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11月号 『 40年前の山本酒店 』 Ⅴol.58

  11月号 『 40年前の山本酒店 』 Ⅴol.58



 みなさん、こんにちは! 今月も徒然日記を投稿したいと思います。

 今年もいよいよ残り一ヶ月となりました。各店の現場では、月末特売デーやお歳暮ギフト受注などで千客万来(?)といったところで、賑わいをみせておられるのではないでしょうか。ドリーム東大阪店におきましても、順調に今年も法人大口ギフト客様のご注文をいただき、慌しく発送の準備をいたしております。

 この勢いで年末お正月商戦へとつなげていきたいと思っております。

 

 さて、今月の徒然日記のテーマは、『 40年前の山本酒店 』 とさせていただきました。実は、先日日経流通新聞を見ておりましたら、あの『セブンイレブン』 が、今年の11月で創業40周年を迎えたとの記事がありました。

 その特集記事の中で、日本で一番最初にコンビニを始められたセブンイレブン第1号店である東京都江東区の『山本酒店』の山本憲司オーナーのインタビュー内容を拝見し、ぜひ皆さまにもご紹介いたしたいと思いました。山本氏のターニングポイントをご覧下さい。





  ■ セブンイレブン 第1号店 「豊洲店」(東京・江東区)
     (旧) 山本酒店 1974年 5月開業

(40年の歴史を共に歩んできたセブンイレブン豊洲店の山本オーナーに聞く)

 『 商品切らさぬ発注心がけ! 』   『 店頭で感じるもの大事に!』

                           〔 日経流通新聞 11/13号より 〕

 



〔 記事内容から 〕



 セブン-イレブン・ジャパンの歴史は日本のコンビニエンスストアの歴史そのものだ。

 中小の個人商店主などが店の運営を担い、時代とともに変わる顧客のニーズに合わせて店のありようも変えてきた。

 1号店である豊洲店(東京・江東)のオーナーで、40年の歴史を共に歩んできた山本憲司氏にこれからのセブンイレブン像を聞いた。



+++++セブンイレブンを始めたきっかけはなんだったんですか?

 「19歳で家業の酒販店を継いだ時、売り上げの8割は配達だった。いくら店内に商品を並べてもお客様に来てもらう機会がなく、自らの努力が効果として見えにくいことに漠然と不安を抱いていた。そんな時にイトーヨーカ堂がコンビニエンスストアを始めるという記事を見た。『これだ!』と思い、すぐにやらせてほしいと手紙をだした



+++++40年間最も心掛けてきたことは何ですか?

 「商品を切らさないことだ。欲しい商品が無いことでお客の期待を裏切ることが商売で一番つらい。開業して最初の2年ほどは、何も買わずに店を出たお客に『何が無かったのでしょうか?』とひたすら聞いた。」

 「リスクがあるところにしか利益はない。コンビニに求められるのが消費期限が短い食品が多い限り廃棄は当然でる。それでも決して切らさぬように発注し続けることで、『この店は商品がいつもあるよね』と思ってもらえる。それが店に対するロイヤルティにつながる



+++++現在は5店舗を運営していますが?

 「複数の店を持つ理由は他チェーンの店が出店するなら、その前に自分が出るという競合を勝ち抜くためだ。半径500メートルの商圏人口は40年間で3倍になったが、コンビニも近くに16店増えた。

 「もう一つの理由は社員を店長にして、彼らの収入を増やしたいためだ。意欲のある人材にどんどん店を任せることで競争力が高まる。ただ、合計の売り上げや利益が増えても、1店1店に愛情を持って丁寧に店を作らないと長くはもたない。

 「各店の運営は基本的には店長に任せている。ただ、店舗を見ないで全体をマネジメントするのは不可能で、私も常に店頭に立ち、地域の人と接点を持つようにしている。商品発注でもデータだけでなく、店頭で五感を感じるものを大事にしている



+++++10年後のコンビニはどうなっていると思いますか?

 「40年前やめた宅配を再び始めるとは思っていなかった。ただ、高齢化社会を考えれば、配達しなくて済む待つ商売から、店を飛び出す商売を再びやるようになったのは自然なことだ。

 「コンビニは時代に密着し、移り変わるニーズに常に応えようと変革し続ける業態。10年たって初めて『随分変わった』と思えるだろう。我々はこれからも変化に対応して店そのものを変え続けていく。





 いかがでしょうか? 我々と同じ酒屋のおやじでありながら語られていることが、まるでセブンイレブン生みの親 現 名誉会長 鈴木俊文氏とまったく同じであります。いや、それ以上に現場の人間であるからこそ説得力が上回っております。

 このインタビューからの学びとしては、私達が今後地域で営々と商売をしていくための大切なファクターが覗うことが出来ます。

    それは、

  ① 現場第一主義 ② お客様第一主義 ③ チャレンジ精神 

  ④ 常に変化に対応 ⑤ 行動力  ⑥ 決断力
  などなどです。



 上記の要素を複合的に組み合わせ継続していく中で、いつか仕事や人生において劇的に好転していく事って結構あるもんですよね。山本オーナーの現在の繁栄は、40年前からの取組む姿勢・考え方から起因している、いわゆる必然性のあるものなんですね。大いに参考にしたいものです。





