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10月号 『 One for All 、 All for One !』  Ⅴol.81

10月号 『 One for All 、 All for One !』  Ⅴol.81



 みなさん、こんにちは! 今月の徒然日記を投稿いたしたいと思います。



 さてこの時期になると、朝晩めっきり冷えてまいり、いよいよ晩秋から初冬への切り替え時期になってまいりました。

一年365日四季折々、南北に長い日本列島ですが最近私の思うところ、春・秋の季節期間が年々短くなってきているような気がいたします。過日9月末には、北海道の大雪山系旭岳において全国で今年初めての初冠雪が報道されておりました。

 



 ただ初雪と言えば、ダントツに早いのは皆さんご存知のやはり冨士の山ですよね。過去の富士山初雪のデータを調べてみましたら、1933年7月8日にその年の初雪が観測されたそうです。富士登山の山開きが毎年真夏の7月1日ですので、山開き一週間後に雪が降るんですから、さすが3776 m日本一の山ですね。

 



 実際、こういう私も10年前の55歳の時に、西田社長やお米のはたやす畑中氏に後押しされて富士登山を敢行いたしました。幸いお天気に恵まれて感動のご来光も拝む事ができ、大変ラッキーな初登山でした。ただ朝方のあの寒さは半端じゃなく、山頂で震えながら熱いコーヒーを飲んだものです。真夏ですので当時ふもとでは30°以上の気温でありながら、山頂では、確か5℃前後の寒さだったと覚えております。本当に過酷な経験と楽しい思い出を体験させていただきました。



 さて話題はガラリと変えて仕事の話に入りたいと思います。現在、東大阪店では、11月初旬からスタートする冬ギフトの準備で大わらわです。ご存知お歳暮の前回お買上リストDMをお客様宅へ10月末到着をめどに袋詰め作業に取り組んでおります。

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 幸いにして、私どもドリーム・酒匠米匠チェーンにおいては、新米販促や冬ギフト販促効果で何とかバタバタ感はありますが、世の中全体、特に中小の卸・小売業界は低迷しているようであります。先日の日経MJの記事を紹介してみますと・・・、



  



 「中小企業の景況感の回復が遅れている。日本商工会議所が発表した2015年9月の早期景気観測調査で、前年同月と比べた業況DI (好転-悪化) は、2ヶ月ぶりに悪化した。卸売業と小売業は悪天候の影響が大きかったほか、サービス業も訪日外国人客の増加で好調な宿泊業を除く幅広い業種で人件費上昇が重荷となった。」



 「小売業は、1.8ポイント低下し、マイナス24.8となった。地方自治体が発行するプレミアム商品券による消費拡大効果はあったものの、台風や大雨による来店客減による減収が上回った。日商は、今後の先行きについて「家計負担の増大が消費者マインドを下押しする中、消費低迷の長期化を懸念する声も聞かれる」としており、不透明感が避けられない。」    とあります。



 特に私どもの小売酒販業界は、マーケットそのものが縮小傾向にあり、そして尚且つ大手異業種からの参入も全国津々浦々蔓延化しておりますので、他業種以上に厳しい過酷な状況となっております。そのような縮小市場での生き残りのため、どのような対策を講じていかなければならないか。



 はっきりしいるのは、従来の縮小市場の中でしっかりと守りを固める一方、新しい市場へのチャレンジを続けていくことだと思います。このことは、本部として秋季勉強会や各地区エリア会議等あらゆる場面で言い続けていることでございます。是非とも来月の『徒然日記』 では、他業種において成果を出されている事例をいくつか列記しながら、縮小市場においても高い利益を上げていく可能性を示唆させていただきたいと思います。





 そして、今月のテーマは、『 One for All 、 All for One! 』 とさせて頂きました。いまでは、誰しもが知るラグビー用語となっておりますが、この言葉の意味を、ラグビーのチームプレーのあり方と我々本部・加盟店との関係性とをダブらせながらお話させていただきたいと思います。

 



 まずは、みなさん 今話題になっておりますラグビーワールドカップ2015 についてですが、『五郎丸 歩』 カッコイイですよね! そして、今年の流行語大賞の候補になってくるかもしれない言葉 『 ルーティン 』 、仕事言葉としてよく理解していたつもりでしたが、スポーツの世界でも語られているとは、まったく知りませんでした。





 『 ルーティン 』 とは・・?!



[ 決まりきった手続きや手順、また日常の仕事。日課、ルーティンワークとよく言います。]



 五郎丸選手がゴールポストを狙ってプレイスキックを蹴る前のルーティンの1つに両手を組み精神統一を図るポーズがあまりにも有名になりましたね。今から10年ほど前でしたか、彼が早稲田大の15番(フルバック)で大学選手権優勝したのを今でも覚えております。あの時から突出した技能を持った選手だなと思っておりました。





 実は、ご存知の方もあるかもしれませんが、私も若い頃(40数年前)有志でラグビーチームを作っておりまして(チーム名・若鷲クラブ)、結構ラグビーはうるさい方でして昔は東京の国立競技場での日本選手権を見る為に新幹線に乗って日帰りで行ったこともあります。

