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7月号  時代の流れを掴む!!   Ⅴol.54

7月号  時代の流れを掴む!!   Ⅴol.54



 みなさん、こんにちは! 今月も徒然日記を投稿したいと思います。

 



 さて、東大阪店ではお中元ギフト期のピークも過ぎ、私の担当するギフト包装もちょっとひと息ついたところです。販売実績として、6月初旬から始まり、7月下旬までのギフト売上高は、昨年対比ほぼ100%、粗利益額ベースでは106%と、目標の110%までには届きませんが、まずまずの進捗状況といったところです。

 

 傾向としては、やはり食品ギフトの伸び率が高くなっていることと、それに伴い期待通りにギフト全体の利益率の向上が顕著に見られると思います。先日より各加盟店様に途中経過としてヒアリングいたしましても、どのお店も東大阪店と同じような傾向が見られております。

 また今年のお中元カラーちらしタイトルを「お中元ギフト大売出し」から、「厳選 夏ギフト!」に変更した結果、東大阪店でギフト包装していましても、のし紙がお中元以外にも、お供え、粗供養や内祝いなどのその他ギフトの包装件数が増えているのが肌で感じることが出来ました。

 ご存知のように、東大阪店では昨年大手食品スーパーが500m先にオープンいたしまして、ビール系飲料や低価格パック酒などを中心にかなりの売り上げ減を余儀なくされております。しかしながら、今夏もさらにギフトや飲料水の販促強化を推進する中、7月の全体売上高・粗利益高は昨年対比100%超を達成いたしております。

 その詳しい販促内容につきましては、今秋 9/10 (火) に開催されます『2013年 秋季店長研修会 』 にて段上店長より活動発表をさせて頂く予定となっております。



 

  さて先日久しぶりに三木市の津田本店様にお邪魔いたしまして、津田社長よりこの夏の業況などをお聞きしてまいりました。特に気がかりだったのが、今年の4月にコスモス薬品2号店(三木市)が津田本店店舗を挟み撃ちにするようにオープンし、その後の影響がどのように出ているのか ということでした。

       上記地図の拡大図はここをクリック

 ここで、簡単にコスモス薬品のお話しをしてみますと、このドラッグチェーンは九州(本社 福岡)を地盤として、お酒や飲料水、お菓子、食品そして薬を中心に販売し、直近5年間で売上高は2.2倍の3,500億円を達成いたしております。現在は、マツモトキヨシ、サンドラッグに次いで業界第3位に躍り出ております。

 ある新聞の記事を見ておりますと、中堅の食品スーパー幹部のコメントとして「近くに出店されると一番影響を受けるのがコスモス!」と述べておられます。九州地区においては、イオン系のマックスバリュを凌いで各地域を席捲いたしております。恐らく今年から来年にかけて兵庫・大阪・京都・奈良・和歌山など多店舗化は必至であるとも報道されています。(この地区だけで500店舗を展開予定)



 そんな中で、津田本店さんがどのように対抗されているのか!という事が気になっておりました。結論としてご報告いたしますと、まったく不安なく健闘されており、6月・7月の売上・利益ともに昨年対比100%超を維持されておられます。 『 なぜ?!』 という驚きと疑問を持ってしまいがちですが、実際のところ、やはりそれなりの努力をされているということです。

 その実践されている内容については、これまた東大阪店同様来たる秋季研修にて発表していただく予定となっております。何か、秋季研修の予告編みたいなコメントになってまいりましたが、どうぞお楽しみにして頂きたいと思います。



 さて、元気な店舗といえば、いつも話題に出てまいります『セブンイレブン』のお店です。毎回、出張に出た際には、コンビニさん、特にセブンイレブンさんには、お世話になっております。最近は、レギュラーコーヒーをよく買い求めております。一杯100円のコーヒーは有難いです。なにせ、缶コーヒーよりも安いんですからね!

 

 ここで皆さん、コーヒーショップといえばスターバックス、ドトールコーヒー、ちょっとマニアになるとコメダ珈琲店となる訳ですが、セブンイレブンのドリップコーヒー『セブン-カフェ』、年間???杯売れていると思いますか? 

