記事一覧

8月号  店舗運営カイゼンの『順番』を考える!!   Ⅴol.55

 8月号  店舗運営カイゼンの『順番』を考える!!   Ⅴol.55



 みなさん、こんにちは! 今月も徒然日記を投稿したいと思います。

 

 

 いよいよ猛暑続きの8月もあと数日で終わろうとしております。9月に入ってもお彼岸 ( 9/20~) まで、まだまだ残暑厳しい日々が続くと思いますが、みなさんお体ご自愛なされ頑張っていただきたいと思います。



 さて、毎年この時期になると必ず徒然日記に登場するのが、秋季店長研修の話題になります。そこで、今年の研修のテーマは、



  『商品戦略・情報戦略・販売戦略の検証と更なる強化』

                            となっております。

 

 研修内容のプログラムとしては、下記の通りとなっております。是非とも、資料を拡大されて内容に目を通していただきたいと思います。

    
拡大版はここをクリック



 前月、7月号 『 時代の流れを掴む!! 』 でもお話しいたしましたが、今後少子高齢化が加速する中で私ども小売業がとるべき方向性として、『量より質へ!』 とバランスを徐々に移行していかなければなりません。そこで、そのための必須事項として必ず避けて通れないのが、経営者を含めた働くスタッフのスキルアップとなります。



 何故なら店舗の質は、そこに従事するスタッフの質の集合体であるわけですから・・・。



 毎月1回各地区にて開催されるエリア会議とは別に、年2回開催される『新春勉強会』『秋季店長研修』は、自店を大局的に捉えて今後の体質改善のヒントとして学んでいただく恰好の勉強の場であるのです。大げさな言い方になりますが、生き残りのため、『理論武装』する場なのです。



 当然のことですが、日々の業務(ルーティンワーク)は第一優先の仕事なのですが、ついつい場当たり的な仕事の連続となりがちです。いわゆる方向性が見えない羅針盤の無い船舶と同じになります。ちょっと古い言い方になりましたが、現在ではGPSシステムといったところでしょうか。

   



 さて話しは変わりますが、今月忙しい中でしたが、久しぶりに一冊の本を読みきりました。いつもは、だいたい目次とまえがき、そしてあとがきを読んで、そのあと本文は適当に目を通して終わり!って感じでしたが、今回はしっかりと黄色の蛍光ペンを持ってしっかりと読破いたしました。



 そして、その書籍とは、日本マクドナルド原田社長 の “ 成功を決める「順序」の経営 ” というタイトルでした。



 

 ちなみに、目次の一部をご紹介すると下記の通りとなります。

                  目  次

   【 1 時 間 目 】

● 「らしさ」の競争力
● 数字の羅列には「意味」がある

        ・発想は大胆に、実行は慎重に
        ・経営者はお金の使い方を考えよ
        ・常勝を義務づけられる「小さな本部」
  

    【 2 時 間 目 】

● 戦略シーケンス
● 勝つための「順序」を考えよ

        ・矛盾を乗り越えることが経営
        ・健康体でなければ手術はできない
        ・Mac復活の裏にも因果律の魔術

    【 3 時 間 目 】

● マーケティングの要諦
● 顧客は驚きたがっている

        ・消費者の期待をいい意味で裏切る
        ・0.2%の「あがき」が組織の「筋肉」になる
        ・「順序の経営」は逆境でこそ加速する

    【 4 時 間 目 】

● 組織とリーダー
● 情熱には冷静を、冷静には情熱を

        ・堂々と赤いネクタイを締める
        ・組織は常に変化しないと陳腐化する
        ・マック再生は「戦略ストーリー」の傑作




 上記の目次の内容では、なんのこっちゃか わからん!!と、皆さんからブーイングが出そうですが、我々の仕事内容と重ねて読んでみると目次の割には、意外と解かりやすい内容でした。また、機会がありましたら随時お話していきたいと思います。



 そして、この本を読んでいた8/27に電撃的な報道が、なされました。



 

 どうやら、この2年の業績不振の責任を取って退任ということのようですが、この本の読者はそう解釈しないと思います。この書籍の発行日は2013年6月ということで、その本の中で既に女性社長の登場を匂わせている部分がありました。いわゆる現場での事業部門は世代交代して、本人はどうやら財務全体を今後も親会社マクドナルドホールディングスの会長兼CEOとして掌るようです。



 昨今、経済界でもスポーツ界でも若手が台頭し、世代交代がなされており大変好ましいことで、このことにより、各業界においてさらに活性化されるよう期待しております。



 さて本題に入りますが、今月のテーマは

       “店舗運営カイゼンの『順番』を考える!!”