(1995年1月15日 その時の試合は、神戸製鋼vs大東文化大で102-14の大勝でした。)



 その翌々日1月17日、阪神・淡路大震災が発生いたしました。神戸製鋼の平尾・大八木等選手たちは、試合のため東京にいたので被災は免れたことも当時報道されたものです。





 ちょっと話がそれてしまいましたが、私自身ラグビーをやっていて本当に人生観が変わったというより、生きざまというのか、根性が備わりましたね。なんせあのような格闘技ですから・・・。そして、今月のテーマにあるようにチームプレーの大切さ、難しさ、そして仲間の頼もしさを幾度となく経験して本当に人生の糧になったと今振り返って強く思います。



 そして、その 『 ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン 』 ですが、この言葉の意味について的確にコメントされておられるコラムを見つけましたので、ここでご紹介したいと思います。



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   フェイス総研       代表取締役社長 小倉 広



 ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン



 ラグビーのチームプレイ精神を表す時によく使われるこの言葉は、小説がその出自であることは意外に知られていない。



 フランスの作家アレクサンドル・デュマの『ダルタニャン物語』。『三銃士』といったほうがピンとくるこの小説の中で、この言葉は有名になったようだ。

 そして、その精神がピタリとくるラグビーでよく使われるようになったらしい。



 ところが。

 同志社大・神戸製鋼の名選手にして元全日本監督、平尾誠二氏によれば、

 この言葉の訳は大間違いで伝えられているのだと言う。



 一般的に伝わっている解釈は

 「一人はみんなのために、みんなは一人のために」



 チームプレイの大切さを表す美しい言葉として、座右の銘としている経営者も多いだろう。



 しかし、平尾氏によれば「ワン・フォー・オール(一人はみんなのために)」の訳は正しいが、「オール・フォー・ワン(みんなは一人のために)」の部分が大いなる誤訳である、というのだ。



 「オール・フォー・ワン」の「ワン」とは「一人」という意味ではなく「勝利」 を意味する“ Victory ”である、のだという。



 つまりは

 「一人はみんなのために、みんなは勝利のために」

 が正しい、ということになる。



 どんなに優秀な選手でも一人でできることには限界がある。

 しかし、チームになれば1+1が3 にも5 にもなる。

 これがチームプレイの素晴らしいところだ。



 しかし、それには前提条件がある。

 それは「一人ひとりが『自立』した大人である」ことが必要なのだ。

 つまりは、一人ひとりがきちんと『勝利』に向かって自分の足で立っていること。チームの一員として他のメンバーに甘えたり、寄りかかったりしない、大人の集団であることが必須なのだ。



 考えてみてほしい。

 一人前にも満たない未熟な技術と精神性しか持たないプレイヤーばかりが15人集まったチームを。



 はたしてそんな一人前にも満たない「烏合の衆」が集まった時に「相乗効果」が発揮されるだろうか?



 チームプレイの本質である「相乗効果」とは、一人前以上のプロフェッショナルが集まった時にしか発揮されない。



 「烏合の衆」の寄せ集めでしかない偽チームが行うチームプレイは、「助け合い」ではなく「助けてもらい合い」でしかない。



 全員が互いに「助けて!」「助けて!」と叫び合っているメンバーが相乗効果を発揮することは100%あり得ない。



 そうではなく「自立」し、自分の食いぶちは自分で稼いでいる人間が集まった時に、初めてたくさんの人を救うことができるのだ。

 そして、1+1が3や5や10になるのだと思う。



 だからこそ。僕たちはまず自分の足で立つことから始めよう。

 一人で立てもしないうちから“ All for One ”「一人のために」と、「助けられ合い」をするのは止めよう。



 泳げない人は、溺れている人を助けることはできない。



 まずは自分の足で「勝利」へと向かって立つ。

 そして「相乗効果」を発揮して「勝利」をつかむのだ。


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   いかがでしょうか?! これがラガーマン、『ラグビー精神』 の真骨頂という所であります。



 20年前にドリームチェーンがスタートしたことは皆さんご存知かと思います。当時、私が目指した組織作りは『オオカミが率いる、オオカミの集団』 でありたいと思ったものでした。 初期のFCチェーンでありがちな『オオカミが率いる、ヒツジの集団』では我々のような小規模な組織は維持していけない、とも思いました。



 そして、あれから20年経過して今現在も組織が成り立っているのは、やはり加盟店様の 『 自立意識 』 がここまでの生き残りを支えて頂いたと感謝しております。本部も加盟店様も常にフラットな 関係性を持ち、何でも言い合える、組織体であることを今後とも継続しうることを切に願っております。



 本部・加盟店様お互いに甘え合う、単なる依存体質ではなく、其々が自立しながら、個性を持ち、常に地域のお客様満足に心を配り、日々の商売に精進する個人・個店を形成していきましょう。そして、自立した者同士が 『 相互依存 』 することにより、この難局を切り抜ける事が出来ると確信しております。

 



 そのような規模は小さくても筋肉体質の集合体になるようお互いに粉骨砕身して、ドリーム・酒匠米匠チェーンを進化させていくことをお願い致しまして今月の投稿を終えたいと思います。



   今月もご覧いただき誠にありがとうございました。