答えは、 何と4億5千万杯という驚異的な数字となっております。金額にして、コーヒーだけで450億円ということになります。

   〔注〕セブンカフェは現在、1日1店舗あたり約83杯の販売数で推移。

       年間販売目標4億5千万杯を見込んでいるとのこと。

       セブン-カフェは、今年1月から順次導入され、現在約12,500店

       で販売されているという。

 おそらく、すでに販売杯数で比べると現在スタバを抜いて業界NO.1になっているのは、間違いないでしょう。



 ここで、皆さんにお伝えしたかったのは、セブンイレブンの国内販売戦略の凄さです。ご存知のように、日本の国内個人消費は、人口減の影響を受けて低迷いたしております。以前から、お話ししているように、

          売上=客数×客単価

 ということになります。客数増が、なかなか見込めないなかで客単価をどう上げていくのかが、我々流通小売業の悩みの種になっております。たった100円のコーヒーでも客単価を上げることにより、年間450億円の売上規模になります。 (ただし、若干、缶コーヒーとのカニバリ現象は生じますが・・。)



 取り扱い商品の幅を拡げる。 ここに私達が学ぶべき商品戦略のヒントがあります。



 



2つ目に凄いのが、海外への店舗進出です。今現在、国内ではセブンイレブン15000店舗を含めてコンビニエンスストアは、総数ほぼ5万店舗になっております。さらに驚くべきことは、その5万店以上の規模で、すでに海外で各コンビニ本部が店舗展開しているということです。(中国はじめ東南アジア中心に・・。)

 この戦略のはっきりしていることは、今後国内需要だけでは生き残れないという危機感からくるチェーン本部の思惑があるのです。いわゆる『客数』を国外に求めていくということです。


 ここで、今年1月に作成いたしました今年の行動指針となるべき図表をご覧いただきたいと思います。



 


 先述のセブンイレブンの戦略を簡単に整理してみますと、ひとつは国内においては新商品開発を中心に客単価アップを狙っております。もうひとつが、国外において新顧客開発を目指して客数アップを画策しております。いわゆる国内では、①⇒③⇒④ の流れで、そして国外では、①⇒②⇒④ の流れで売り上げ増を目指しております。

 ここで我々ドリームチェーンにおいては、上記の国内版 ①⇒③⇒④ を推進して売上・利益増を実現しなければなりません。コンビニのように海外に赴くことも出来ませんし、更には国内においても商圏を小さく取っていく中で経費の削減を含めた超地域密着路線を推し進めることが重要な事として認識しなければなりません。



 今夏、本部より加盟店の皆さまに飲料水や夏ギフト、更にはお取り寄せ名人や店頭精米など、これから売上構成比を高めていかなければならないカテゴリーを積極的に拡売して頂きたいと力説しております。それは、上記のような時代の流れの中で、自店を変革していかなければならないという理由があるのです。



         『 変化は、自らを変えることを要求する。』



 最後になりますが、和歌山の江川さんも三木市の津田さんもお店にお邪魔した時に共通した事をお話されていました。それは、「以前は、他店の価格が気になって仕方なかったのですが、今は価格どころか他店の事はあまり気にならなくなってきましたよ。」とおっしゃっておられました。

 

 実際のところ、他店の情報についてはしっかりと把握をされていると思いますが、その言葉の続きに「他店の事よりも、自店に来店されるお客様が満足していただいているのか、喜んでいただいているのか、などを常に考えていると他店の事をあれこれ考える時間の余裕がない」と謙遜しておっしゃっておられました。

 お二人が、日々お客さんにどう喜んでもらえるかを考え具現化し、お客さんはそれを楽しみに来店する。それは商売の基本であるのですが、今どれほどのお店がそれを地道に実践されているのでしょうか。お二人のお店の繁盛ぶりを見て、改めてそれが今日の、またこれからのお店の価値であり、収益をもたらす根源であると私は思います。



 全国の仲間の皆さん、自店の生き残りの鍵は、自店にあり、自分自身にあると強く思い込むことが次なる展開が見えてくると信じて今年も残り半分、頑張ってまいりましょう。



    今月もご覧いただきまして誠にありがとうございました。