記事一覧

1月号 『 変化への対応と基本の徹底 』  Vol.72

1月号 『 変化への対応と基本の徹底 』  Vol.72



   みなさん、こんにちは! 今月も徒然日記を投稿したいと思います。

 さて1月も、この間正月休みが終わったかと思うと、あっという間に2月に入ろうとしております。昨年12月のバタバタ感とは打って変わって毎年の事ですが、ゆっくりとした1月です。



 そこで先日2日間の連休を頂いてカミさんと共に今話題のウィンターイルミネーション 『 なばなの里 』 に行ってまいりました。旅行社のバスツァーに便乗して出かけたのですが、なかなかロマンティックなもので

65歳の老夫婦と言えども、あの光のページェントには感動させられました。

 

 また近くには、長島温泉や大型遊園地スパーランド、そしてアウトレットモール『ジャズドリーム長島』があり、それぞれの施設にもいきましたが、平日でありながら満員御礼の状態でした。昨今、格差社会がさらに進行していると言われておりますが、このような大型商業施設の盛況ぶりを見ておりますと我々の現場とのギャップをしみじみと感じさせられました。

  

 さて、今月のテーマは 『 変化への対応と基本の徹底 』 とさせていただきました。その内容につきましては、後ほどお話しすることといたしまして、まずは皆さま、昨年末から今年に入っての各店の業績は、いかがなものでありましょうか? 



 昨年の日経平均株価の推移を目安に『アベノミクス効果で好景気 』 と巷では言われ続けてまいりましたが、我々の酒販小売業界では昨年に引き続き今年もアゲインストの風が吹き、しかも北西の寒風が吹き荒れております。

 

 昨年春の消費税増税後、消費者の財布の紐はさらに固くなり、最近の日経流通新聞の記事によりますと、内閣府の試算では、増税後の半年で消費は約1兆円も縮んだとありました。円安効果で絶好調の輸出関連大手企業の好景気とは裏腹に我々のような零細な小売業が消費の冷え込みに苦しんでいるのが実情ではないでしょうか。



 そこで、そのような厳しい外的環境の中で我々ドリーム・酒匠米匠チェーン各店は、今年どのように諸問題を解決し、現状を打開していくのかが問われる1年となってまいります。本部としての本年の行動方針としては、来る3月17日(火)に新大阪にて開催される 『春の勉強会 』 にて皆様方にご提案させていただく予定となっております。

 

 それに先駆けて、先日直営店舗でありますドリーム東大阪店の今年の営業方針について、現場スタッフ共々打合せを実施して 『 昨年の振返りと今年の課題 』 について話し合いをいたしました。今月は、その会議の内容について皆様方にお伝えいたしたいと思います。



まずは、東大阪店の昨年2014年の売上高・粗利益額等の推移ですが、下記の数値表をご覧いただきたいと思います。

 

 ドリーム東大阪店の昨年業績は、減収減益という事で残念な結果となってしまいました。ただ幸いにして経費面にて約140万円の削減がありましたので何とか営業利益は黒字となりました。(2013年は、冷蔵庫や電飾看板の修理費がかさみました。)



 しかしながら、春の消費税増税対策や増税後のビール系飲料の販売価格値下げ等の価格戦略失敗のため、全体の粗利益率目標15.0%としたものが、結果13.9%となってしまいました。ただ、下半期におきましては、お中元・お歳暮ギフト売上増や店頭精米の粗利益率アップのため、総粗利益率も14.5%までにカイゼンすることが出来ました。



 そこで、東大阪店会議におきまして私が提出しました 『 昨年の振返りと今年の課題』について をご覧いただきたいと思います。

        拡売版はココをクリック(PDFファイルが開きます)

 今年の春から東大阪店では、様々な取組みにチャレンジします。まず営業時間を朝10:00~夜10:00までを朝9:30~夜9:00へと変更いたします。当然売上高に影響してきます。夜9:00~10:00までの一時間当たりの年間売り上げは、550万円あります。粗利益率15%として粗利益額83万円。この金額は、100%消失いたします。



 ただし、一時間の経費1300円(人件費・電気代等)×364日として約47万円が経費削減となります。それでも差引36万円の減益となります。このマイナスをどうカバーして更には増益に繋げていくのか、その真価が問われます。



 話しは変わりますが、先日、本部の木学くんが下記の本を購読し、彼から 東大阪店の段上店長に貸し出しされ、さらには松藤 チーフへと、そして最後に私が読ませていただきました。

    

 180ページほどのマンガを取り入れた読みやすい本です ので、集中して読めば、約1時間ほどで読みきれます。

 ただし、内容は非常に大切な事を解説されており、加盟店 の皆様にはゼッタイにお奨めの一冊です。

 よくぞ木学くん、見つけてきてくれたことです。そして、その 本の中にセブンイレブンの企業ビジョンの言葉として  『変化への対応と基本の徹底』 が解説されておりました。

 さっそく東大阪店では、本部からの提案された2015年の 年間スローガンとは別に、東大阪店としての店舗ビジョンと して、そっくりそのまま拝借して事務所内に掲示することと いたしました。

 



このスローガンのポイントは、二つです。 ( 書いてる内容の通りですが・・・・。)

 

 ②の基本四原則のフレンドリーとクリンニネスについて、東大阪店では昨年からスタッフが常に意識することで、現在はほぼ実践できてきていると評価しています。実際に接客について、お客様からのクレームもなく、逆に喜んで頂く場面が多々出てまいりました。



