記事一覧

8月号『 2020年に向けて・・・』Vol.90

     8月号『 2020年に向けて・・・』Vol.90



 みなさん、こんにちは!今月も徒然日記を投稿したいと思います。



 さて、今年のお盆も終わり、今期の夏ギフト商戦は終幕へと近づいております。そして来月は秋のお彼岸ギフトに始まり、すぐに11月12月のお歳暮ギフト商戦へと突入してまいります。残暑厳しい今日この頃といいながら、すぐに年末がやってきます。毎年思うことですが、年々春期と秋期の期間が短くなってきているような気がしてなりません。みなさん、どう思われますか?

 



 また この時期になりますと、今夏の総決算ということで6~8月までの売り上げ等の数字が気になるところです。特にギフトカテゴリーの進捗がどうなんだろうということで東大阪店での数値を拾い上げました。残念ながら、3カ月の全カテゴリー総売上としては、昨年対比96.5%でした。ただ、粗利益率が0.8%上がっていますので粗利益額ベースとしては、101.9%でありました。総利益額目標が昨年対比110%でしたので目標には遠く及びませんでした。



 原因としてはいくつか挙げられますが、やはり前月号で申し上げました通り、ごく近くの距離に競合店(ドラッグストア)が開店したことと、店舗前面道路が自転車専用レーンとなってしまったことが痛手となりました。また全国の加盟店様にも共通することだと思われますが、昨年7月からスタートした 『 地域振興券 』 の影響なども昨年対比割れを起こした要因となっているのではないでしょうか。

 



 ただ、夏ギフトに関しましては、売上額が昨年対比105.8%、粗利益額としては108.6%と、売り上げ全体から見ると若干ギフトに関しては健闘したのではないかなと思います。要因としては、やはりギフトという特性から先述の来店条件の悪化であっても目的買いとしての要素があり、来店条件環境の変化があってもあまり影響されないという結果でありました。



 要は、ギフトに関しては準備・仕掛けをキッチリとしておけば、それなりの売上と利益が確保されるという結果であります。本部からの提案で様々なギフト情報伝達ツールが用意されております。また前回お買い上げリスト(ギフト支援プログラム) を活用することにより、いわゆるバケツの穴を小さくしてリピーター化が促進されます。

 



 このように厳しい商環境の中でも、やり方を習得し、やるべきことをしっかりと実施していくことで望ましい数字が実現されると思います。まだまだスキマは、たくさん潜んでいます。この酒販業界に吹き荒れる様々なマイナス要素を受け止めて悲観的に嘆くよりも前向きに仲間とともにやるべきことをしっかりとやっていく事が肝要であると思います。『 必ず道は開けます!』



 とは言うもののこれから9月以降は、一時的にギフト需要が落ちる時期ですので全体的に厳しい売上高になるのは必至です。毎年恒例ではありますが、9月は夏の支払いもありますし、日々の売上は悪いし、ため息の毎日となりますね。(
トホホ・・・)









 さて、先月もお話ししたと思いますが、最近日本全体の景気が芳しくないというか、アベノミクス効果が陰りを見せて消費者の購買心理は悪化しているようで、再びデフレ志向に回帰する流れとなってきています。流行語用語でこれを
『安値ミクス』 と命名されているようです。



 かつての 『 プチ贅沢 』 はどこへやら・・・。先日ある新聞記事にスターバックスについて次のような記事がありました。

 



 さらにアパレル業界は我々酒販業界以上に事態は深刻なようです。有名百貨店やショッピングセンターにテナントとして出店しているオンワードや三陽商会、ワールド、TSIホールディングなど大手4社だけで、2015年度からの2年間でテナント閉店は、なんと1600店以上に上る見通しであると報じられております。

 



 やはり衣食住の中でも節約志向が反映し、ある程度のデザインや着心地感があれば、ユニクロやしまむらで十分であるということなんですね。本当に厳しい時代になってまいりました。ただ今はまだ2020年の東京オリンピックに向けての特需が4年間続きますので、これでもまだましな方なのです。



 東京オリンピック特需のリバウンドが始まる2021年以降の日本経済は、どうなっていくのでしょうかね。ただ私の場合は、年も年になってまいりましたので、それを見届けずにあの世へおさらばという具合になっているかもしれません。しかしながら、とりあえず2020年までは、燃焼し尽くす覚悟で全力疾走で駆け抜けていきたいと思っております。



 そこで今月のテーマは、『 2020年に向けて・・・ 』 とさせていただきました。

 



 さて、みなさん、今回のリオデジャネイロ(ポルトガル語で「一月の川」という意味) のオリンピックご覧になられましたか?私は、毎晩夜遅くまで目を擦りながら「ニッポン!チャチャチャ!」 としっかりと様々な競技の選手たちにエールを送っておりました。



 地球の裏側の我々日本国民の熱い声援に触発されたのか、今回のオリンピックでは史上最多のメダル(41個)を獲得するに至りました。絶好調の日本選手たちです。それに比べ、8月の東大阪店の業績は、絶不調です。(ガックリ・・・)でも開き直って頑張ります!



