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11月号 『 時代を視すえる!』


11月号 『 時代を視すえる!』



 みなさん、こんにちは! いよいよ今年も余すところ一ヶ月と少しとなりました。 各店、早いところでは既にお歳暮ギフトが順調に動いているとの報告が入っております。皆さんのお店ではいかがでしょうか?

         

 さて、遅くなりましたが今月の徒然日記を投稿いたしたいと思います。

 今月のテーマは、『 時代を視すえる!』 という内容でお話をさせていただきたいと思います。『視すえる』という言葉は、正しくは『見すえる』と書くんですが敢えて『見』を『視』にさせていただきました。

 その意味するものは???  ということになるんですが、皆さんの想像にお任せいたします。実は、我々にとってこの違いは大変重要な事なんですけどね・・・。  という訳で今回は、世の中の動きの変化についてどのような視点で捉えていくのかを考えてみたいと思います。

 最近の動きを見ていますとご存知のように少子高齢化や人口減少、所得の階層化(格差)、就職難など、ますます混沌としてまいりました。まさしく「山あり、谷あり」という中での谷底そのものであると痛感いたしております。

 それも今まで経験したことのない未曾有の苦境に立たされております。2009年3月号の徒然日記『人間の覚悟』で述べたように(一度、3月号をクリックして思い出してください。)
これからの日本全体が終わりのない下り坂をころがり落ちていく訳ですから、今こそ『下山の哲学』を学ばなければなりません。そして、それを意識して商売をしていかなければなりません。

   


 世の中全体が物心ともに『マイナス』に変化していく中で、私たちはどのように変化を捉え対応していかなければならないのか! その気づきとそれに順応する知恵 (工夫・アイデア・仕組みなど) を創出していく事が重要となります。

 まず、気づきについてですが「桐一葉落ちると都の暮れなんとする。」という中国のことわざがあります。これは、“勢い盛んに栄えたものが、凋落していく様子”を落葉に例えている訳ですが、私たち現場で働くスタッフが、世の中の動きやお客様の購買行動を見て、一つ一つの小さな現象から大きな流れを読み取ることが大切なこととなります。

     

 このようにちょっとした変化に気づく力、これが商売人にとって不可欠であるし、そしてこれを読み取ることによって次なる「ビジネスチャンス」につなげていくことができるのです。

 最近、様々な場面で『和歌山えがわ店』の江川さんの事例が出てまいりますが、江川さんのスゴイところは、この『気づき力』にあると思います。 実にあの直感力は、天性そのものであると思いたいところですが、本当は決してそうではないと思います。

 私も江川さんとは、もう10年近くの付き合いになりますが、彼の商売にかける努力や情熱、そして何よりも感性を拝見させていただいて本当に勉強させていただいております。具体的には、今本部で推奨している飲料水やギフト強化策など、全てその源流は『和歌山えがわ店』さんからなのです。

 そしていま江川さんを見て、その商売への情熱や貪欲さはどこからきているのか と考えた時、それは『危機感』からくるものだと感じました。もっと突っ込めば『恐怖心』からかも知れません。“ 突然ある時、地域のお客様から見放され、誰も来店されなくなったら、どうしよう!” という恐怖に駆られるこの気持ちが大事であると思います。 だから、『 努 力 』 する。

 勝手に江川さんの心境を解釈して大変失礼なんですが、彼の研ぎ澄まされた『気づき力』は、実はこの『努力』の積み重ねなんですね。

     

 皆さんご存知の白熱電球の発明者であるトーマス・エジソン(発明王)の有名な言葉に 『 天才は、1%のひらめきと99%の汗 』 とあります。いかに『努力』が大事かということですね。しかし、逆説的に考えると『1%のひらめきがなければ、99%の努力は無駄である』とも解釈できます。 でも努力していれば、必ず報われます。そう信じることにしましょう。

 それでは、ここで先ほどからの『気づき力』を向上させる方法を提案したいと思います。そのコツとして登場してくるのが、私が常々申し上げている『基本四原則の徹底』に尽きてくるのです。特に「クリンニネス」(整理整頓)の実践であります。

 なぜなら、「身の回りの整理整頓」ができる人は「行動の整理整頓」ができ、そして「時間の整理整頓」となり、最後は「頭の整理整頓」へと進化していきます。そして、『精神的なゆとり』が生まれ、効率的な行動力となり、『気づき力』が向上します。

 毎日の生活の中で、そして仕事の中で整理整頓できない人は、経営者として、店長として、そして人として大成することはできないでしょう。

     

 実は『時代を視すえる力』とは、毎日業務の整理整頓の延長線上にあるわけです。何の為に自分のスケジュール管理を実施するのか、何の為にエリア会議に出席して勉強するのか、それは、お客様をそして時代を読み取る力を養うためであるのです。

 それでは、今月号の最後に皆さんに宿題を提示したいと思います。 答えは、来年1月の各地区エリア会議にて発表したいと思いますので考えておいてください。

 (Q) 近年食品スーパーやドリーム店舗で60代以降の男性客のお買物が増えつつあるという「小さな現象」が起きております。 これは、団塊の世代層の男性が定年を迎え、日々の時間の使い方の中で一つのライフワーク化してきている訳です。では、この現象を捉えて店舗側の私たちは、どのような対応をしていけば良いのでしょうか?

 ここんとこが、ビジネスチャンスなんですよ! もう、すでにそのゾーンマーケットの対策をされておられるお店が全国で存在するんですよ! このような「小さな現象」があらゆる場面で、あらゆる時間帯で多種多様に起きているのです。 『時代を視すえる力』を養うトレーニングをこれから積極的に進めていきましょう。

それでは、これで今月の徒然日記を終わります。掲載が遅くなって申し訳ありませんでした。