 ただ、飲料水・お菓子やギフトに関しての鮮度管理、いわゆるフレッシュローテーションの徹底がまだまだ不十分で課題が残っています。今年は、この部分を検証してなぜ廃棄や見切りが発生するのかを見つけ出し、カイゼンしていきたいと思っております。⇒適正発注と日付管理



 次に、①の変化への対応 です。この部分が、今年東大阪店がチャレンジする最大の課題です。消費者ニーズの変化や買い物動向、そして日本全体の政治・経済・社会・文化の変化に対応するため、私どもが標榜する地域密着型の店舗のあり方について当然のことながら常に変化していかなければなりません。そして、それが次なる進化へと繋がってまいります。

 

 ドリームチェーンが発足して20年余りとなります。その間まだまだ不十分ではありますが、世の中の変化の中で当チェーンのあり方も進化してきたとそれなりに自負しております。しかしながら、現在の流通業界の変化のスピードや規模の大きさは、今までのそれとは比べようもないものとなっております。



 時間がありません! これからは、自店の経営・営業活動の中で、 『ジリ貧状態 』 という言葉はあてはまりません。スピードが速くなっています。結果は、この4~5年の間に必ず出てまいります。 

 

 そこで東大阪店が今後生き残っていくにあたって、まず今年チャレンジすべきいくつかの事案をお話ししたいと思います。まず結論としてあげられるのが、粗利益率の向上です。当然、売上や客数を増やすことも大事ですが、優先順位としては、既存客への高粗利益率商品の提案、そのための商品知識・販売技術の習得、媒体ツールの多様化など商品価値を伝えることのできる販売形態に移行させていきます。



 そのために、段上店長はじめ各スタッフ(パートの堀井さんも含む)の研修会への参加や定期的なミーティングの実施など、販売員のスキル向上を促進していきます。またPDCAサイクルに基づいた販売手法も身に付けることにより数値での分析を自らが実施できるようにアドバイスしていきます。

 

 そして何よりも仕事が楽しくなってきます。営業時間が一時間短縮した部分をスタッフが成長するための時間づくりに費やすことを目的とした場合、将来的に必ず価値ある一時間になると信じます。これが次なるチャレンジではないでしょうか。この厳しい世の中、そんなにうまくはいくものではありません。ただ変化を好まず、ジッとしていては、『座して死を待つ 』 のみです。



 次に商品戦略的にチャレンジするのは、やはり高粗利益商材の日本酒・ワイン・店頭精米、そしてギフトです。今まで本部からも言われ続けてきたカテゴリーでありますが、今よりもさらに本腰で、そして一工夫も二工夫もしながらお客様への提案力を高めていきたいと思います。

 

 さらに販売戦略としては、店売りと外販との比率バランスです。現在、東大阪店では80:20の割合ですが、5年以内には50:50に移行させていきます。そのためには、新規宅配顧客開拓のため、月末折込チラシの内容を店売り中心から、宅配推進バージョンに変化させなければなりません。



 ちなみに、東大阪店の昨年の店売り売上の平均客単価は2,917円、外販宅配売上の客単価は8,844円でした。ここにも、外販強化の魅力が垣間見ることが出来ます。ただし、皆さまもご存知のように宅配コストを考えた場合、最終利益がどうなるのか、という事になります。配達の効率化、チャレンジ目標です。



 ひとつひとつ考え出すと限りない課題が噴出してくる訳ですが、何か先の見えない漠然としたチャレンジであれば、どうしても不安が伴います。そのため、アクションを起こすことに躊躇して最終的には何も行動が起こせないという構図に陥っている部分がどうしても見え隠れします。



 今年の東大阪店は、違います。列記としたビジュアルな目標店があります。それは、皆さまご存知の兵庫県三木市の酒匠米匠津田本店様であります。近隣に強力なコスモス薬品2店に挟み撃ちされて、さらにはジャパンなど有力競合店に囲まれる中で、微増と言えども今もなお増収増益を続けておられます。

 

 それでは、どのようにして津田本店さんでは、大手競合店と戦われているのでしょうか? その内容を細分化し、いくつかのパーツに分けていく。そして、その全てでなくても自店に取り入れる部分があれば、拝借する。東大阪店では、津田さんの了解を取らずに勝手にそう解釈して今後の商売の課題とさせていただきたいと思っています。 津田さん!よろしく!



 そして、いずれは逆に津田本店さんから目標とされる店舗になれるようスタッフ一丸となって、お客様変化対応型のお店作りにまい進してまいりたいと思います。



 昨年のある会議の中で和歌山の江川さんが、「今後地域で商売していく中で発想の転換をしていかなければならない。今までは近隣の競合店のチラシ価格や動向を気にしていたが、今後は地域に居られる大事なお客様を常に意識して、お客様満足を実現するためにどのような業務活動をしていくのかを真剣に考えなければならない。競合店との差別化ではなく、お客様を見据えた独自化が重要!」 とおっしゃっておられました。



 まさしく津田本店さんは、その路線を確信し、明確なビジョンをもって楽しくお仕事をされておられると拝察いたします。そしてここで、先ほど申し上げました津田本店様の活動内容の詳細については、来る3/17日(火)の
『春の勉強会 』 にて発表いただく予定となっております。



東大阪店ともども各店の皆様方におかれましても、当日の津田本店様のお話を参考にされ、今後の販売活動の一助となりますようご案内申し上げまして、2015年冒頭の投稿を終えたいと思います。



      今月もご覧いただきまして誠にありがとうございます。



            それでは、ごきげんよう さようなら