 さて、スポーツ競技は「筋書きのない感動のドラマ」 と申しますが、本当に毎晩のように泣かされました。彼らの勝利に対するひた向きな努力と情熱、そしてその執念、その結果彼らが金メダルを獲得し、日の丸がセンターポールに掲揚されたことに感動する私たちでありました。

 



 さらにその後、そこに行きつくまでの過去の練習風景を何年間のドキュメントとしてTVで特番放映されるのを見て、これまた感動の涙涙であります。みなさん、一生懸命努力されてきたんですね。そして競技前日、異口同音に選手たちが口にするのは、「日本の皆さんに夢と勇気と感動を与えたいと思います。」 というコメントでした。



 何かきれいごとのような模範解答のようでありましたが、競技終了後、まさしくその言葉通り 『 夢と勇気と感動 』 を頂きました。その言葉の重みをズッシリと感じさせていただきました。



 また、若手の選手たちはさらにこんな言葉を話されていました。

「次の東京オリンピックでは、もう一つ上の色を目指します。そのためにもこれからの4年間練習に精進し、努力したいと思います。」 とありました。

もうすでに2020年を視野に入れ目標設定されているんだなと感心させられました。



 開催地も東京ということで、各種後援団体もあらゆる強化策を練り、選手たちをバックアップしていくであろうと思われます。そこで、ふと考えてみますとこの関係性は、あたかも2020年を目指して生き残りを図るための加盟店様とドリーム本部との関係性と同じであると思ってしまいました。



 本部も加盟店様の強化プログラムの素案作りを始めなければなりません。加盟店様もコンセプトシートなどを使って自店の目指すべき目標設定を自他ともに表明していかなければなりません。とにもかくにも、まず目標を明確にカタチにしていかなければなりません。

 



 東大阪店では、過日広島の米匠酒匠なかお店の中尾さんから 『 小規模事業者持続化補助金 』 制度の案内を情報として頂き、なお且つ申請にあたり様々なアドバイスや参考資料の提示をいただき、国へ申請いたしました。無事各改善事項の許可をいただき、今秋には具体的な店舗体質改善のための広報活動事業を始めることになりました。



 そこで、この機会に助成金活用の短期的な改善にとどまらず、2020年に向けての抜本的な経営戦略改善を策定し、東大阪店スタッフとともに実現させていこうということになりました。具体的には、まず
『 粗利益率の向上 』 です。ただ冒頭でもお話ししました通り、時代はデフレ化へとUターンしております。ここが厄介なところです。



 しかしながら、そのデフレの流れだけは、しっかりと把握しつつも 『お客様離れしない粗利益率の向上 』 を目指します。その前提として必ず避けて通れないのが、『 高度なお客様満足の実現 』 です。それが成し得なくて粗利益率の向上はあり得ません。じゃ、高度なお客様満足ってなに?!ってことなんですが、難しく考える必要はありません。

 



 上記にあるように、『 近くて便利 まかせて安心 』 なのです。一見 『まちギフト』 のキャッチコピーでは?と思われますが、この考え方、コンセプトは我々地域密着型の店舗にとって全ての業務活動にかかわる大事なキャッチコピーなのです。



 例えば、業務店の新規獲得においても 『 安くてお得! 』 という発想で入ると安易な営業活動になってしまいます。健全な利益率も確保できません。当然、きれいごとで商売できる料飲業界ではありませんので、当初は値段で勝負!という発想が必要な場面もあるでしょうが、最終的には『 近くて便利 まかせて安心 』 へとお客様満足内容を増幅せていかなければなりません。



 一見このキャッチコピーのどこが高度なお客様満足につながるのか? と思われるかしれませんが、実は奥が深いフレーズなのです。『 近くて便利 』 は、コンビニエンスストアの顧客満足の典型でありますし、今後日本が更に高齢化社会になるという環境の中では極めて重要なファクターです。



 『 まかせて安心 』 は、高級スーパーや専門店の売り物であります。イカリスーパーなどは、野菜コンシェルジュが野菜・総菜売り場で様々な調理の提案や相談受付をしております。当然ワイン売り場ではソムリエさんが常駐しております。我々のお店ではどうでしょうか?地酒をお客様に熱く語れるスタッフがいるでしょうか。

 



ということは、販売スタッフが商品知識習得や付加価値提案力のスキルアップを実施することにより、お客様がお米やワイン・地酒そしてギフト等の購買にあたり、頼りになる存在となりえるのです。『 まかせて安心 』 ということは、そういうことなんです。



 なかなか理屈でわかっていても実践することは叶わないのは重々理解はしておりますが、その難問にこれから数年かけてチャレンジしていかなければなりません。そう、2020年
金メダルを目指して共に頑張ってまいりましょう。そのことが最終的に2021年以降のお店生き残りに直結するのだと言い切りたいと思います。



 最後になりますが、今回のリオオリンピックでメダルダッシュの先鞭をつけた日本柔道!柔道競技だけで 金 3個 銀 1個 銅 8個 という華々しい成果を挙げられました。しかしながら、その選手たちの雄姿を見ずに昨年の1月に他界されました指導者 斉藤 仁 さんの生前の言葉をご紹介して今月の投稿を終えたいと思います。

 

           今月もご覧いただき誠にありがとうございました。