好評のレンタルシステムとなっております。



 従来からお話させていただいているように、お客様への情報内容も 『 モノ から コト 』 へのバランスチェンジへと知恵を出して積極的に行わなければなりません。お客様の季節季節の生活シーンを思い浮かべてタイムリーに情報を流す。大切な事です。



 津田本店様では、このレンタルサービスを数年前から始められて毎年口コミなどで申込み口数が年々増加していっているようです。



 また、滋賀県東近江市のしくマルハチ店様では、下記の内容にてご案内されております。

 



 やはり しくマルハチ店様も口コミでレンタルサービスが拡がり、一昨年には地元大手法人関係の記念祭で生ビールや飲料水等で一回50万円ほどの売上があったそうです。その後、地元自治会の大きな行事などからも要請があり、同じく口コミで各自治会御用達が拡がっているようです。



 この二つの事例をみたときに、価格競争で疲弊してしまっている我々酒類業界において、大手が提供できないようなサービスを前面に打ち出して、単なる利益創出というものだけではなく、お客様の生活シーンを楽しく演出するお手伝いをさせていただく、このようなレンタルサービス、みなさん積極的に実施されてはいかがでしょうか。



 大事なことは、お客さまから依頼されて対応するだけではなく、こちらから各種情報伝達手段を活用して積極的に提案していく事の重要性を感じていただきたいのであります。その提案する内容が良ければ、お客様が満足されて、自然と口コミで地域に拡がっていく、そのような好循環につながる仕事をしていきたいものです。



 もうすでにレンタルサービスを実践されているお店も多数おありだと思いますが、このようなひと手間かける面倒な商品提案こそが、これからの我々の商売の基軸としていかなければなりません。



 さて、生ビール関係でここで先月掲載させていただきました岐阜の日乃出屋さんの 生ビール奮戦記パート2 をご紹介させていただいて何かの参考にしていただければと思います。



 前月号で岐阜の日乃出屋さん市橋氏が、大手業務用酒販との入札競争で価格競争ではなく、付加価値サービスで相手側を退けたというお話をさせて頂きました。 納品価格が10%以上高いにもかかわらず、今年もサッカー場に納品可能となったそのいきさつをお話ししたいと思います。



 そもそも三年前の話から始まります。市橋さんが近所のサッカー場 ( お店から約10分 ) にたまたま行っていた時に、下記にある露天商の生ビールサーバーが、ホースパッキン不良でトラブっていたそうです。その困った姿をみかねて、急きょ修理してあげたそうです。



 その時は、ありがとう、お兄ちゃん!で終わったそうですが、後日その屋台の親方に呼び止められて、この際お前ところで買うてやると言われて取引が始まったそうです。その屋台の周りには、生ビールを扱うお店が他に6店舗あり、その親方の紹介で次々とお得意先となり、ビールサーバーの台数は、17台となりました。

 



 それでは、なぜその親方は同業仲間に日乃出屋さんをご紹介してくれたのでしょうか? その理由は、前月号でご紹介した大手業務用酒販との入札競争の中で、相手を打ち負かした付加価値サービスの根源というものでした。その大手ではできにくいサービスポイントは、三つほどあります とお話ししましたね。

 

 

 いかがでしょうか。特に② ③ については、なかなか面倒でそこまでやるか!という具合ですね。そこまでやるから、価格競争を跳ね飛ばしたのではないでしょうか。誰もやらないことをやり通す! ここがポイントだと思います。



 しかも については、市橋氏のアイデアではなく、業者側の高圧的な要求で仕方なく対応したものです。近くのヤマダ電機に行って最安値の冷凍庫を二台買い求め、しぶしぶ氷の無料提供となった訳です。



 ところが今回の入札競争で決め手になったのが、この氷の無料提供だったのです。約600万円の売上が確保されたのです。最初は、屋台の親方のわがままで仕方なく対応したことが、何と日乃出屋様の強みの一つとなった訳です。



 ここに商売のヒントとして、お客様のワガママ ( お客様からの視点からするとご要望 ) をうまく満足してもらえるよう工夫・努力すると、その行為・そのサービスが自店の大切なノウハウとなるのです。



 全てがこのように当てはまると思えませんが、お客様のご要望に対して頭からできないではなく、どうすればできるか、また実行する中で当初の投資やリスクをその後どのようにプラスに転じさせるかを考える事が商売の真髄であり醍醐味でもあります。



   いかがでしょうか。

 



 再度、この言葉を皆さまにお伝えして今月の投稿を終えたいと思います。



      今月もご覧いただき誠にありがとうございました。