                とさせていただきました。



 実は、先述の通りドリーム21チェーンも3年前から私から西田社長にトップをバトンタッチして世代交代がなされた訳ですが、今後の私の役割はさらに全体を見るというよりも、再度現場におりてドリーム東大阪店の建て直しを図りたいと考えております。



 今回の秋季研修で発表いただく、ドリーム和歌山えがわ店様は、10年前の年間売上は1億9千万円そして昨年は、2億5千万円へと売上増となっております。しかしながら、東大阪店におきましては、10年前は3億5千万円、昨年は1億8千万円と大幅な減収となっております。

 

 幸いにして、毎年単年度黒字は確保しておりますが、今後の事を考えますと、売上の下げ止まりと店舗体質の改善は、緊急課題となっております。そこで、再建着手するにあたって何か参考にと思い、今回の書籍を買い求めた訳でございます。



 日本マクドナルドも原田社長が就任する10年前は、それ以前7期連続減収減益の状態で、就任後は何と逆に8期連続増収増益を実現された訳でございます。私の場合は、そのようにうまくは出来ないと思いますが、この本にあるようにまず基本に立ち返り、基本四原則の徹底から始めていきたいと思っております。



 全国の加盟店様におかれましても、それぞれ各店の立地や規模、更には競合内容において違いはありますが、今後経営改善する上で何から着手していくのか、一つずつ、一つずつ順序を間違わないようにして行動していかなければなりません。



 例えば、今回の研修で成功事例発表いただく、酒匠米匠こやま店・津田本店・ドリーム東大阪店・えがわ店などのお店の事例を参考にして次へステップアップしていくのかを見定めていただきたいと思います。



 ちなみに、日本マクドナルド原田社長は、就任後まず始めたのが、QSCの徹底(基本)、次に100円バーガーに代表される集客増を狙った低価格戦略、次に客単価アップを狙った「メガマック」や「クォーターパウンダー」の販促など、そして働くスタッフ満足向上のため昇給や福利厚生の充実を実現し、「社員満足の向上」から「お客様満足」へと繋げていく・・・それぞれの戦略を当たり前のようですが順序良くある一定の期間毎にバージョンアップさせていって成功しております。



 そこで、この原田社長のとった施策とまったく同じ流れを実践し、増収増益を達成されたのが、「ドリーム和歌山えがわ店」さんなのです。12年前、店舗改装に投資され、QSCの徹底から始められ、100円マックの代わりにビール・飲料水の激安価格で客数増を達成し、次に「メガマック」の代わりにギフトや店頭精米などで客単価・利益額を増やされ、そして現在社員2名の育成に尽力されておられます。

 



 その12年間に実践された『順序』をこの度の秋季研修で発表していただきます。そして、12年間の中で決断し行動された4つのターニングポイントの内容と背景をお話ししていただく予定です。お楽しみにして頂きたいと思います。 (もしかしたら、一冊の本になるかも知れませんね!?)



 最後になりましたが、私達の取り巻く環境は今後一段と進む人口減少や高齢化に伴い本当に厳しい状況に追い込まれております。更には、競合他店の攻勢は激しくオーバーストア気味で商圏範囲は、狭小化してまいります。このような苦しい環境の時こそ原点に立ち返り、五感を研ぎ澄まして現場従事の中でお客様の、そして時代の空気を読み取り、そして仲間との情報交換を密にしてこの難局を切り抜けていただきたいと申し上げて今月の投稿を終えたいと思います。



  今月もご覧いただきまして誠にありがとうございました。