 さて話しは変わりますが、先日和歌山えがわ店様におじゃまいたしまして、お歳暮ギフトのことや月末特売チラシ、店頭精米の販促など色々とお話させていただきました。またその時に、江川さんの今の関心事が 『経営者とは、どうあるべきか!』 であるという事をお聞きしました。と言いますのも最近江川さんが、皆さまもご存知の京セラの現名誉会長の稲盛和夫氏の書籍を積極的に読んでおられて、その件でお互い意見交換いたしました。その時の江川さんの熱く語る姿を私は見て、生意気なようですが、江川さんの経営者としての感覚に、またより一層の命が宿ったように思えました。

 

 

 また、その時に二人で納得したことは、お互い仕事においても人生全般においても大切なことは、『考え方』 そのものであるということでした。 稲盛氏が、成和塾で若手経営者に講話する中で

 

 

                          と、お話しされております。



 確かに、熱意や能力は大事な要素であるし、不可欠なものでもあります。しかしながら、『考え方』 がまったく違う方向に向かっていったら、徒労に終わるし、逆に悪化へと向かうこともあると思います。そう考えると、40年前の山本氏、素晴らしい 『考え方』 をお持ちだったのだと拝察いたします。そして、現在も・・・。

 そこで、その考え方に大きく影響するのが 『人との出会い』 あるいは 『本との出会い』 なのかも知れません。山本酒店さんとセブンイレブンの鈴木俊文さん、江川さんと稲盛和夫さんの本、そして私とこの徒然日記を見ていただいている皆さん、お互い大いに刺激しあって 『あるべき考え方』 を模索していきましょう!



 最後に私の好きな詩集から、その一文をご紹介して、前半の部を終わりたいと思います。



 







 ( 後半の部 )

        【 2013年 お歳暮商戦のワンポンイト 】



さて、毎年この時期になるとアサヒビールさんが、外部コンサル会社に依頼して『今年のお歳暮傾向値』としてネット上で発表されております。「ハピ研」(青山ハッピー研究所)というんですが、今年も傾向値を調べて見ますとほぼ昨年と同じようなデータが出てまいりました。昨年のデータをベースに今年のお歳暮商戦の参考にご覧頂きたいと思います。



 まず、「この冬お歳暮を贈りますか?」という設問に対して、65.3%の方が贈答意向があることが確認されました。過去3年間の同時期に実施した調査では、2009年では63.1%、2010年が65.0%、震災のあった一昨年は54.9%とやや意向が下がったものの、2012年は60%台までギフト需要が持ち直し、2010年を凌ぐ贈答意向を示す結果になっています。

 このデータから感じ取れるのは、昨年から本部が提唱する『絆作りマーケティング』の一環としてギフト市場においても、最近では人との絆やコミュニケーションを大事にする傾向も高まっており、身近な家族や友人へのお歳暮ギフトなどを見直す人々も少なくないようです。



       

 次に世代別についてですが、『贈る予定がある』という声は、若い20代で25.8%と低調であったものの、既婚者の増える30代で39.3%と一気に上昇。さらに40代で44.7%、50代で55.0%と世代とともに徐々に増加し、60代で69.6%70代以上ではピークの69.8%を占めています。

 何と70代以上では、10世帯に7世帯の割合でお歳暮を贈られているわけです。

 このデータから何を検証するのか、そしてどう対策を講じるのかです。我々地域密着型の商いを展開する小規模店舗の実情として、どうしても高年齢層の顧客が中心となっております。これを逆にチャンスと捉えてみると、上記のデータ結果から『お歳暮ギフト』は、私どもの店舗においては、顧客(高齢世帯)ターゲットとして最適の商材となる訳です。



   



 さて次は、一家庭あたりの平均贈答件数は、「3.90件」。ちなみに過去5年間の平均贈答件数を振り返ってみますと、2008年が4.04件、2009年が3.96件、2010年が4.18件、2011年が3.99件、2012年3.62件であったことから、今年の贈答件数はやや微増傾向にあることがうかがえます。最も多かったのが贈り件数「2件」でした。

 やはり、虚礼廃止や節約志向のため、件数減少傾向にあるものの当チェーンにおいて着実に受注件数を増やしている店舗が数店あります。その店舗の活動内容を見てみますと、一家庭当たり一件しか受注できていない顧客に対して、若干のDM費用がかかっても必ず前回お買上リストを送付して受注件数を増やす努力をされておられます。

 ここでも、ギフト好成績店は、やはり新規客獲得活動と同時に、既存客を育てる手法を使っていると推察できます。



       



 そこで復習となりますが、私から加盟店の皆さんに『年中365日ギフト強化』をお奨めする理由をいくつか列記いたしたいと思います。

  

  

そのほか、参考にしていただきたいグラフや表を下記にご紹介しておりますのでご覧いただければ幸甚でございます。



 



 

  

 以上、お歳暮ギフトについての豆知識情報です。何か参考になりましたでしょうか。



 最後に、冒頭ご紹介いたしました40年前の山本酒店さんの行動力とその考え方を是非とも参考にされて、自ら進化するためにも、まずは目の前の年末ギフト商戦を戦っていただきたいと申し上げて、今月の徒然日記を終えたいと思います。



      今月もご覧頂きまして有難うございました。