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8月号 『 店売りと外販のバランス 』

8月号 『 店売りと外販のバランス 』

 みなさん、こんにちは! 暦のうえでは、8/7の立秋も過ぎましたが、秋とは名ばかりで厳しい残暑が続いております。みなさん体調管理を万全にされ、お仕事にご精進されておられると拝察いたします。

 さて、今月も徒然日記を掲載いたしたいと思います。
     

 今月のテーマは、『 店売りと外販のバランス 』 という事で、我々が地域で酒販業を営む中で、常にかかわってくる問題を取り上げました。

 ご存知の方もおられるかと存じますが、ドリーム1号店の東大阪店は17年前の平成5年まで旧店舗において店頭売上0%・外販売上100% (立地悪条件のため) のイノウエ酒販 として営業いたしておりました。年商は約2億1000万円ほどで、外販営業員として私も含め4名ほどで活動いたしておりました。

 決して赤字ではなかったのですが今日のような将来を見据えた時、手間隙のかかる外販、そして配達コスト増や売掛金回収コスト増など様々な諸業務をこなす中で、ある時いろいろと収益性の効率化を考えた末、当時定価販売していた宅配売値から外販コストを値引きして店頭販売に徹するという決断をいたしました。そして、しっかりと借金をして現在の場所に移転して営業を開始いたしました。

 いわゆるそれが酒ディスカウントという業態で位置づけられたのですが、今考えてみればお客様満足と収益性という観点では当たり前のことなんですが、当時はそうではなかった。まわりの様々な古い体質に翻弄されましたが、その代わりにお客様からの圧倒的な支持を得られました。まさに『薄利多売』という言葉で象徴される時代でした。

 しかし、今はどうでしょうか! 時代は変わり、酒販売の構造も変わってまいりました。そして何よりもお客様ニーズの多様化の中で我々の商売のあり方も、我々自身が既に古い体質に成り下がってしまったのではないでしょうか。

 だから、時代に即応したお店に進化していかなければなりません。難しく考える必要はないと思います。 『 店売りと外販のバランス 』、そうです!バランスを少し変えていけばいいのです。 ただし、店売りが少し落ちてきたから、宅配でもするか という安易な発想では必ず失敗いたします。

 外販は、そう甘くはありません。何十年も外販100%で商売してきた私が言うのですから、絶対に間違いはありません。 しかし、好むと好まざると外販にチャレンジしていかなければなりません。 一般酒販店の方々も既に宅配中心に営業されておられ、それがなかなかうまくいっていない中でいまさら外販・・・という方もいらっしゃるかもしれません。

 だから、利益の取れる外販を構築していかなければなりません。なぜ宅配酒販店で利益が取れていないのか、その中身を分析して、いわゆる因数分解して儲かる仕組みを作り上げていかなければなりません。すでに、我々のチェーン加盟店の中にもしっかりと外販で黒字化されているお店も多々ございます。

      
 時代が移り変わっても、そこにお客様のニーズがある限り、必ずビジネスとして成り立ちます。ただ、ニーズがあってもそれに対応した結果、お店側として儲からないという矛盾をどうクリアしていくのか、を解明すれば道は開けます。ここで参考として世界共通のマーケティング用語として『小売の輪』という理論が永続的に存在しています。インターネットで検索していただければ詳しく解説されてあります。次なる一手のため、ぜひご一読ください。


  小売の輪
   ↓↓↓
   http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/yougo/my04/my0416.html 

 そこで本題に戻りますと、新しい宅配システム構築が必要であるとは申しません。従来通りのあり方にちょっとひとひねりするのです。ムダなコストを費やしていませんか、最終利益を常に意識した宅配システムになっていますか、その他いろいろと分析し、ひとつずつ『カイゼン』していけば必ず利益はついてきます。ただし、大事な事は『常にお客様視点』で考える事です。

 話しは変わりますが、先日のテレビニュースである関東の地域食品スーパーの特集がされておりました。昨年から、宅配システムを導入されてこの一年試行錯誤されてきたようです。やっと最近外販部門で黒字化されてきたようで、さらに最近の猛暑のため昨年に比べて2.5倍の注文が連日続いているようです。暑い時、寒い時、雨の時、面倒くさい時・・・配達してもらえるのは、嬉しいですよね。

 ただし、先ほども申し述べたように「外販は、そう甘くはありません。」 そこで、これから外販に着手される方、もう既に外販を強化されておられる方、じっくりと知恵を絞ってシスティマティックにやろうと意識されていますか?成果を上げるためには、本当に様々なハードルをクリアしていかなければなりません。 一人で考えると大変難しい問題ですね。 そこで・・・

 来る9月14日~15日の期間で、今年も恒例の全国秋季店長一泊研修をシェラトン都ホテル大阪で開催いたします。その2日間の中で是非とも今回8月号のテーマ『 店売りと外販のバランス 』について討論し、形作りを進めてまいりたいと思っております。
当日、その為の研修DVDや参考資料等をご用意いたしておりますので、こぞってご参加賜りますようご案内申し上げます。詳細については、後日郵送いたしますのでよろしくお願い致します。
  

 なお、二日間通じての秋季研修テーマは、『 お客様に自店の強みを表現しよう!』です。また、サブテーマとしては、「お客様に支持される他店との違いはありますか?」となっております。

 毎回のことながら8月号も上っ面だけのコメントになってしまいましたが、是非とも秋季研修の中で年末商戦に繋がる有意義な情報交換そしてシステム構築へと進めてまいりたいと熱望いたします。また当日時間が、ありましたら前月号の『上杉鷹山』についてもお話しいたしましょう。

 それでは、今月はこれにて終わります。ご覧いただきまして有難うございました。